この日は赤くなかったアレ
先週の木曜日、つまり自分の気持ちをクリスマスモードからニューイヤーモードに切り替えた26日の朝は、札幌駅西改札前の札幌駅立売商会(弁菜亭)のワゴンで「日替り弁当 A(ハンバーグ)」を買った。
日替りでハンバーグの弁当が売られる日は、きっと定番の「ハンバーグ弁当」は製造・販売していないのだろう。はっきりとは覚えていないが、この日も「ハンバーグ弁当」の姿はなかったと思う。
比較すべきことではないが、前日食べた「特製天丼」はこの弁当の約3倍の価格だ。札幌駅立売商会の努力には、まったくもって感謝である。
そしてまた、この日の弁当には珍しい光景が広がっていた。
そう、ウインナーが赤くない『畜肉』によるウインナーで、さらには痛々しい切れ目も入っていなかった。赤いウインナーでないのがちょっぴり残念な気もしたが、正統的なウインナーが味わえてうれしいなって思いもした。このジレンマを解決するためには、一つの弁当に両方を入れてもらうしかないだろう。
悪路と渋滞を乗りこえて届いたアレ
翌日の金曜日。
前日は朝から雨(!)が降っていたが、この日はまたまた冷え込み道路はツルツル。
「ツルツル路面が怖いので今日は会社を休みます」というわけにはいかない。だって、今日は仕事納めの日なのだ。今日行かないと、職場の人たちに悪印象持たれた上に存在感が薄れ、幽霊部員のようにひっそりと一年を終わることになる。そうなったら、仕事始めも行きづらいったらありゃしないだろう。
この日も江別駅から先行する札幌行きの「ライラック4号」が遅れたため、私が乗った134M 列車は江別駅を2分遅れて発車。しかし、札幌駅に着くときは、ちょっぴり誇らしげに車掌さんが言うには「遅れを取り戻し、定時に到着」した。
西改札を抜け、札幌駅立売商会(弁菜亭)のワゴンの方に行くと、いつもは2つ並んでいるワゴン(1つは駅弁が、もう1つは日替り弁当などの非駅弁が置かれている)が1つしかない。そう、この日は駅版だけで、もう非駅弁は売っていなかった。だからワゴン1台だったのだ。日にち的に勤め人などの昼食需要が少ないと判断したのだろう。
このとき私は、今年最後の『職場めし』はあれにしようと心に決めた。
そして、アイスバーンの危険を顧みず、10時過ぎに会社を抜け出し外出。
札幌駅東コンコースの「The Smoke Shop」へ向かった。
店に着き目にしたのは、もう弁当が数個しか並んでいない私にとっては危機的な現実。
お店の人に「チキンはもう売り切れましたか?」と聞くと、「あります!あります!」と売り場の台の内側の下の方から出してくれた。
「今日は道が混んでて、ついさっきお弁当が届いてようやく並べ始めたところなんです」。
そういう事情か。これだけ滑る路面なのだから無理もない。
そして、目の前で今着いたばかりの弁当に『たすき掛け』をしてくれ、「よかったです。ちょうど間に合ってお売りすることができて」と言って渡してくれた。
今年最後の『サラメシ』は、買うときに逆に店員さんから温かい気づかいの言葉をいただくという思わぬ展開になった。
そして肉厚ジューシーチキンは、もちろんおいしかった!
逆に言えば、私がもっと早くに会社を抜け出して店に行っていたら、いつ弁当が到着するかわからない空っぽの売り場を見て、朝の決心が揺らぎ「わくわく広場」に方向転換していたことだろう。
♪ 今日の一曲 ♪
ワルトトイフェル(Emil Waldteufel 1837-1915 フランス)のワルツ「スケートをする人びと(スケーターズ・ワルツ。Les patineurs)」Op.183(1882)。
ワルトトイフェル(Emil Waldteufel 1837-1915 フランス)のワルツ「スケートをする人びと(スケーターズ・ワルツ。Les patineurs)」Op.183(1882)。