新・読後充実度 84ppm のお話

 クラシック音楽、バラを中心とするガーデニング、日々の出来事について北海道江別市から発信中。血液はB型かつ高脂&高尿酸血症の後期中年者のサラリーマン。  背景の写真は自宅庭で咲いた「レディ エマ ハミルトン(2024年6月22日撮影)。 (記事にはアフィリエイト広告が含まれています)

“OCNブログ人”時代の過去記事(~2014年6月)へは左の旧館入口からどうぞ!

リッピング

リッピング作業疲れ、ではないけれど……♪ベルティーニのGM1

  週の「なかび」ともなると、休みたくなる?
 今日は大好評につき(私にとって)、ブログの更新をお休みさせていただく。

 このあいだの土日に、バーンスタイン(NYP)、ラトル(バーミンガム市響他)、テンシュテット(LPO)、ベルティーニ(ケルンRSO)のマーラーの交響曲全集と、レヴァインのマーラー交響曲集をリッピング、つまりパソコンのハードディスクに取り込んだ。

MahlerCompBernstein

MahlerRattle1-10

MahlerCompTennstedt

MahlerComp Bertini

MahlerLevine2
MahlerLevine1

 これらのボックス物は、考えてみれば買ったときに数回聴いただけで、そのままにしていた。
 リッピング後に、まずはベルティーニのマラ1を聴いたが、なんと良い演奏でしょう!昔聴いたときの印象とずいぶん違う。

 このリンク先の記事に書いているように、そのむかし、北海道厚生年金会館でベルティーニ指揮のマラ1を生で聴いたことがあるが、演奏に集中できなかったのが残念だ(オケはシュトゥットガルトRSO)。

IMG_0001

 このごろ古典派中心の音楽を「体に優しいわい。ほっとするわい」と聴いているが、まだまだ老いの護りに安住するには早い。
 ちょいとこれらの演奏でマーラーを集中的に聴いてみるとするか(気力がついていかない可能性あり)。

人知れずボロボロになっていたやつ♪CPEB/ヴュルテンベルク・ソナタ

CPEB_Wq48Suponge  やわらかくてしなやかで色白だったのに
 遅々として進まないが、それでも着実に進行しているCDのリッピング作業

 先日は最後に聴いてからもう10年以上再生していなかった、C.P.E.バッハ(Carl Philipp Emanuel Bach 1714-88 ドイツ)の「プロイセン・ソナタ(Preussische Sonaten)」Op.1,Wq.48(1742刊)と「ヴュルテンベルク・ソナタ(Wurttembergische Sonaten)」Op.2,Wq.49(1744刊)などが収録された3枚組のCDをリッピングしようと、ケースを開けた。

 すると、なんと緩衝用に入っていた薄いスポンジが、やさしく愛撫しただけでもボロボロと崩れるくらいに朽ちていた。色も真っ白だったはずなのに、ラクダ色になっていた。
 はい、ゴミ箱にお納めいたしました。

CPEB_Asperen こういうスポンジのような緩衝材が、むかしの3枚組とか4枚組のCDにはよく入っていた。しかし、その後はそういう組物はCDは紙スリーヴに入れられ、それが紙製ボックスに収められるというものが多くなって、あまり見かけなくなった。

 このボロボロはCDには影響は与えないだろうが(粘りつくわけではないので)、目にするとなんともいやぁ~な気持ちになる。

 その手のセットものをお持ちの方はときどき点検し、いっそのこと緩衝材は捨ててしまった方がいいのではないかと思う。

そりゃ仕入れる仕入れないは、あなたのお好み!♪ヴィヴァルディ/田園風

  えっ?あのロングセラーが終売?
 このあいだの日曜日、ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi 1678-1741 イタリア)の 8枚組の協奏曲集のCD(BRILLIANT CLASSICS。BISやASVなどからのライセンス盤)をリッピングしたのだが、考えてみればこのCD、どれもこれも再生して聴いたのはせいぜい1回。なので、リッピング後に(HDDに取り込んだ音源をネットワークオーディオプレーヤーで)あらためて聴いてみた。
 いま、まさにその最中で、ヴィヴァルディが流れる昼下がりの部屋で、私は先週食べた弁当の話を書こうとしているわけである。

 先週の月曜日は、会社の最寄りのセブンイレブンに行って昼食用の弁当を買った。
 この日は多くの期待はできないものの安定の弁当である『お好み幕の内』に久しぶりにしようと思ったのだが、棚にない。いまちょうど納品された弁当が並べられた直後だというのに、である。

 弁当並べの作業を終えたお歳を召した店長らしき人に「お好み幕の内はないんですか?」と尋ねると、「そうだねえ。いろいろ変わるから」と、それがこれに変わったとばかりに舞茸ご飯の弁当を指さした。

 鮭を食べるなら弁菜亭の「幕の内弁当」の方がいい。
 だから、私は乗り気ではなかったが「海苔弁当」を買った。

20210927Lunch1

20210927Lunch2
 
 やはり、人間、気の乗らないことはしない方がいい。
 あまり好きでないタイプのコロッケに衣が硬い磯辺揚げ、そして分厚い衣が魚の割合より多いフライ。
 まったく幸せな気分にはなれなかった。
 まあ、コンビニののり弁ってこういうものなんだけど。

 なお、この日は『体のため』にわかめの味噌汁も飲んだ(自宅から持参)。
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  あれはあったし、新しいのを発見
 翌日は札幌駅の PASEO にあるセブンイレブンに行った。
 「お好み幕の内」もたくさん並んでいた。あの人の言ったことはガセネタだったのだ。ということは、店長ではなく、単にお歳を召したアルバイトなのかもしれない。

 この日は初めて見る(でも『新発売』のシールは貼られていない)、「鶏の照焼き弁当」を買った。
 『衣』から解放される歓び!そして、焼き鳥風のタレがなかなかおいしい。

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 不思議なことにセブンイレブンのホームページで北海道で販売されている弁当を調べても、この「鶏の照焼き弁当」は出てこない。この弁当は私の好きな味だが、ちょっとおなかを満たすには量が足りないのが残念だ。同じ399円だが、「海苔弁当」はカロリー勝負(736kcal)、「鶏の照焼き弁当」は味で勝負って(486kcal)感じだ。

  思い出は肉々すぎて……
 夏休みや在宅勤務をはさんだあとに出勤した金曜日は、朝改札を抜けるとこの日も PASEO のセブンイレブンへ。
 ところが、私の行動している時間はいつもと同じなのに、前回と違って棚がスカスカ。入荷が遅れているようだ。そこで、会社の近くのセブンイレブンへ。

 もちろん「鶏の照焼き弁当」はないし、やはり「お好み幕の内」もない。「お好み幕の内」はこの店舗においては終売にしたのかもしれない。

 ところがそこには、幻の、と言うべき「しゅうまい弁当」が!

20211001PL_Shumai

 この弁当に出会うのは1年3カ月ぶりだ。
 いったん終売になったはずだが、いつから再開したのだろう。
 いずれにしろ、ずっと目にしなかったのは間違いない。それがこの店舗で、しかも朝に、2個売れ残っていたとは!

 もちろんおいしくいただいたが、シューマイって前のはもっと肉々しくなかったかなぁ。こんなもんだったかなぁ。

 なお、蓋をはずしたあとの写真がないのは、すぐに食べ始めてしまい、気づいたときには写真に収めるような状態でなくなっていたからである。

Vivaldi_BRILL8 そんなわけで、ヴィヴァルディ協奏曲ト長調P.143,RV.151田園風(Alla rusica)」を。

 「四季」を最初に聴いたときには一時的にお熱を上げたものの、その後はヴィヴァルディなんてちっともおもしろくないなんて生意気なことを思ってた私。
 でも、この軽さが心地よくなってきている。きっと私の頭蓋骨の中身の軽量化が順調に進んでいるせいだろう。


 ↑ 廃盤

スーパーな層のときに問題が……♪サン=サーンス/戴冠式行進曲

20210829SA8005  かまってやらなかったからひねくれた?
 このところ音楽を聴く時はCDからハードディスクに取り込んだ(リッピングした)音源ばかりを聴いている。CDそのものよりも音は劣る。なんというか伸びやかさがなく窮屈に感じるのだが、それは私が使っているネットワークオーディオプレイヤーの性能的なものだ。

 先日、たまにはCDプレーヤーもたまに動かさなきゃと思い、久しぶりに電源をONにして、SACDハイブリッド盤を再生してみた。
 あっ、そうそう、今日は16日ぶりに本館の記事も更新してみたことを併せてご報告しておく。

 すると、である。
 1枚につき2回ほど一瞬音が途切れる場所があった。
 音が飛ぶというよりは、一瞬無音になるのである。ノイズなどはない。ハイブリッド的静けさだ。
 もう一度無音になった箇所を再生してみると、音が途切れることはない。つまり再現性はなく、ディスクのせいではないようだ。

 別なSACDハイブリッド盤を再生してみる。
 やはり何回かだが音が途切れることがある。一瞬か長くても1秒ほどだと思う。
 もう一度かけると先ほど途切れたところは大丈夫で、忘れかけたころに別なところで音が途切れる

 さらに別なSACDハイブリッドを再生。
 同様の現象が起きる。

 試しにふつうのCDをかける。
 すると問題は起こらない。ノープロブレムである。

SA8005ManuRayer そこで、SACDハイブリッド盤をトレイに入れてもSACDではなくCDレイヤーを再生するように(つまり通常CDの部分を再生するように)設定して再生してみた。

 あらあら、これまた問題なし。

 ということは、SACDを読み込むときにだけ、たまにエラーを起こしてしまうってことになる。
 これって、プレーヤーの使用頻度が低かったせいで、起こるようになったのだろうか?
 車だって走らさないと調子が悪くなるっていうではないか?

 あるいはもう少し動かし続ければ、本調子に戻るのだろうか?(まさかね……)

 いつもブログを拝見させていただいている「ウィッチ・ハウンド」さんが、音飛びするようになったSACDプレーヤーを修理に出し、それが戻ってきた、と書いた記事を先日読んで、「たいへんだったんだなぁ」と思っていたのだが、想定外なことにわが家のプレーヤーも不調になってしまった(買ってからもあんまり使ってないのに)。

 私の場合は持っているSACDの枚数があまり多くないことと、いまのところ通常のCDは問題なく再生できるので、様子見である。いや、使っているうちに奇跡的に治るかもと、非科学的根性論をかすかに期待している。

SainSaensJarvi 今回再生したSACDハイブリッド盤の1枚に、N.ヤルヴィが指揮したサン=サーンス(Camille Saint-Saens 1835-1921 フランス)の管弦楽作品集がある。
 いちばんの目的は「戴冠式行進曲(Marche du couronnement)」Op.117(1892)を聴きたくて買ったのだが、久しぶりに、それも何回も聴いたが、この曲やっぱり相当好きだわ、私。






昼前はお外で、昼過ぎはおうちで♪R-コルサコフ/シェエラザード

20201107Rainbow  虹に誘われ外へ
 先週の土曜日は、朝はときおり雨が落ちてくる(もちろん空からだ)という私の根性のようにパピッとしない天気だったが、やがて虹なんかが出現し、気温も上昇。
 パピッとするよう老骨にムチを打ち(老人のむち打ち症ではない)、バラの冬囲いをすることにした。

 おかげさんで-ひとえに私自身のおかげだが-午前中にほぼ終了した(家の横側に植えてある数本は後日囲う←忘れていた)。

 実はここ数年、冬囲いのやり方を変えている。

 以前は支柱3本を三角錐状に立てて、そこにネットをかけていた。
 しかし、支柱自体が結構丈夫ならともかく、そうでなければ雪の重さで三角錐自体がつぶれてしまうことが少なからずあった(家の周りに空き地がなくなり、庭に除雪した雪を積むようになった)。
 そのため、あまり大きくない株は、支柱を1本だけ立て、それをネットで巻き寿司のように巻いたものを増やしつつある。つまりバラの幹がかっぱ巻きの具=キュウリのような状態になるのである。

 この方が上からの雪の重みには強い。いや、横からの圧力にも強いかもしれない。
 横に広く枝を張るタイプのバラには不向きだが、そうでない品種は強剪定をしてこのようにすると、意外としっかりと雪害から守ることができる。

RKorsakovSilBee  ほぼ終わったし疲れたので屋内へ
 午後からは家の中で、CD のリッピング作業。
 この日はシルヴェストリの15枚組CDを黙々とハードディスクへ取り込み。

 シルヴェストリといえば、私にとっては中高生のころセラフィム・レーベルの廉価盤で、「シェエラザード」やドヴォルザークの8番&序曲「謝肉祭」の演奏に親しんだ指揮者。このボックスセットも再びこれらの曲を聴きたくて買ったのだった。

SilvestriBox そしてまた、驚いたのはこのセットを買って初めて聴いたシルヴェストリのユニークな解釈の演奏。
 チャイコフスキーの4番のつまづきそうになる「運命動機」や(これをやってのけているオケが立派!)、ショスタコの5番の終楽章の高速スタートなど、とっても面白い。

 私はチャイコの4番は同じ廉価版でもRCAのミュンシュ盤を聴いていたが、もしシルヴェストリ盤で親しんでしまっていたら、人生につまづきまくり、そうとう歪んだ性格の人間になってしまっていたことだろう。

 ということで、リムスキー=コルサコフ(Nikolai Rimsky-Korsakov 1844-1908 ロシア)の交響組曲「シェエラザード(Scheherazade)」Op.35(1888)を。

 たまたま暖かい日に冬囲い作業を終えることができてよかった……(←イソップ物語の勤勉な蟻の気分)。

これってウイルスに感染したの?(その1)♪チェリの「展覧会の絵」

20190504Sakura  取り込んだはずが消えたファイル……
 なかなか遅々として進み具合が悪いが、CDのリッピング作業、つまりCD音源をパソコンに取り込んでいるのを続けていることはこれまでも報告してきた

 取り込みはハードディスク(以下、HDD)に行ない、バックアップとして無線LANディスク(以下、NAS)にもまったく同じものを保管している。

 リッピングを進めるたびに、都度、必ずHDDからNASへ追加取り込み分をコピーする。なので、両方のデータの容量、ファイル数、フォルダ数は同一である。が、毎回それを確認するときには緊張が走る(過去に一度、このときに数値がズレたときには焦った)。

 先日、ヘレヴェッヘ指揮の「マタイ受難曲」をリッピングしたあと、そのデータをNASにコピーしようとしたら、いくつかのエラーが発生した。
 それは“HDD上にこのファイルは存在しないのでコピーできない”という内容だった。このファイルというのは、CDのトラックごとの音源データである。

  使えない文字を使わない配慮がほしいんですけど
 調べてみると、ファイル名となる、トラックについている名称のなかに、“/”の文字が含まれているものがいくつかあり(たとえば“ Aria / Soprano ”のような)、その “/” があるトラックがことごとくリッピング中にどこかに吹き飛んだことがわかった(存在しないファイルなのに、ファイル名が表示されて、このファイルは存在しないのでコピーできないと教えてくれるのも不思議だが)。
 “/” がファイル名に使えないことは知っていた。
 だが、自動的に半角スペースに置換されると思っていたが、そうではなかった。また、これまでけっこうな枚数のCDをリッピングしてきたが、私がこのような目に遭ったのは初めてである。これまでいかに幸運だったことか、ということか?

Bach_Matthaus_truckname_ex そこで手動でトラックの情報(名称)を直し( / を全角の / にした)再リッピング(画像は修正後の名称の一例)。
 これでHDDにも無事取り込め、NASにもコピーできた。

 ところがである。
 そのあとHDDとNASのデータ容量やファイル数、フォルダ数を比較すると、数字が合っていない。
 NASの方が10ファイルほど少ない。
 バッハの(マタイの)せいかと、バッハのフォルダのプロパティを表示させサイズを比較してみると、それはズレていない。一致している。

  途方に暮れた私
 ということは、マタイがきっかけとなったものの、何かがコピーミスとなったわけだが、どのデータがNASにコピーされなかったのか、こうなるともう皆目見当がつかない。

 ということで、HDDの全ファイルを、あらためてNASにコピーし直すことにした。

 アサイチで作業をスタート。
 PCの画面には12時間かかるとの表示。

 ところが2時間ほど経ったときにエラー。
 どうやらWi-Fiが切断してしまったらしい(なぜかはわからない)。
 さらに、そのあとはNASを認識できないというエラーが。それはWiFiを5GHzから2.4GHzに切り替えたら復旧した(と簡単に書いたが、けっこう困り、悩み、偶然復旧させることができた)。

Bee0725 楽していっぺんにコピーさせようとして、このように途中でダウンしてしまってはどうしようもない。そこで、まずはイニシャルがAからCの作曲以下のフォルダというぐあいに、何回かに分けてコピーすることにした(私は、リッピングデータはまずは作曲者名で管理している)。

 そして最後の最後ってときに、信じられないことが起こったのである。

 PCの画面が白や黒で点滅し始めたのである。
 こんな画面は初めて見た。
 まさにフラッシュだ。

 ウイルスか?
 いや、何かをダウンロードしたわけではない。
 嫌気がさしたNASの反逆か?

 PCの電源ボタンを長押しして、なんとかOFFに。

 そのあと再び電源を入れると、なんと正常に起動。

 こまめに分けてコピーしていたので、きちんと処理されていない作曲家はすぐに判明。Smetanaのフォルダのコピーが不完全なのと、Sweelinckが未コピーなことが判明。
 コピーし直し、HDD(Mドライブ)とNAS(Uドライブ)の容量は合致した。こうしてようやく数値のズレが解消された。

20200503propatyM

20200503propatyU

 ところで、PCは正常に戻ったように見えるものの、あのフラッシュ画面は気持ち悪かった。
 そこで念のため、『システムの復元』を行なうことにした……のだが、そのせいでとんでもないことに!……続く
Mussorgsky PictureCeli
 チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルによる1993年ライヴの、ムソルグスキー(Modest Petrovich Mussorgsky 1839-81 ロシア)の組曲「展覧会の絵(Tableaux d'une exposition)」(1874:ラヴェル編)。

 いや、終曲「キエフの大きな門」(「ナニコレ珍百景」でおなじみの曲)で大太鼓が一度ならず、ずっとズレているわけで……

 でも、すでに廃盤のよう。
 私の世の中とズレたセレクト、申し訳ない。

 あっ、上の写真は1年前に撮ったもの。
 埋もれていたのをたまたま見つけたので載せたまでで、PC画面のフラッシュ化とかチェリビダッケとは縁もゆかりもない。

わが身にとっては使い物にならなかったWMP12♪クープラン/蜜蜂

DSCN1863  心配していたキーの感触も問題なし
 7年間使ってきたNECのノートPCを入れ替えた。

 自宅にあるノート PCと同じく、 NEC ダイレクトに発注した。
 
 自宅のノート PC(3年前に購入)は、キーストロークが深めというか硬めで、私はしばしば入力ミスをしてしまう(空うちになってしまう)。
 そのため NEC ダイレクトのものにして大丈夫だろうかと不安があった。

 しかし札幌の、写真の店に入っている NEC ダイレクトの販売員の説明を聞き、なるほどと納得して発注し、1週間ほどあとに米沢から届いたこちらのノートは、販売員の証言に偽りなしで同じ NEC ダイレクトでもそこまで深くなく快適だ(自宅のノートのキーストロークは1.7mm、新しく購入したものは1.5mmmだった。ただ、ストロークだけの問題ではないのは確か。これまで使っていたウインドウズ7の LAVIE(ダイレクトではなく店頭にあったカタログモデル)のキーストロークは2.4mmだった。やはりキーの接触の硬さ、というか反応するタイミングが大きく作用するようだ)。

  外付けHDD付きのPCをサーバーに
 さて、これでウインドウズは7から10になったが、ウインドウズ7機のときに、WMP(ウインドウズ・メディア・プレーヤー)を利用して外付けハードディスクに保管してある音源ファイルを NAP(ネットワーク・オーディオ・プレーヤー)で再生しようと試したことがあった。
 しかし WMP は外付けHDDを認識してくれなかった

 NAS → NAP という流れではなく、 HDD → PC(WMP)→ NAP という流れで音源ファイルを再生できれば、いま使っている NAS の DLNA サーバーとしての制限(公開コンテンツ(ファイル)数は10,000ファイル以下)を気にしなくても済む。

WMPScr 新しい PC で WAP を起動し、NA6005 の取扱説明書に書かれたとおりに操作すると、このたびはちゃんと外付けHDD が認識された。

 だが、認識されたはいいが、いつまでも HDD の動きが停まらない。
 “不明なアルバムのメディア情報を取得しています”っていうメッセージが出るが、探索もしくは更新中らしきファイル名を見ていると同じものが何度も繰り返し表示されている。
 明らかに“3歩進んで2歩下がる”もしくは“3歩進んで3歩下がる”という雰囲気が感じられる。

 そもそもCDのジャケット写真がほとんど表示できていないではないか!
 取得を試みる前に、すでにHDDに音源ファイルとセットで保管されている写真ぐらいすぐに表示してほしい。

  サーバーが鯖になるくらい驚いた
 こりゃボーっと眺めていてもろくなことにならないと思い、WMP を強制終了。

 このあとイヤな予感がしてディスクのプロパティを確認してみると、外付け HDD 内のリッピング音源フォルダのファイル容量と、NAS のなかのリッピング音源フォルダの容量が異なっている。WMP を動かしてみるまでは同じ大きさだったのに、である。つまり、HDD内のファイルが私の許可なくいじられたのだ。

 これはひどく困る。
 リッピングした音源は外付け HDD に収められ、バックアップとして NAS に送っているわけだから、この2つは同一でなければならない(DLNA サーバー用としては、NAS なかでバックアップ用のフォルダとは別のフォルダを割り当てている)。

 外付け HDD の方がファイル数が増え、容量も大きくなっているので“ライブラリの更新”で余計なものが作られたに違いない( NAS が正真正銘のオリジナルであることは、メモしておいた容量の数字からはっきりしている。HDD に勝手に作られたその余計な産物は、調べたがわからなかった)。

 コンテンツ数の制限もなく、また PC の電源が入っているときなら、PCの画面からヴィジュアル的にらくらく選曲して NAP で再生できると思ったのに、ファイル数が多いゆえだろうが全然《更新》やら《取得》が終わらないし、オリジナルも変えられちゃ元も子もない。これは使っちゃいけないと判断した。

 MusicBee は WMP と違い、DLNA サーバーにならない。あんなにサクサク動くソフトが DLNA サーバーとして働いてくれたらすてきなのに。

 いや、それを可能にするプラグインがあるという情報をネット上で見つけたのだが、断片的で詳しいことはわからないままである(英語はわからないし)。
 
CouperinOrdreCompBaumont 今日の1曲

クープラン蜜蜂(ロンドー)
  Francois Couperin(1668-1733 フランス)/Les abeilles(Rondeau)
 (1713年出版の「クラヴサン曲集第1巻(Pieces de clavecin premier livre)」のなかの「第1組曲(Ordre No.1)」(全18曲)の第8曲)

 ボーモン(cemb)。
 1993-94年録音。ワーナー。



プリメインアンプが替わって~その4♪良いことばかり、とはいかない

NA6005_Cata  CD に対しリッピング音源は……
 アンプを入れ替えたあと、CD の音が劇的に変わったことを報告した。

 もちろん、もともと録音が良いディスクに関してで、そうでないものを再生した時には部屋のなかにコンサートホールのような雰囲気が生まれることはない。

 また SACD が通常の CD よりもなるほどスーパーオーディオの名に恥じないわい、と納得できるようになった。
 もっとも、fontec のホームページに書かれているような、

 ハイレゾは、CDでは入りきらなかった音の情報量をたくさん持っています。音の量、つまり「音の太さ・繊細さ・奥行き・圧力・表現力」が段違い。アーティストの息づかいやライブの空気感など、CDでは聴こえなかったディテールやニュアンスを感じ取れるのがハイレゾなんです。

ってところまでは感じ取れていない。

 それは私の感受性が低いってことだけではない。特に休日の日中は外界からの騒音やら何やらでデリケートなところがなかなか聴きとりにくい環境にあるというのも大きな要因だろう。

 そしてまた、SACD じゃなくても、例えば高関/札響の伊福部昭のライヴ録音CDのように、通常のCDでも録音が優秀なら“それまで聴こえなかったディティールやニュアンスを感じ取れる”ようになったことに驚き桃の木切ったのはナツツバキだった。

 アグリーコラの「良いことばかり(De tous bien plaine)」。
 って、輸入盤だが日本国内流通仕様のため日本語の帯がついているこのCD。帯に書かれている曲名は「良いことばかり」(1番から3番までの3曲が収められている)なのだが、NAXOS MUSIC LIBRARY を見てみると日本語の曲名が「私の愛しい女はあらゆるすぐれた才にたけ」になっている。
 そりゃそれなら《良いところばっかり》ってことではあるが、全然違う曲みたいな差がある。
 へんなの。

 さてさて、CD に関しては良いことばかりなのだが、もう一つの重要な再生機であるネットワーク・オーディオ・プレーヤー(NAP)の音はどうか?

 実は、CD の音質・音場の向上度に比べ、NAP(NA6005)の再生音については旧アンプ時代とあまり変化が感じられない。

 誤解しないでいただきたいが、新アンプで NAP の再生音が悪くなったということではない。
 CD の音が、自分とスピーカーとの間にあった霞が無くなったようにクリアになったのに、NAP の音には劇的な違いが聴きとれないのだ。

  可逆でも圧縮したら劣化する?

 これはどういうことか?
 2つのことが考えられる。

 1. 可逆圧縮と言えども、リッピングした音源データはもとの CD の音よりも劣化する?
 2. 使っている NAP の能力の限界によって、CD プレーヤー が本来の実力を発揮できたようにはいかなかった?

 第1の「音源データは可逆圧縮と言えども劣化するのか?」
 今日はまずそのことについて。

 ネットをみるとよく見かけるのが CD 音源と同じである非圧縮の WAV ファイルと、可逆圧縮の FLAC のどちらの音質が良いか?という話題。

 そりゃあ WAV の方が FLAC より音が良いに決まってるという主張も少なからずある。
 こういうのを見ると FLAC 形式で CD を HDD に取り込んでいる私としては心穏やかではない。

 ただ、科学的にいろいろと調べたサイトの結果を見ると、FLAC でデーターが欠落するってことはない。そうだよね。じゃなきゃ、可逆圧縮って言えないもんね。

 じゃあ他の要因は?
 WAV では混乱のもとになっているが、FLAC では有用な管理ができるタグ情報。そのタグデータが音質に影響を与えるっていう話もあるんだが、それも都市伝説っぽい。

Kanzaki_DigitalAudio  データに劣化はない。個性のせいだ。それが私の結論
 結論として、WAV も FLAC も変わらないってことなんだろうけど-この先、新たなる研究結果が出てこないとも限らないが-WAVの問題点はそもそも圧縮していない生まれたままの姿なので(って、ちと違うか)、容量が大きいことだ。

 神崎洋治・西井美鷹著「体系的に学ぶデジタルオーディオ」(日経BP社:電子版発売2015年)のなかの、WAVについての記述。

 非圧縮のため高音質化によって1曲当たりのファイルの容量がどんどん大きくなってしまいます。しかし、再生時に圧縮音源のように大量の演算が必要ないため、再生プレーヤーの負荷が少ないという特徴があります。

 ということは、圧縮音源を耳にできるようにするためには、演算能力がしっかりした機械を使わないとまずいってことである。

 何度も書くがFLAC音源は圧縮音源である。可逆圧縮なので、圧縮を解くと元と同じデータになる(「いや、何か欠落するはずだ」というのは一部の強硬なWAV 崇拝者の主張らしい。この本の著者は“可逆圧縮方式(ロスレス)なので圧縮による音質の劣化はありません”と断言している)。

 布団を圧縮しても、包んでいるビニールを破けば勝手にもとに戻るが、音源ファイルはそういうわけにはいかないのだ。圧縮を解くことをデコードというが、そのために公文式でも追いつけない演算が必要だというわけだ。

 ……可逆圧縮であっても圧縮音源の場合は大容量のファイルを伸張するため機器の演算部(CPUなど)に負荷が大きいことが挙げられます。そのため、機器によっては同程度の音質の楽曲再生であっても、非圧縮の WAV は正常に再生できるものの FLAC は負荷がかかって正常に再生できないものもあります。また、逆にネットワーク環境では転送するファイル容量の多い非圧縮音源が問題になることもあります。

 なるほど、FLACにデメリットがあるとすれば、頭の良くない機械ならデコードのときにギブアップしちゃうかもってこと。ただ、WiFi を利用しての再生ならどでかい容量の WAV だとうまくいかないことがあるかもってことになる。
 さらに私にとっては、音源管理はひじょうに重要。タグ管理がうまくできない WAV は、仮に FLAC より(わかるかわからないかぐらい)音が良いとしても、使い物にならない。つまり WAV 形式を選択することは、私にはやっぱり起こりえないことなのだ(だから今回、1つの音源を WAV 形式でもリッピングして、FLAC のものと聴き比べるという実験もしなかった)。

 音楽データの圧縮形式である FLAC に問題があるため(音楽のいくつかの要素が欠落してしまったため) CD ほどの再生音の変化(向上)が見られなかった、というわけではないことが(私のなかではほぼ断定的に)判明した。

 となると、NAP のデコードの能力に問題があるか、はたまたこの機種(NA6005)固有の音質(個性)ってことになる。

 NA6005 は希望小売価格が68,000円(税別)という、NAP としては入門機である。
 入門機ではあるが、専用機である。
 専用機のくせにデコードの能力が低いってことは考えにくいことだが…… ……続く

Agricola♪ 作曲家情報 ♪
 

 ルネサンス音楽最盛期のフランドルの世俗歌曲の作曲家。
 紹介するディスクの「良いことばかり」は器楽のみの演奏で、Ⅰが約2分半、Ⅱが約2分、Ⅲが約2分半。
♪ 紹介したディスク ♪
 ポッシュ主宰のアンサンブル・ユニコーン。
 1995年録音。NAXOS。

プリメインアンプが替わって~その1♪まずは私の履歴【前編】

20190512Biwa2  札幌だけど大阪屋

 いまから22年前に、プリメインアンプをそれまでの ONKYO Integra A-815(定価56,800円。以下同)から LUXMAN のL-505S(税別180,000円)に替えたときには、それまで聴きとれていなかった音がスピーカーから出てきて驚いたものだ。

 特にメータ/ロスフィルによるホルストの組曲「惑星(The planets)」Op.32が強烈だった。こんなに情報量があったとは!「天王星」の最後に鳴るオルガンのグリッサンドが明確に聴こえたのは初めてだった。


 当時使っていたスピーカーは YAMAHA の NS-600 である。
 このスピーカーも良いスピーカーだった。お歳暮配送のアルバイトをしたお金で買ったのだった。


 L-505S と一緒に、中古だが CDプレーヤーも替えた。機種名は覚えていないが DENON のもの。新品時の定価は20万だそうで、中古でも10万した。

 なので、アンプとプレーヤーのどちらが《埋もれていた音を白日の下にさらした》のかわからない。ま、相乗効果だったのだろう。この2台は札幌の大阪屋で購入した。


 この NS-600 は購入から15年でさようならした。ウーファーのエッジがボロボロになっていたのだ。そんなことになってからどのくらい経って気づいのかは不明だ。なんか音がふにゃふにゃするなとは思ったのだが……


20190512Biwa1 気づかなかったのは、私にはオーディオ評論家の多くが推奨する、というか、そうするべきであると唱えている《保護ネットを外して聴く》習慣がないからだ。

 というのも、取り外しを繰り返すと取り付け部分が甘くなってしまいそうだからだ。

 麻倉怜士氏はこう書いている。


 スピーカーを使いこなすための大原則は、ユニットから出てくる音をダイレクトに聴くこと。その点、ユニット保護用のネットは、周波数特性を乱すなど、音質的にはマイナス効果しかありません。「スピーカーの周囲には障害物を置かないようにする」という作法からも外れてしまいます。

 (「オーディオの作法」:SB新書)


AsakuraAUdio そうなのかねぇ。きっとそうなんでしょう。多くの評論家がそう言ってるのだから。
 とすると、アタイはいけない無作法者。

 エッジがボロボロになっているのにしばらくの間気がつかなかった私には何にも言えない立場だけど……


 NS-600 に替わって入れたのがインフィニティの KAPPA80 である。

 確かに響きが豊潤になった。

 スピーカーが変わるといちばん音に違いが現れるというが、NS-600 からKAPPA80 の交代は、しかし、私にはアンプ&CDプレーヤーの交代のときほど劇的な変化には感じなかった。


  大阪で死す

 それから6年ほどでCDプレーヤーが故障。同じDENONの新品をヨドバシ梅田で買った。定価は10万円くらい。つまり先代の半分の価格の機種。しかし音の質が後退した感じはなかった。


 DENON のプレーヤーに LUXMAN のアンプ、KAPPA80 という組み合わせが崩壊したのは3年前のこと。

HolstPlanetsMehta またもや CDプレーヤーの動きが挙動不審になり、買い替えせざるを得なくなったのだ。


  名古屋で引退

 そこでヨドバシ名古屋高島屋店へ


 前にも書いたが、レコードプレーヤーの時代から私はモーター系の機械は DENON がいいと思っていた。このときも DENON にほぼ心を決めていたのだが(予算10万。条件はSACDも聴ける機種)、店員さんお薦めの marantz の SA8005 の音を聴いて一目ぼれ。初めて DENON 以外のプレーヤーを買った(って、最初の廉価機種も含め、3代続けて同じような症状を呈しておかしくなっているんだから、その時点で DENON に疑心暗鬼になるべきだったのかもしれない。その点私は保守的だ)。

 そして SA8005 には USB-DAC が備わっているので、CD のリッピングを始めたのであった。

 ところで marantz にとって代わられた DENON 機は、まだ挙動不審な動きをする頻度が低かった(トレーが引っ込んだあとにまたすぐ出てくる)のでオークションに出したところ、予想以上の値段で落札された。そのおかげで費用負担は半分で済んだ。

 続く……


 まったく上の話とは関係ないが、先日大阪のマンション近くを歩いていたら、ビワがたわわに実っていた。

 私は思った。

 ビワなんてここ数年口にしていない。

 ここの家の人たちは毎年たらふくになるまでビワを食べているんだろう。

 けど、ビワの木は根の張りがすごいので住宅の基礎に悪影響を与えると聞いたことがある。

 私が心配することじゃないけど……


♪ 作品情報 ♪

【作曲】 1914-16年
【初演】 1920年・ロンドン(全曲公開初演)
【構成】 7楽章(〔火星/金星/水星/木星/土星/天王星/海王星〕。約45分)
【編成】 orch(picc 2,fl 4,A-fl 1,ob 3,B-ob 1,E-H 1,cl 3,B-cl 1,fg 3,C-fg 1,hrn 6,trp 4,trb 3,tuba 1,timp(2組),打楽器各種(大太鼓,小太鼓,シンバル,鐘,ゴング,タムタム,タンブリン,トライアングル,グロッケンシュピール,シロフォン),cel,org,hp 2,Str),女声合唱(混声8部。歌詞なし)
【本作品について取り上げた過去の主な記事】
  「水金地火木土天海冥」ではなくて、占星術なわけです。

Holst♪ 作曲家情報 ♪

 グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst 1874-1934 イギリス)。
 父はスウェーデン人。20世紀初頭のイギリス音楽復興の時代における、エルガーと並ぶ作曲家。作風は後期ロマン派の様式に留まっているが、イギリスの民俗音楽を用い、また東洋的題材による作品によってイギリスで広く愛好される。
 (井上和男 編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

♪ 紹介したディスク ♪
 メータ/ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団、ロサンゼルス・マスター・コラール。
 1971年録音。デッカ。

そんな心構えじゃダメだっつーの!モンテヴェルディ/オルフェオ

20181215RippingScr  のんびりしてる余裕はない!
 今日更新した本館の記事の中でも触れたが、いや、触れたがゆえに「このままではいけない」という危機感を覚えた。

 CDのハードディスクへの取り込み。すなわちリッピングの進捗状況についてである。

 こんなにチンタラとやっていたら、何年かかってしまうかわからない。私に残された時間は。もう少なくとも200年はないのだ。

 持っているCDをすべてリッピングし終えたとき、すっかり耳が遠くなっていたとか、もう余命いくばくもない-もうそんな気になっていないでもない-という状況に自分がなっていたら、それこそ骨折り損のくたびれ儲けってもんだ。

 音源をハードディスクに取り込んだので再生が楽だとか、CDがなくなってお部屋の中がすっきりという本来の目的が、取り込み作業をするという手段が目的化してしまうことになりかねない。

 そんなわけで、昨日、今日はリッピングに集中して取り組んでいる。

 「空き時間を見つけてリッピングぅ~」なんて悠長なことでは、遅々としてまったくもって進まないことに、この美しき壮年男性はようやく気づいた。振り返るな、ひたすら前進あるのみ!

 てことで、ブログに時間を割いている場合ではない。
 今日のところは、これにてバイビー!

MonteverdiOrfeo  とは言ったものの…… 
 上の画面でリッピング中のCDは、ヤーコプス/コンチェルト・ヴォーカレ他の演奏による、モンテヴェルディ(Claudio Monteverdi 1567-1643 イタリア)の歌劇「オルフェオ(L'Orfeo)」(1607初演。プロローグと5幕。台本:バドアロ)。

 ルネサンス期からバロック期にまたがって活動したモンテヴェルディだが、オペラ最初期に書かれた「オルフェオ」は、その劇的な音楽によって画期的なものとされ、現在でも上演レパートリーに残っている作品である。

 「新訂 大音楽家の肖像と生涯」(音楽之友社:1981年第17刷)のなかのモンテヴェルティの項にはこう書かれている。

 ……彼の前にも、オペラの上演の試みはあったが、その「オルフェオ」によって、真のオペラが確立したといってさしつかえない。その朗唱ふうの旋律、革新的な不協和音の用法、色彩的な楽器法など、いずれの点でも独創的なもので、近代劇音楽の方向を、はっきり決定するにたるものであった。

 そして、筆者の皆川達夫氏はこう締めくくっている。

 くりかえしていおう。モンテヴェルディは、バロック音楽の方向を基礎づけ、同時に近代の音楽の方向を確定した作曲家であった。彼なくしては、音楽史の歩みはすくなくとも50年、あるいは100年の足ぶみをせざるをえなかったであろう。

 オペラの筋は、結婚式の直後に毒蛇に噛まれて亡くなった妻・エウリディーチェをこの世に取り戻そうと、夫であるオルフェオが黄泉の国に出かける。神はエウリディーチェを連れ帰ることを許すが、途中エウリディーチェを振り返ってはならないという条件をつける。しかし、後ろのエウリディーチェが気にかかってオルフェオは妻の方を振り返ってしまう。すると……というもの。

 ここに出てくるさまざまなメロディーも印象的であり、また特定のメロディーは特定の楽器に割り当てるという点も画期的である。いや、圧倒的パワーの冒頭で、すでに引き込まれる。
 私はかつて(いまはもうなくなったが)『レコード芸術』付録の新譜CDサンプルで、下に紹介するヤーコプス盤の断片を聴き、すっかり魅せられ、CDを購入したのだったが、ホント、すごい曲だと恐れ入った過去を背負っている。

 1995年録音。ハルモニア・ムンディ・フランス。

 リッピング(Ripping)のRipの意味は、“はぎとる”“搾取する”“食い物にする”“盗む”ってもの。
 なんだかアタシ、まるで悪いことをしている人みたい……

 おや?
 バイバイしてからの立ち話が長くなってしまった。
 ゴメン……。くりかえしていおう。バイビー!

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