リッピングした .flac ファイルを .mp3 に変換
私のスマホにはほとんど電話がかかってくることはない。
だから、よほどヘンテコな着メロじゃない限りどんなものでも構わない。
とはいえ、いまのスマホにあらかじめ入っている着メロでしっくりいくものがない。
なので、好きなクラシック音楽の楽曲を着メロにできないかと考えた。
そしてまた、めったにかかって来ないがゆえに、万が一かかって来たときにはすぐ気づくような冒頭の起ちあがりの良い曲が望ましいと思った。
ということで、私の中でJ.S.バッハの「2声のインヴェンション」のなかの何曲かが候補にあがった。
無料で着メロをダウンロードできるサイトにもインヴェンションはあった。
それをダウンロードしてみたが、どうもテンポが遅め。ラーメンがのびてしまいそうなフィーリング。
使ってる楽器はピアノだが、私としてはチェンバロによる演奏の方が着メロに合っている気がした。
じゃあ、いっそのこと手持ちの CD の音源から取り込んで着メロにできないかという考えに至った。
CD といっても、それらの音源はパソコンで SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)や HDD(ハード・ディスク・ドライブ)に音源を取り込んだ(リッピングした)ので、多くの CD はすでに手許にない。
つまり、そのリッピングした(パソコンで取り込んだ)ファイルの音源を使うことになる。
ここで一度、整理しておくと、
・リッピングに使用したソフト(アプリ)は MusicBee である。
・私が使っているスマホはアンドロイド。oppo A79 5Gである。
・リッピング後の CD 音源のファイル形式は .flac である。
まず、スマホの着メロとして使うには、ファイル形式は .mp3 じゃなければならないそうだ(アンドロイドの場合)。
SSD に保管してある音源ファイル(バッハのインヴェンション。演奏はコープマン)をパソコン本体のデスクトップに一時的に作ったフォルダにコピーする(SSD に保管してある『原本』を誤って変換などしてしまわないため)。
そのコピーしたファイルを、リッピングで使った(そして現在もリッピングしたファイルを再生するときにも使っている)フリーソフトの「MusicBee」で .mp3 形式のファイルに変換する。
MusicBee の『ツール』 → 『フォーマットを変換』と進み、形式を『mp3』に指定して『進む』をクリックすると、瞬時に新たに .mp3 形式のファイルが作られる。
この新たに作られたファイル(今回のファイル名は「14 14 Invention 14.mp3」。なぜこんな名前かというと、それは元のファイルの名前に由来するためであって、ここは悩むツボではない)を添付したメールを、パソコンからスマホに送る(私の場合は、Yahoo!メールでスマホの gmail に送った)。
メールの添付ファイルをダウンロードし、着信音に設定
これが gmail の受信メール(タイトルも本文も無いまま送信した)。
このダウンロードのアイコン(アンダーバーに向けての下向きの矢印)をタップすると、添付ファイル『14 14 Invention 14.mp3』がスマホにダウンロードされる。
スマホの中の『ダウンロード』フォルダの中の状態。
実はすでに、他にもいくつかの音源をダウンロードしたあとの状況。インヴェンションの14番もちゃんと保管されている。
スマホの『設定』 →『サウンドとバイブレーション』 → 『着信音』を選択(すでにインヴェンションを選択後の画面になっていて、ごめん……)
『このデバイス』を選択。
そして、『14 14 Invention 14.mp3』を選択。このフォルダには元々、LINE の着メロ・着信音が保管されていた。
これで、着メロにコープマンがチェンバロを弾いたJ.S.バッハの「2声のインヴェンション第14曲」が設定された。
電話がかかって来たときには、耳に届きやすい鋭角的なチェンバロの音色の、きびきびとした躍動的なリズムの曲が鳴ってくれるようになった。
なお、ネットでは設定したい音源の楽曲の長さを40秒以内にしなければならないという情報があった。
しかし、私は今回、カットなどはしていない(カットするソフト(アプリ)を持っていない)。
もともとの演奏時間の1分20秒のままだ。
しかし、何の問題も起きていない。そもそも、着信から25秒で留守番電話に切り替わるし……
iPhone ならそういう制限があるのかもしれない(ファイル形式(拡張子)も .mp3 ではないそうだ)。
今回、クラシックの CD 音源を着メロで使うために何曲かを試したが、上にも書いたとおり最初からバーンッと始まる曲じゃないと気づきにくい。
また、チェンバロの音色は耳に届きやすいように思った。
その2つの条件にぴったり当てはまったのが、インヴェンションの15曲のなかでも第14番だった。
バッハの平均律の第1曲もなかなか良いのだが、自分が持っているレオンハルトの演奏は、再生を開始して実際に最初の一音が鳴りだすまでにほんのわずかなタイムラグ(無音の間)があるため、着信音には向いていないと判断した(1秒くらいのことではあるが)。
また、シンセサイザーによる編曲作品もダウンロードした(冨田勲がアレンジしたドビュッシーの曲や、カーロスによるバッハ)。
着メロに合わなくはないが、でも思ったほどしっくりこなかった。