マウスで選曲した方が楽でした
CD 音源をリッピングして無線 LAN ディスク(NAS)に FLAC 形式のファイルとして取り込み、それをネットワークオーディオプレーヤー(NAP)に WiFi で飛ばし再生するという体制、つまりネットワーク・オーディオの体制を構築したのは2018年のことだった。
その後もリッピング作業は続き、持っている CD のほぼすべてを取り込み終えたのは昨年の暮れのことだった。
ところがその少し前、去年の夏に突然 NAS が身動き一つしなくなった。幸い外付け HDD にも音源をバックアップ保管していたので助かったものの、これで NAS をサーバーとして WiFi で NAP(NA6005) とつないで音楽を再生することができなくなった。
その後は 外付け SSD を購入し、ここにもリッピング音源を保管。SSD とパソコンを USB 接続し、パソコンの音楽再生ソフト MusicBee で音源を再生することにした。パソコンと CD プレーヤー(SA8005)を USB で有線接続し、CD プレーヤーに搭載されている D/A コンバーターを使っての再生である(実際には NAS が崩壊する少し前から、この方法を使い始めていた)。
音楽を再生する際にいちいちパソコンを開かなければならないので手間がかかるかと思ったが、NAP の小さなディスプレイを見ながら操作するよりも MusicBee で選曲するほうがずっと使い勝手が良く、手間は気にならなかった。
また、NAS だとサーバーとして DLNA 規格で扱えるファイル数に上限があることもネックだった(私が持っていた NAS では1万ファイル。もっと多くを共有できる機種もあるがなかなかお値段も高い)。いくら高速と謳われた NAS でも、HDD からファイルをコピーするのにかなりの時間がかかる。それも億劫だった。
なので、新たに NAS を買い直すことはやめて、この接続、再生方法でずっと行こうと考えたのだ。
そしてまた、NAP では数年前からインターネットラジオの vTuner が有料になり、それもまたいつまでサービスが提供されているのか不透明。となると、NAP を持ち続ける意味がなくなってきた。使う機能としてはチューナーだけだ。
それでも、USBフラッシュメモリに保管した音源ファイルを聴くこともあるかもしれないとは思った。この NAP の前面にある USB 端子に差し込むと、FLAC 形式の音源ファイルが再生できるのだ(CD プレーヤーの SA8005 の前面にも同様の USB 端子があるが、FLAC 形式には対応していない)。
しかし、この1年間、一度もそういった使い方をすることはなかった。
ということで、このたび NAP を売却処分した。
これで わが家のネットワーク・オーディオの体系は無くなり、PC オーディオとなった。まあ、実際には NAS が壊れた時点でネットワーク・オーディオとしての体系は崩壊していたわけだけど。
プリメインアンプと CD プレーヤーというシンプルな2段重ねになって、なんとなくすっきりしたといえばすっきりした。
なお、これまでは土曜日に STVラジオの 「ごきげんようじ」を聞くときは NAP のチューナー機能を使っていたが、これからは小さなラジオで聞くことになる。