オムニバス
藤田さん、ごめんなさい
今年3月にKitaraで行われた札幌交響楽団による「伊福部昭トリビュート」コンサート。
予約しておいた、そのライヴCDが届いた。
伊福部の愛弟子だという藤田崇文氏の指揮。
しかし、いくら愛弟子でも指揮者としては私にとって未知のもの。まぁ、まさにお祭り感覚で楽しめりゃいいんじゃない?ってノリで聴いてみたのだが、私のそういう投げやりな態度に猛省を促すような立派な演奏。
いやいや、なんてたって、札響のパワーがすごい!ものすごい!なんか腹立つことがあったのかというくらいの炸裂度。熱い!熱すぎる!
録音も優秀でステレオ感を強調した感じのするもの。
このあたり、クラシックのオーケストラ作品の通常の録り方とはちょっと違うのかも知れない。
また、それと関係するのかも知れないが、オーケストラのサウンドは重心がやや高め。低音にもう少し厚みがあってくれればと恨みに思う。
逆に言えばきらびやかな豪華絢爛な響きがスピーカーからこれでもかと飛び出してくる。
朝からハイな気分にはなれない曲調かもしれないけど
放送開始のアナウンスのあとに最初に流れるのはHBCのコールサインであるHBCラジオのテーマ曲「ウポポ」。
そして最後に流れるのはHBCテレビのコールサインであるHBCテレビジョンのテーマ曲(この曲は「伊福部昭百年紀Vol.3」にも収められている)。演奏会終了を告げるアナウンスが放送終了の案内のように流れる。
始まりとお開きにコールサインをもってくるところなんか、なかなか憎い演出だ(HBC=北海道放送はTBS系列の放送局)。
さて、個人的にはいつもの習慣で“管弦楽作品”として聴くと、パワーは十分すぎるほどあるものの、上に書いた軽めのサウンドがちょっぴり不満。
芥川の「交響管弦楽のための音楽」(第2楽章)やSF交響ファンタジー第1番(一部割愛あり)、シンフォニア・タプカーラ(第3楽章)では、「もっとズンズンして欲しいの」と、おねだりしたくなっちゃう。
一方で、賛歌というには重苦しい「北海道賛歌」は、このサウンドによって賛歌らしく聴こえてくる(声楽なしのオーケストラのみの演奏)。
ショスタコーヴィチの「祝典序曲」も、祝典にふさわしい華やかな響きだ。
すばらしすぎる「レズギンカ」
伊福部作品でなくて申し訳ないが、この演目の中でいちばん名演だと思ったのはハチャトゥリアンの「ガイーヌ」の「レズギンカ」(CDでは「レスギンカ」と表記されている)。
この曲ではチェクナヴォリアン/ナショナル・フィルの演奏に勝るものはないと思っていたが、こと「レズギンカ」だけについていえば、この藤田/札響の演奏が私が知っている演奏のなかでは最高にて最強にて最優秀!
炸裂するパーカッションが快感すぎる!
CDの帯の裏には、「ゴジラのテーマ」の楽譜が。
これまた憎い配慮だ。
2018年ライヴ録音。ポニーキャニオン。
ちなみに、「ゴジラのテーマ」に似ていると言われるラヴェルのピアノ協奏曲第3楽章。
いや、正しくは「ゴジラのテーマ」がラヴェルのピアノ協奏曲に似ているのだが、そのメロディーがこれである(掲載譜は日本楽譜出版社のスコア)。

初代・陳建民、2代目・陳建一、3代目・陳建太郎の赤坂四川飯店。
名古屋にも、その直営店か系列店かはよくわからないが、四川飯店がある。
場所は名駅でも栄でもない。池下という街の閑静とした住宅街にある。
先週、牛坂課長ならびに
もちろんただ行ってみただけではない。ちゃんと食べてみた。
モダンな店舗。提灯やら紹興酒のカメなんかが店先に並んでいたりしない。
店内には、いかにもって感じで中国音楽が流れたりしていない。
価格設定は、一般的な中華料理店の1.5~2倍くらい。赤坂の四川飯店よりはちょっぴり安いかもしれない。
が、味は間違いなし。これなら、この価格でも文句など言えるものか!
陳建一の麻婆豆腐と陳建民の麻婆豆腐の2種の麻婆豆腐があり、どちらも食べてみたが、どっちもうまい。
建一版は唐辛子マーク4つ、建民版は1つ。
建民版の方が懐かしい味がする。
なお、どちらも山椒(
メニューにはないのを承知で「かに玉はあります?」と言ってみたら、ウェイターのお兄さんが「かに玉はちょっと」と笑って応えてくれた。ウケてよかった。
メニューにあるのに「麻婆春雨……」とオーダーしようとすると間髪入れずに「ない!」というあの店とは正反対。応対も洗練されている。
味わい深さこの上ないスープ
最後に担担麺を注文。
3人でシェア。
スープをすすると、なんと深みのある味か!
憑りつかれたように続けてスープを飲んでしまい、汁なし担担麺のようになってしまった。
もちろん麺もこのスープに相性抜群の太さ。
あぁ、3人でシェアするんじゃなかった。みんな私の物にすればよかった!
せめて、大盛りを3人で分けるべきだった。
なお、こちらも山椒は使っていない。
友好マップが変化
ところで、何度か触れているが、札幌にも四川飯店がある。それも2店。
私がよく行っていたのは札幌駅ターミナルビル・ESTAの10階にある店の方だ。
ところが以前、赤坂の四川飯店に行ったとき、レジの横に置いてある全国の店舗が載っているパンフをみると、その店が載っていない。
レジの人に聞くと、その店はウチの系列店ではないという。一方、もう1つの店、札幌ガーデンパレスに入っている四川飯店は関係があると言っていた。
写真は、1985年に発行された「暮しの設計 Vol.167 陳建民 健一 中国の家庭料理入門」。
そのなかに四川飯店の案内が載っている広告ページがある。
赤坂四川飯店の系列店として札幌四川飯店が載っているが、この電話番号はESTAにある店のもの。この店はもちろんいまでもあるし、人気がある。電話番号も同じだ。
ということは、少なくとも昭和60年の時点ではESTAの店は赤坂四川飯店の系列店だったことになる。
一方、札幌ガーデンパレスに入っている四川飯店は、いまのガーデンパレスが建てられる前、現在地の近くにあったエルム会館だかという古い建物にあったはずだ。行ったことはないが看板を見かけたことがある。
それがどんないきさつか知らないが、ESTAの店はもう本家と関係なく、逆に広告には載っていなかったガーデンパレスの店はつながりがあることになった。
ガーデンパレスの店に初めて行ったのはいまから15年ほど前で、その後何回か食事しているが、確かに赤坂四川飯店や先週食べた名古屋の四川飯店の味に通じるものがあるし、ESTAの四川飯店よりも値段の設定も高めだ。

そういえば、ESTAの四川飯店はかつて、陳建民の弟子だった人(日本人)が料理長を務めていると言っていた(写真はまったく関係ない名古屋の中華料理屋でみかけた貼り紙です)。その人が辞めたあと、提携関係が変わったのだろうか?ホームページには“桃園会グループ”とある。
ところで、なぜ私が陳建民の料理本を持っているか。
ESTAの四川飯店の担担麺や麻婆豆腐などの味に感動した若き日の私は、自分でも作りたいと強く思った。
そんなときにこの本を見つけたのである。
“暮しの設計”での陳建民シリーズは私が知っている限り3冊ある。ほかの2冊は“陳建民・洋子夫妻のおそうざい中國料理”と“陳建一 中国の野菜料理”である。
結局私は札幌の旭屋書店でこれらのバックナンバーを買いそろえたが、いちばん使っているのは“中国の家庭料理入門”である。
これに載っている麻婆豆腐と担担麺のレシピ。
陳建民はどちらにも花椒を使っていない。
今日はちょいと変わったアルバムを。
いまから15年以上前に秋葉原の石丸3号店で、なんの目的意識もなく買ったもの。
最近になってナクソス・ミュージック・ライブラリーで検索してみたら、これが中胡のための協奏曲と二胡と管弦楽のための作品集であることがわかった。
収録曲は写真に書かれているとおり。
中胡協奏曲「Su Wu」の作曲者はZhu Liu、二胡のための協奏曲「Ballad of Yubel」の作曲者はWenjin Liuということだが、ほかの曲は伝承曲もしくは作曲者不詳らしい。
数人の店員を雇っているくらいの規模の中華料理店の中で流れていそうな“いかにも”音楽だ。
中胡と二胡を弾いているのは黄安源、指揮は葉詠詩、オーケストラは香港フィルハーモニー管弦楽団。
1987年録音。MARCO POLO。
なお、広告に書かれている旭川と北見(錦江)の四川飯店は現在はない。
旭川店はターミナルホテルの上の階に、錦江は北見東急百貨店にあったが、ホテルはイオンに建て替えられたし、東急百貨店は……いまどうなってんだろ?

再々、村上春樹の「国境の南、太陽の西」(講談社文庫)。
外苑で首都高速を下りるまで、僕らはほとんど口をきかなかった。僕はヘンデルのオルガン・コンチェルトのテープを小さな音で聴いていた。 (174p)
僕らというのは、この場面、隣の席には島本さんがいるのだ。
でも、本当にいたのだろうか?
すべては“僕”の妄想、つまり僕はすでにイカレテしまっていたのではないだろうか?
いえ、なんでもないです。
けど、怖いですね。
こんなところに引っ張り出されたヘンデルさんがかわいそうです。
この2つの鳥は音楽の常連?
ヘンデル(Georg Friedrich Handel 1685-1759 ドイツ→イギリス)は16曲のオルガン協奏曲を残している。
Op.4(HWV.284-194)の6曲、Op.7(HWV.306-311)の6曲、Op.番号なし(HWV.295,296,304,305a)の4曲である。
これらのオルガン協奏曲は、小型オルガンのために書かれており、劇場の幕間に演奏されたという。
またこの16曲のほかに、「2台のオルガンのための協奏曲」HWV.303があるが、これはOp.7-4によく似ているらしい(私は未聴)。作曲されたのは2台のコンチェルトの方が先らしいが……
今日はそれらのなかからオルガン協奏曲ヘ長調HWV.295(通し番号では第13番。1739頃)の第2楽章。
この曲はここに書いたように、「カッコーとナイチンゲール(The Cuckoo and The Nightingale)」と呼ばれることがある。実際、第2楽章でその鳴き声の模倣が出てくる。
今日は“Animals in Music”という、真面目なんだがお茶らけているんだか(いや、親切心からだろう)よくわからない企画の2枚組CDを。
この曲の第2楽章が収められているのだ。
アラトールのオルガン、ティンジ指揮ヘンデル祝祭管弦楽団の演奏。
録音年不明。ナクソス。
いや、実はなかなか楽しいアルバムである。
収録曲も有名どころからマニアックなものまで甲・乙・丙・丁のようなラインナップ。自分でも意味不明だが……
とにかく、二段重ねのお重にいろんなものが詰まっている感じ。ワクワク。
欲を言えばP.ホワイトの「蚊の踊り」なんていう、すっごくヘンテコな曲(?)が入っていればもっとうれしかったのだが、そんなことをすると私のうれしさと反比例して売り上げは落ちるだろう。
でも、ジャケットのムシの絵、気持ち悪いなぁ。
ジャポニカ学習帳だって、ムシの写真をやめたっていうのに……
そりゃ、昆虫の顔のどアップ写真が表紙なら、良い子のみんなも(一部の昆虫マニアを除いて)勉強なんて手につかないですよね。
ムシも鳥もAnimal?
いえ、そういう舅みたいな意地悪なこと言いません……
そんなこと言ったら「動物の謝肉祭」を否定することになるし……

クリスマス・シリーズ第3弾は「アヴェ・マリア」。
人口の多い日本では、たぶん少なくとも2人か3人は阿部真理亜という名の少女がいるだろうが(ばあさんでも構わないけど)、ここでいう「あべまりあ」は“Ave Maria”のこと。
意味は“めでたしマリア”で、ローマ・カトリック教会において聖母マリアを讃える歌。つまり教会音楽だが、世俗歌曲も作られた。
今日はシューベルトの「アヴェ・マリア(エレンの歌 第3)」とともに、2大アヴェ・マリアと私が勝手に呼んでいる、グノー(Charles Francois Gounod 1818-93 フランス)の「アヴェ・マリア」(1859)。
この曲には「バッハの前奏曲第1番につけられた宗教的歌曲(Melodie religieuse adaptee au 1er prelude de Bach)の副題がある。
パクリと言うなかれ
そうなのである。
バッハの前奏曲第1番に付けちゃったのである。歌を。
バッハの前奏曲第1番というのは、24の前奏曲とフーガからなる「平均律クラヴィア曲集第1部」(1722完成)の第1曲ハ長調BWV.846の前奏曲のこと。
グノーはこの前奏曲をほぼそのまま伴奏に使い、それに歌のメロディーを付けたのだった。
この曲の作曲者を書く場合、「バッハ/グノー」とか「グノー/バッハ」とあるのはこういう理由による。
グノーが書いたこの「アヴェ・マリア」はソプラノとオーケストラ、オルガンという編成だが、伴奏だけでもすばらしい偉大な作品なわけで、そしてまたグノーが付けたメロディーがこれまた清楚で美しいので、いまではいろいろな楽器のために編曲され演奏される。
その前に書かれたのは歌詞を持たないだけ?
ところで、グノーはこの歌曲の前に器楽作品も書いている。
1852年の「バッハの前奏曲第1番による瞑想曲(Meditation sur le 1er prelude de Bach)」である。
ヴァイオリンとピアノ、オルガンという編成だが、これと宗教的歌曲が歌の有無以外の違いがあるのかどうかは私にはわからない。
今日は「聖なる調べ」というアルバムを。
“究極の安らぎのための歌を集めた”というふれこみのCD。
確かにそうかもしれないが、バードやシサスク、カンプラの曲まで入っていて、なんだか無理やり曲を集めた苦労が感じられなくもない。
グノーの「アヴェ・マリア」の演奏は(「アヴェ・マリア」としては、他にシューベルトとブルックナーの作品が収められている)、ハンプソンのバリトン、ウルフ指揮セントポール室内管弦楽団で、19912年録音。
今日はモミにちなんだ曲。
繰り返すな!モミモミじゃない。
てもみんじゃあるまいし……
クリスマスの木といえばモミ、つまり樅の木である(ヒイラギもあるけど)。
なぜならモミの木はクリスマスツリーに使われる木だからである。
モミの木はクリスマスの曲以外にも、民謡でも歌われている。
民謡でなら白樺のほうが多いかもしれないけど。
加えていうと、NHKの大河ドラマのタイトルになったこともある。
ところが、ツリーだキャロルだと言いながら、この私はモミの木を見たことがない。
ずっとコンクリート囲まれた部屋に幽閉されて暮らしているからではない。
私も知らなかったのだが、モミの木は北海道には自生していないのだ。
日本でのモミの木の自生北限は秋田県なんだそうだ。
道産子である私が、森の中で、林の中で、モミの木を目にすることができなかったのは避けがたい運命だったのである。
頭皮もみもみして欲しい?
実際、私の手元にある“北海道の森林植物図鑑”(社団法人北海道国土緑化推進委員会編。北海道林務部監修)にはモミは載っていない。
では、北海道のイベントで飾られる巨大クリスマスツリー ― 〇〇町の山から切り出されたツリーが札幌市内の商業施設に運び込まれました、みたいな ― はモミじゃなくて何なのか?
その多くはドイツトウヒ(ヨーロッパトイヒ)という木なんだそうだ。
揉みだの頭皮だのすまんの。
ドイツトウヒはアカモミとも呼ばれ(またまた垢揉みとは堪忍してな)、学名はPicea abies。マツ科トウヒ属の植物である。一方モミは、Abies firma で、同じマツ科だがモミ属である。
どちらにも abies という語があるのが、これまた勘違いのもとになりそうだ。
上に書いた図鑑では、ドイツトウヒについてこう書いてある。
北海道の国鉄に乗ると、車窓から防雪林のつづくのが見られるが、そのほとんどはカラマツとヨーロッパトウヒである。ヨーロッパ原産で、日本には明治中期にはいった。……
国鉄……
それもそのはず。この図鑑の発行は昭和51年。
印刷所は札幌市西区手稲東3南6の岩橋印刷とあるが、この手稲東という住所も無くなって久しい(いまは西区西町)。
この図鑑、父が持っていたものである。
が、心配はいらない。
国鉄が無くなっても、手稲東という名が消えても、そしてまた父が亡くなっても、JRの車窓からはいまでもドイツトウヒを見ることができる。
なおこの図鑑によると、じゃあドイツトウヒがすごく寒さに強いのかというと、そうでもないらしい。
水湿や野ネズミによく耐え生長がはやいので、防雪林の本命とされてきたが、浅根性で風に弱く、北海道では寿命が短い
そうである。
ずばり「もみの木」
モミの木関連の作品(という言い方も変だけど)としては、先日シベリウスの「樹の組曲」を紹介した。
2年前には、ショスタコーヴィチがロシア民謡を編曲した「10のロシア民謡」を取り上げたが、その第7曲は「私のモミの木の林よ」である。この自慢げなタイトルは、モミの木繁る山林所有者の権威を誇示する歌なのだろうか?
あるいは、1970年のNHK大河ドラマ「樅の木は残った」のテーマ音楽の作曲者は依田光正である。
が、今日は素直にクリスマス音楽集のアルバムをご紹介。
“ポール・プリシュカのクリスマス”というCD。
収録曲は、
・ あめなる神には
・ はるか遠くの飼葉桶
・ オー・ホーリー・ナイト
・ よろこびたたえよ
・ 聖しこの夜
・ あら野の果てに
・ 愛はクリスマスにやってきた
・ あの方はお生まれになった
・ 一輪のバラが咲いて
・ あめにはさかえ
・ 3艘の船
・ さすらいながら考えた
・ ああ,小さきベツレヘムの町よ
・ ウクライナのキャロル
・ 今宵も歌おう
・ おお,喜ばしきかな
・ ウェンセスラスはよい王様
・ 寒い12月の夜に
・ もみの木
・ クリスマスの朝に
・ 世の人忘れるな
・ 山に行って告げよ
・ 子守歌
・ ひいらぎとつたは
・ 幼子キリスト
・ クリスマスおめでとう
・ 高き天より
プリシュカのバス、ジョンソンのソプラノ、マーブル大聖堂合唱団、エリクソンのオルガンによる演奏。
1995年録音。ナクソス。
これをかけながらケンタッキーを食べるのも良いのではないでしょうか?
クリスマスならフォスターの、The sun shines bright in the old Kentucky home……っていう「なつかしきケンタッキーのわが家」よりもずっと。

金曜日は仕事を終えてから、強風のなか札幌へ車を走らせた。
途中、芽室のローソンで帰宅したあとに食べる夕食類を買う。
ローソンは私は嫌いだ。前会長でいまはサントリーの会長をやっている人が、たいした検証もせずに自分の利益誘導とも思われる改革案を出すなどしていたのが気に入らない。
もっとも氏がローソンを去ったので、そろそろローソンを好きになろうかなとも思う。
セブンイレブンのセブン・プレミアムのような袋入り惣菜も買った(という表現自体、セブンが基準になってしまっている)。
焼き塩サバ、それとロールキャベツである。
塩サバの方はサバはノルウェー産だったが製造は日本。
ところがロールキャベツは中国製造だった。
ロールキャベツの中は当然練り物。肉主体のような何かのすり身がメインのような、よくわからない具がキャベツに巻かれているわけだが、こういうのって不安になる。
善良な(と信じたい)大半の中国国民には申し訳ないが、あの国、いつワケのわからないことをやらかすか信用できない。
味は悪くなかったけど、イヤイヤ気分で食べた。
買う時にちゃんと製造国を見なかった私が悪いんだけど。
きつねの嫁入りは世界共通?
今日はナクソスの「中国のこだま~スーザン・チャン ピアノ・リサイタル」というアルバムをご紹介。
収録作品は以下のとおり。
1. ツォウ・ロン(周龍 1953- )/ピアノベルズ(2012)
2. ドミン・ラム(林樂培 1926- )/チュウ・ジュン夫人の哀歌Op.12a(1964)
3. ルーイ(Alexina Louie 1949- )/ピアノのための音楽(1982)
〔魔法のベル/チェンジ/遠くの記憶/昔々〕
4. タン・ドゥン(譚盾 1957- )/水彩による8つの思い出(1979)
〔欠けた月/飛び跳ねる豆/牧童の歌/青い衣の尼僧/赤い荒野/古代の埋葬/浮雲/きつねの嫁入り〕
5. ツォウ・ロン/モンゴル民謡による変奏曲(1980)
6. チェン・イ(陳怡 1953- )/北国の情景(2013)
ツォウ・ロンの2曲とチェン・イの「北国の情景」は世界初録音だそうだ。
CDの帯によると、ルーイはカナダで高い評価を得ている作曲家だそうだが、それだけの情報しかないので国籍は不明。
また、この5人のなかでは、タン・ドゥン(Tan Dun)の名はよく知られている。
タン・ドゥンは1985年にアメリカに渡り、中国の伝統音楽と西洋音楽の融合を図っている。
私がおもしろく聴いたのは、モンゴルの王に嫁がなくてはならなくなった女性の悲劇を描いたというラムの曲。中国らしい(中国の古謡だろう)メロディーが親しみやすい。哀歌で楽しんですまんが……
爆食い……
ラムで思い出したが、今年は羊肉が高い。
どうやら中国の火鍋ブームで価格が高騰しているらしい。あれだけの数の人びとが一斉にヒツジさんを食べだしたら、そりゃ物もなくなるはな……
庶民の味方であるはずのジンギスカン用のマトン・スライスがあんなに高くなっているとは、この夏スーパーの肉売り場でプライスを見て、頭の中でドラが鳴るくらい驚いた(すいません。言い過ぎです)。

ロンの「モンゴル民謡による変奏曲」も、中国らしい(って、モンゴルなんだけど)。
全体的にはベタにチューゴクしている曲がないのが、逆に残念。
アルバムのタイトルにあるように、スーザン・チャンなる女性ピアニストによる演奏。
こういう感じのおばさんって、たまに日本でも見かけません?
2014年、アメリカでの録音。ナクソス。
さて、家に着いたのは21時。
そして翌日は札響定期を聴きに出かけたわけだが、その前にマチナカでメガネ店に寄った。
妻が買ったメガネが出来上がったというので、それについていったのだ。
で、そこで私は……
なんか怖い気も……
昨日はスペインで生まれたギター協奏曲、ロドリーゴの「アランフェスの協奏曲」を取り上げたが、その勢いで今日はスペインの歌曲を。
双子のクシュプラー姉妹による「Canciones Espanolas」というスペイン歌曲集のアルバム。
ゾリアナさんがメゾ・ソプラノで、オレナさんがピアノなのだが、ジャケット写真を見る限り、なんかすごい2人だ。
何が私にすごいと思わせたのかは想像にまかせたい。
このアルバムには、ファリャ(Manuel de Falla 1876-1946)の「7つのスペイン民謡(7 Canciones populares espanolas)」(1914。おっ、伊福部昭が生まれた年だ)やロドリーゴ(Joaquin Rodrigo 1901-99)の「4つの愛のマドリガル(4 Madrigales amatorios)」(1947)をはじめ、モンポウ(Federico Mompou 1893-1987)の作品(6曲)やグラナドス(Enrique Granados 1867-1916)の作品(3曲)が収録されている。
私は固形石鹸です
ちなみに、ファリャの「 7つのスペイン民謡」の7曲は次のとおり。
1. ムーア人の衣装(El pano moruno)
2. ムルシア地方のセギディーリャ(Seguidilla murciana)
3. アストゥリアス地方の歌(Asturiana)
4. ホタ(Jota)
5. 子守歌(Nana)
6. 歌(Cancion)
7. ポーロ(Polo)
また、ロドリーゴの「4つの愛のマドリガル」は、
1. 何で顔を洗おうか(Con que le lavare)
2. 君ゆえ死ぬ思い(Vos me matasteis)
3. 恋人よ、どこから来たの?(De donde venis,amore?)
4. お母さん、ポプラの林へ行ってきた(De los alamos vengo madre)
からなる。
ゾリアナさま、なかなかすごい歌手だ。あぁ。ゾリゾリアナアナ!
何がすごいかは聴いてみてご判断いただきたいが、スペインの情熱的な歌を情感たっぷりに歌い上げていて、その官能度にアタシ押しつぶされそう……
でも、顔は好みじゃないんだよな、ぜんぜん。
2013年録音。カプリッチョ。
昨日の午前中は新得に行ってきた。
風邪気味なのか朝起きると喉が痛かったが、新得はそんな私に意地悪するかのように寒かった。
仕事でmasaさんに会った。
そして、昼は“みなとや”で地鶏つけ麺を食べた。
大盛りを頼んだのに、あまり大盛り感がなかったのが残念である。
なぜか心に残っているメロディー
シュニトケの「ワルツ」にはJ.シュトラウスの引用があったが、あのような形でシュトラウスのメロディーが現れると「あっ、シュトラウスだ。シュトラウスっていいな」と思わされる。
ふだん、積極的にシュトラウスを聴こうとは思わないのにである。
しかも、そうしょっちゅう聴いていないくせに、J.シュトラウスだとわかるのが不思議。私がすごいのではなく、そういう脳髄に浸透する力を彼の音楽は持っているのだろう。
シュトラウスにはそんな不思議な魅力がある。多くの作曲家がシュトラウスを愛したというのも、ちょっとだけだがわかる気がする。
この3人、なんかいやらしっぽいけど
そんなシュトラウスの作品を気軽に聴けるアルバムを。
「Strauss Dynasty」というもの。
“The Original Soundtrack from the TV Series”と書かれている。日本の“名曲アルバム”みたいなものだろうか?
ここにはヨハン・シュトラウス2世をはじめ。1世(2世の父)、エドゥアルト(2世の弟)、ヨゼフ(同)の作品と、このアルバムで編曲を担当しているローゼンタールの作品も収められている。
収録作品については、下の写真を参照していただきたい。
そして、編曲ものは好きではないと言っていたのに、舌の根も乾かぬうちに編曲ものを紹介した私を許していただきたい。
指揮はローゼンタールやらエシェヴェやら。
オーケストラはロンドン・ナショナル・フィルとかウィーン祝祭管弦楽団とか。
あんまり知らんって?
そうだね……
1990年録音。MARCO POLO。
じゃ、私はこれからアサイチの飛行機に乗らなきゃいけないので、今日は短歌、いや、短文にて失礼!
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