はい!ザァーッ
いまはどうなっているのか知る由もないが、むかし実家には「ハイザー」という米びつがあった。
ボタンが2つか3つあって、そのボタンを押し下げると米が1合とか2合、ザーッと受け皿に出てくるやつだ。
なんで「ハイザー」というのかというと、アイちゃんによれば ――AI のことである――「ハイ」というレバーを押すと、「ザーッ」と米が出てくるからだそうだ。
ホントかね?
私の乏しい記憶によれば、「ハイ」なんて書かれたレバーなんてなかったように思うのだが。
このハイザー、浜松の富士製作所という会社(現:フジコーポレーション)が1963年から販売を始めたという。きっと「ハイザー」という名前も商標登録されているんだろう。
で、ハイザーではないが、わが家にも米びつがあった。
家を新築したときに、シンクの下に備わっていた(というか置かれていた)ものだ。
たいした値段のものではないが、こういう備品ってけっこううれしかったりする。
こういうもので喜んでいるうちに肝心なところ ――たとえば、壁紙が一部剥がれていたりする―― を見落としたりしちゃうんだけど。
この米びつ、なんの疑問もなく25年以上使ってきた。
しかも1回も清掃したこともない。
考えてみればかなり不潔だ。
しかもシンク下って、けっこう湿気が高い。
ときには排水の汚水桝から悪臭が逆流したりもしている。
米の保管場所としては良い環境とはいえない。
そもそもあらためて見てみると、米びつ自体、なかなか美しくない。
ということで、壊れたわけではないが、米びつを処分することにした。
いままでよくムシがわかなかったものだ。
代わりとして、ヨドバシ.com で「ガラスクッキージャー(CH00-H05 AZY0801)」という瓶を買った。
ちょうど米が5kg 入る。
中国製のリサイクルガラス製品だが、ガラスから有害物質が浸み出してくるなんてことはないだろう。
輸入販売しているのは静岡市の「ダルトン」という会社だ。
これで米を保管するようになってから、なんだかごはんが一層おいしくなったような気がしている。






