蓬莱-1
仕事始めの日となった月曜日の朝は、札幌駅立売商会(弁菜亭)のワゴン(西コンコース臨時売店)では駅弁を並べ始めたところで、『非駅弁』はまだ到着していないようだった。1年の最初の勤務日の昼食を弁菜亭の弁当でスタートできなかったのは残念だが、それはしょうがない。
そのため、昼食はセブンイレブンで買った「ぶたはげ監修 炭火焼き豚丼」にした。
火曜日は在宅ワーク。昼は2カ月前に期限が切れた「無印良品」のレトルトカレー。
特にカレーが食べたかったわけではない。でも、妻が「無印のカレー、まだ残ってるわよ」と私に言ったということは、消費しなさいと促していることに他ならない。だから妻の意向に沿うために食べた。
水曜日。
この日は定例の通院日。アサイチで採血の予約。
しかし、いつも乗っている 134M 列車だと札幌に早く着きすぎて開院まで時間がありすぎる。なので、遅めの電車に乗ることにした。
このため時間に余裕もできたので、駅に向かう途中、江別神社に寄って正月飾りをどんど焼きの場所に置いて来た。
8時過ぎに札幌駅に着いてーこれでもまだ開院まで25分あるー、弁菜亭のワゴンで幕の内弁当を買った。
これから病院に行くのに弁当を買うなんて、と自分でも思ったが、弁当を買うために帰りにまた駅に戻るのは賢くない行動だと思い、弁当が入った袋をぶら下げて病院に行くことにしたのだ。
売り子さんに「幕の内弁当」を差し出すと、「550円です」。
えっ?いま、なんと?
でも、聡明な私はすぐに「今月から50円値上がりしたんだ」と理解し、慌てて小銭入れから100円玉を取り出し、あらかじめ持っていた500円玉と一緒に渡し、50円をお釣りでもらった。
弁菜亭、お前もか!
いや、責めてはいけない。よくここまで500円で踏ん張ってきてくれた。もううっちゃりきれなくなったのも無理はない。
でも500円ワンコインで買えなくなったのは痛い。1,000円札があれば2日間続けて買えた。そのすがすがしさ、切りの良さが失われた。切りがよかったから購買意欲を掻きたてられていた面もある。なので、今後の私の消費行動に微妙な影響を及ぼす恐れもある。
弁当を持って病院へ
それにしても、ありとあらゆる物価が上がっているのに、こっちはもうすぐ年金が支給される身。つまり、収入は減る一方なのだ。不安が募る。豊かな老後どころか、ふつうの老後も迎えられなさそうだ。
いったい、こんな暮らしにくい日本にしたのは誰だ?
誰のせいでこうなった?
自分たちだけ肥えれば国民のことなんてどーでもいいと考える政治家が悪い!
同じ国民のくせして、出世のために議員センセに褒められようとヘンテコな政策や仕組みを考える官僚が悪い!
「ニホンはナンデモ安いデス」と言ってキッチンカーの3,000円のカツ丼を喜んで食べる外国人観光客が悪い。
裏金だの増税だのなんだかんだよりも中居正広のことが日本国における一大事のように報道しているマスコミが悪い。
そう嘆きたくもなる。
そんな風に過剰な被害者意識に襲われながら、550円の弁当が入ったレジ袋を持った私は病院に着き、健保組合が発行した『保険証』と診察券を出し、「その後おかわりありませんか?」という看護師の質問に「内科的なことは変わりないですが、11月に蜂に刺されてひどく腫れてとても痛くて皮膚科にかかりました。まだ少し痛いです」と答えたが、「スズメバチ?」「いえ、たぶんアシナガバチ」「アシナガバチ?聞いたことないわね。でもたいへんだったわね」というくらいの反応しか得られなかった。「今回、ハチ毒の抗体検査もしてもらえないでしょうか?」と言おうとしたが、そうなると医者の判断が必要になってめんどくさい話になりかねないと思って口を閉ざし、おとなしく注射針を刺してもらい、血を抜いてもらったのだった。
まったくです。10%あっぷですからね。
けさは1000円札と50円玉を出して、お釣りを500円もらいました。
春にはJRの運賃も上がります。まったくなんでこんな暮らしにくい世の中になったのかと憤りを感じますし、さらに増税しようという意味がわかりません。こんな先行き不透明な暮らしでは、少子化も進むばかりでしょう。
蜂の痛みはかなりなくなりましたが、まだゼロにはなっていません。恐ろしいものです。
MUUSAN
がしました