この騒音は灯油配送か?それとも誰かが電動ノコを使っているのか?
 水曜日の朝。
 なんとなく左手の甲の中指と人指し指の下あたりにちょっとした痛みを感じるようになっていた。

 あまり気にすることなく、そのまま会社に行ったのだが、昼前には少し腫れてきて痛みも強まってきた。ネットで「手の甲 痛み 腫れ」で調べると、リウマチ熱とかフルニエ壊疽、壊死性筋膜炎といった病名が画面にでてきた。

 はいはい。
 でも違いますね。虫刺されかバラとか雑草のアザミのトゲが原因だと思いますね、私としては。
 けど、庭で冬囲いをしたのは一週間前。その時に刺されたとか刺したのなら、ちょっと日にちがあきすぎている。

 とりあえず職場に備えてある配置薬の救急箱の中にあった軟膏を塗っておいた。かぶれとかしもやけ、虫さされに効くようだから、期待はしないがこれで良しとしよう。使用期限が2012年までになっているのが気にかかるが。

 しかし、その後も傷みは強くなるばかり。腫れもひどくなってきた。これが帰宅後の写真。

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 妻は「虫刺されじゃない?」と言う。
 やっぱりそうなのだろうか。

 とりあえず着がえるために2階に上がる。そのときに、どこかでブーンという音がした。外からだろうか?近所に灯油配送車が来ているのだろうか?そんな音だ。少なくとも家の中に異常はない。

 着がえ終わったとき、階段のあたりでまたブーンという音が。
 見ると、何ということでしょう、1匹の蜂が鈍々(にぶにぶ)モードで飛んでいるではないか。なんで家の中に蜂が?いや、いまはそんなことを考えている場合ではない。私は雑誌(北海道時刻表2024年5月号)をとってきて思いっきり蜂を叩いた。時刻表に叩きつけられた挙句、その直後には床にも叩きつけられた蜂は動かなくなった。
 私はそれを2枚重ねたティッシュでくるみ、そして押しつぶした。ピシッという崩壊音が聞こえた。まったく、因果な商売だぜぇ。

 階下に行き、私は妻に「驚いたことに2階に蜂がいた。退治したけど、どこから入ってきたのだろ
う?体にくっついていたのかな」と報告した。
 妻は「じゃあその手、蜂に刺されたんじゃないの?」と言った。

 なるほど。そういう可能性があったか。思いつかなかった。
 いや、そうとしか考えられないか。

 推測するに、たぶん蜂は火曜日に何らかの方法を使ってわが家に侵入。
 水曜日の私の起床前までに、私を刺した。
 そして、私の痛みは水曜日の夕方までに増していき、手の甲も腫れてきた。
 蜂は帰ってきた私にその姿を見られ、叩き殺された。
 ということだろう。
 このときまであの羽音に気づかなかったのは不思議だが。それと刺されたような『穴』も見当たらないのも謎だ。

 その蜂の写真は撮らなかったが、アシナガバチだと思う。

 それにしても、この家を建てて住んでもう25年以上になるが、蜂が家の中を飛んでいるのを見たのは初めてだった。
 そして、まだ潜んでいる奴がいるのではないかと、しばらくの時間耳を鋭敏にして過ごした(何度かそら耳でブ~ンという音が聞こえたほどだ)。

 木曜日にはさらに痛みが増し、腫れもひどくなった。
 家にあった薬「ユースキン リカA」を塗ったが、こちらの使用期限は2015年である。

20241121Hand

 ネット情報によると初めて蜂に刺されたときの痛みはだいたい1日で治まるらしいが、刺されるのが2回目以降の場合は、もう少し長引くことがあるという。私は3回目か4回目なので-って、ワクチン接種じゃないんだけど-かえって2日目の方がひどくなったのかもしれない。

 この文章を書いているのは昨日(木曜日)の夕方。
 キーボードを打つと腫れたところに響き、けっこうつらい。
 つまり、痛みをおして書いた記事なのである、今日の記事は。

♪ 今日の一曲 ♪
 J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750 ドイツ)の無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV.1007(1720頃)を、フルニエの演奏で。

BachVc