いつもどおりの握力を維持するために
 薪割り用のクサビを注文し、指定していた日にきちんと届いたものの、私はすぐには作業に取りかからなかった。というのも、大切な「所用」があって、それが終わってからでないと危険だと思ったからだ。
 以上のことは、すでに報告したとおりだ。

 その「所用」というのはこれ
 「江別いきいき未来スタディ」の今年度の検査においでくださいというお招きがあったのだ。2年目の検査ということになる。
 いろいろな検査を行なうが、そのなかには握力測定もあるのだ。原木に噛ませたクサビに向けて重い木槌(ハンマー)を握って振り下ろす作業を繰り返すと、そのあとしばらくは手のひらが痛くなって力も入らないし、腕だって普通の状態じゃなくなる。同時にもれなく腰も痛くなるし、股間だって腰に協調する始末だ。
 そんな状態で検査に行っても、握力計を握ることなんてできないし、歩行状態検査や立ち上がり測定にだって支障が出ることは間違いない。「去年より10歳以上老けましたね」と言われるのは目に見えている。
 だから、検査が終わるまでクサビの効果を試すのをぐっとこらえていたのだった。

 検査会場は去年と同じ北海道情報大学の「eDCタワー10階」。ここからの眺めは実に良い(が、ガラス越しのため、景色をうまく写せなかった)。

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 私としてはおおむねどの検査も無難にこなせたつもり。去年頭が真っ白になった、認知機能検査の中の言われたことを覚えておく検査(最初に5つ単語を言われそれを反復し、そのあといろいろな検査をし、最後に「さきほどの5つの単語を言ってください」と言われる)も、今年の方がまだまともに答えられたと思っている。

 事前に記入して提出した問診票のなかで、アルコール摂取量について「これは記入ミスではないですか?」「いえ、いつもこれぐらい飲みます。むしろ控えめに書いたくらいです」と去年と同じことを聞かれ答えたが、聞いてきたお兄ちゃん-学生バイトだろう-が、私の答えに対しツボにはまったようで妙にウケて笑ってくれた。若者が喜んでくれて、私はうれしかった。
 そして、検査協力のご褒美として頂いた商品券で、帰りに4リットルペットボトルのウイスキーを買って帰ったのだった。

  相手を傷つけない必要はないので……
 ところで、クサビを打っているとヘッドがパッカリと割れてしまった木製のハンマー。
 あらためて柄を見ると『手掛矢』とシールに書いてある。

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 手掛矢?
 国語辞典(小学館「新選 国語辞典 新版」。新版といっても私が高校生の時に買ったものだ)で調べてみると、『手掛矢』の記載はなかったが『掛矢』はあった。

 【掛矢】樫などでつくった、大型の木づち

 さらに、ネットで調べると杭などを打ちつけたりする大型の木槌のことを掛矢というらしい。
 で、手掛矢はこのシールに書いてあるように、木槌と掛矢の中間の大きさの木製ハンマーということらしい。そしてまた、木製ハンマーで金属でできたクサビを打つなんて、間違った使い方であることも知った。木槌は打つ対象になるものを傷つけないために使われるということだから。そして逆に、クサビを叩いたら、木槌自らの方が傷ついてしまう。私が使っていた手掛矢のヘッドがパッカリしてしまったのは、ひとえに誤った使い方をした私のせいだったのだ。
 今回、買い直すにあたって金属製のハンマー(=金鎚)を選択したことは、やはり正しかったということになる。
 なお、パソコンの「IME」では『かけや』と入力しても『掛矢』は変換候補として出てこない。

  ストレートかロックでしょう、これは
 ウイスキーといえば、先月の「父の日」。
 長男からウイスキーをいただいた。
 このウイスキーはハイボールで飲むにはもったいかも。
 まずは、チビチビとそのままの味を楽しむこととしよう。

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♪ 今日の一曲 ♪
 スーザ(John Philip Sousa 1854-1932 アメリカ)の行進曲「海を越えた握手(Hands across the sea)」(1899)。

Fennell Marches