最初の刺し込みがちょっとたいへん
 薪割(まきわ)りのための「ねじりクサビ」を注文し、わが家に届いたのは2週間ほど前のことだった(薪は『たきぎ』とも読むが、私が取り組んだ作業はたきぎ割りではなく、もっと過酷なまき割りなのだ)。
 しかし、ここに書いたように、私にはある大切な『行事』というか『所用』が控えていたので、それが終わるまで薪を裂く作業に取り組むのは避けていた。

 その『所用』も無事に済ますことができたので、先週の土曜日に、いよいよもって原木を割る決心をした。
 今回、江別市の『燃やせないゴミ』として出すために、直径(厚さ)10センチ以内になるよう割らなければならない原木(幹)は、昨年作業を中断してひと冬を超えてしまった2本。さらに、昨年割ったものの、一部10センチを超える箇所があるもの2本、今年になって新たに剪定した一部の太さが12センチのモモイロナツツバキの幹1本である。

 さっそく、昨年処理しきれなかった2本の原木にとりかかる。
 のこぎりで浅く切り込みをつけてあったところにクサビをあて、ハンマーで叩く。クサビの刃先が刺さり込んで写真のように動かなくなるまで入れるのがけっこう大変だった。なかなか入っていかないのである。かといって、刃先があまりにも鋭いと、危険だ。指で触っても切れないぐらいの、このぐらいの鋭くなささが妥当なんだと思う。

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 となりに、もう1本のクサビを刺す。

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 2本のクサビを交互にハンマーで叩く。
 何回か打つと、ピキピキと悲鳴のように内部で徐々に断裂が進行している音が聞こえてきた。
 さらにクサビを叩く。

 すると、見事に真っ二つ。快感~!

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 2つに割れたが、それぞれの直径(厚み)は10センチ以上あることにかわりない。
 だから、さらに半分にしなければならない。

 もうクサビは1つだけで大丈夫だろう(いや、2つは刺さんないし……)。
 クサビを刺し込んでハンマーで叩くと、、、

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 なんと、木製のハンマー(要するに木槌)が、真っ二つに割れてしまった。
 あぁ~不快感!目の前の惨劇、悲劇、不幸せ!というか、まったく予期しなかった超常現象発生って感じだ。

 いまから20年ほど前に買ったハンマーだ。気づかないうちに、致命的に劣化が進んでいたのだ。
 割れたときに、私の頭の方に飛んでこなくてよかったぁ。
 これがマーラーの第6交響曲の演奏中だったら、演奏が台無しになるところだった(←あまりにも自分の暮らしから現実離れしたことを考えなくてもよろしい)。

 木槌がだめならふつうのハンマー(金槌)で、と思ってそれでクサビを打ってみたが、ウチにあるハンマーが小さめサイズ(DAISOで330円で買った)のせいか、全然刺さり込んで行かなかった。

 ということで、この日の作業はここで中断。
 給料が出てお小遣いをもらったら DCM にハンマーを買いに行こう!と、あまり常人(『つねと』ではなく『じょうじん』)が抱かないような望みを心に秘め、この日の作業を終えたのだった。

 マーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の交響曲第6番イ短調悲劇的(Tragische)」
(1903-05/改訂'06)を。

Mahler6Eschenbach