IfukubeReikoYamada3   教科は“音楽”ではなく“体育”
 伊福部昭(Ifukube,Akira 1914-2006 北海道)は、1949年に1管編成の室内オーケストラ作品「子供のための舞踊曲」を書いている。

 この作品、ポリドールが制作した小学生向けの学校教材レコード(SP盤)に録音するために書かれ、伊福部の自身の指揮で録音された。
 ただし、教科は音楽ではなく体育。音楽鑑賞用教材ではないのだ。
 レコードの音楽に合わせて、児童たちは体操や行進をしたのだろう。
 曲には「リズム遊びのための10の小品」という副題がついている。

 これを永瀬博彦がピアノ編曲したもの。それが「子供のためのリズム遊び(Rhythmic Games for Children)」である。

 曲は次の9曲から成る(オリジナルは10曲だが、第1曲は伊福部ではなく下総皖一作曲の文部省唱歌「野菊」)。
 
 1. 阿羅漢さん遊び(「羅漢さん」の編曲)
 2. 羽子つき
 3. マウンテン・マーチ
 4. ギャロップ遊び(「あんたがたどこさ」の編曲)
 5. 木の葉
 6. 運動会行進曲
 7. 楽しい学校(マーチ)
 8. 軽快な二拍子
 9. 場所取り鬼(スキップ→魚→電車→ジャンプ) 

   伊福部ファンなら思わずニヤリ
 第6曲「運動会行進曲」の旋律は、あの有名な「特車隊マーチ」。そして第7曲は「フリゲート・マーチ」のメロディーである。

 が、このように聴くと体操するのにぴったりに感じるのが不思議である(タイトルはマーチとなっているが)。
 朝、全校児童が校庭に集まり、ラジオ体操をする光景とオーバーラップする。
 あるいは、今でもNHK-TVでやっているテレビ体操で、お姉さんがたが腿を大きく上げて足踏みする姿が浮かんでくる。

 そして、この曲で行進するなんて、勇敢に怪獣退治に向かうようで、カッコいい(といっても、ゴジラの誕生まではあと5年、他の東宝特撮映画が制作されるまではさらに待たねばなかったわけで、児童たちは何にも知らなかったわけだが)。

 山田令子のピアノ演奏で聴くことができる。
 2013年録音。ゼール音楽事務所。

 今日は、夕方のJRで札幌へ移動。
 遅れないことを願う。

 久しぶりにスーパーとかちではなく、スーパーおおぞらに乗るが、おおぞらの方が車体が古いので乗り心地は劣る。まっ、いいんだけど……。国鉄時代のことを思えば、ずっとずっと乗り心地は改善されているわけだし……

 で、なんで札幌に行くかというと、バーゲン目的とかじゃなく、明日会議があるのである。