いやな感じの経営体質
 札幌駅で帰りの電車を待っていたら、向いのホームに折り返しの学園都市線の電車が入線してきた。北海道医療大学行きだ。

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 それを見て「なんだかなぁ」と思ってしまった。
 北海道医療大学の突然の北広島市への移転宣言が頭の中をよぎったのである。あれは、これまで世話になってきた地元・当別町に対してあまりにも失礼な話だ。

 ひどい進め方だと思っていたら、この学校、前科があった。
 北海道新聞の web 版である『道新デジタル』の『Dセレクト』という特集記事(10月31日)によると、北海道医療大学を運営する東日本学園(当時は東日本学園大学)は、そのむかし当別の他に釧路管内の音別町にも校舎を構えていたが、38年前に突然音別から完全撤退し当別に集約した、ということが書かれていた。

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 その撤退の状況は、今回と同じく、地元には事前に何の連絡もない「寝耳に水」の話だったそうだ。

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 38年経ってまた同じこと。これってこの学校の体質なんだろうか?
 だったら、良い学校とは思えない。
 医療に携わる人を育てる学校なのに、その学校の経営体質が他人のことや周囲のことに配慮しないとなると、問題だ(もちろん学生には何も悪くないが)。

 学園都市線の冬期間の不通の多さや地理的なことが入学志願者数の低下を招いているという主張は理解できる。しかし、事前に地元に何の相談もなく、日ハムから大変良いお話のお声をかけていただきましたので F ビレッジに行きます、はないだろう(ただでさえ駐車場がたりないと言っているのに、F ビレッジ内に学校を建てて大丈夫なのかね……)。

 通学客が学園都市線から千歳線に移るのでトータルでは変わらないのかもしれないが、JR 北海道にしても、北海道医療大学まで電化し、駅名がまさに『北海道医療大学』なわけで、これまた学校側が JR に対して世話になってきた恩を仇で返す形だ。

 果たして F ビレッジに移転開校することで、北海道医療大学の将来がバラ色になるのか?
 私にはそううまくはいかないような気がしてならない。
 そしてまた当別町には北海道医療大学がなくなっても、町の維持・発展のための別な方向性を見出してほしいと願っている。

 バーバー(Samuel Barber 1910-81 アメリカ)の序曲「悪口学校(The school for scandal)」Op.5(1931)を。

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