秋の昼下がりに額をハンカチで拭く紳士
先月の某日。
その日は休みをとっていたのだが、昼過ぎに久しぶりに一人で江別蔦屋書店に行って来た。
13時過ぎになったので「食の棟」の「175° DENO 担担麺」で、食事をすることにした。
ここの担担麺を食べるのはこのとき以来だろうか?きっとそうだと思う。
しかもこのフードコートで一人で食事をするというのは初めてだ。
「白ごま汁あり担担麺」と小ご飯の食券を券売機で買う。
その横のカウンターで店の人に食券を出すと、痺れ度合いと辛さ度合いを聞かれる。山椒の味は嫌いではない。しかし、担担麺でも麻婆豆腐でも山椒が強いのは好みじゃないので「痺れ」は1にした。辛さは、まあ2でも平気だろうと2にした。
平日のこの時間なので、フードコートはすいている。
出来上がりのベルが鳴り、料理を取りに行き、うやうやしくテーブルへ運ぶ。
痺れは1にして正解だった。いや、痺れ無しでも良かったくらいなのだが、1でも痺れて困ることはなかった。
問題は辛さ。
2にしたのに私にはかなり辛い。目には涙がたまり、額には汗がにじむ。
もう辛さ1の体になってしまったのね、私。
食器を返却口に持って行ったとき、店の人(男性)が「辛さどうでしたか?」と私に聞いた。
「いやぁ~辛かったです」と答えると、微笑んでいた。私の前髪が汗でまだ湿っていたのに気づいたのだろう。
帰宅して妻に「蔦屋で担担麺を食べてきた」と言ったら、「一人で食べられるようになったんだ。良かったね」と、はじめてのおつかいをした子どもをほめるように言った(まあ、旅行先などで食事をするときに妻には迷惑をかけてもいるから、快方に向かうことを願っているのは間違いない)。
「すいていたしフードコートだったから」と、私は答えた。
すいていても、これが小さなラーメン屋とかなら、一人じゃけっこうプレッシャーがかかるんだろう。
モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)のピアノ協奏曲第5番ニ長調K.175(1773)を。