3日前の火曜日は、前の日から天気予報で「荒れた天気になる」とどこのテレビ局の気象予報士も言っていた。YAHOO!の天気予報でもそう訴えていた。
翌朝は少し降っていたもの、じきに雨はやんだ。
でも、この日も気象予報士たちは示し合わせたように、「午後からは注意」と忠告してくれた。
この日、私は在宅勤務だった。
天気が悪くなるに違いない日に、出勤しなくてよいということは、とてもありがたいことだ。
午後1時ころになると、遠くから雷の音が聞こえ始めた。
しかし、1時間近く経っても一向に近づいてくることはなく、ずっと雷鳴は遠くから聞こえるままだった。
たまたまこの遠雷が聞こえ続けているときに、マルケヴィッチが指揮したベルリオーズの幻想交響曲を聴いていたのだが、第3楽章の終わりの4人のティンパニ奏者による『遠雷の轟』とリアル雷鳴が重なって響くのを耳にできたのは、けっこう貴重でおもしろい体験だった(写真を載せた楽譜は音楽之友社のスコア)。
激しかった。でもすぐ収まった。なのに、、、
さて、午後2:51に、江別市から『大雨警報と洪水警報、雷注意報が発表された』というメールが来た。そのあと3時を過ぎたあたりで激しい雨が降り始めた。
YAHOO!のポータルサイトには『江別市は警戒レベル3』と、不安を煽るように赤地に白抜き文字で表示された。
江別は何度も洪水に見舞われており、1981年の洪水については私も記憶に残っている(当時大学生だった私は札幌に住んでいた。しかし(夏休み中だったが)通っていたのは江別の酪農学園大学だった)。
その後いろいろと治水対策工事が行なわれ、現在もそれは続いているが、河川氾濫の不安はけっこうある。そして、『警戒レベル3』とは穏やかではない。
しかし、激しい雨はほどなくして弱い雨になった。
江別市といっても広いし、河川氾濫は川の上流で大雨になった場合に時間差で来る恐れもある。
でも、どう考えても洪水を心配しなければならないような状況にはないように思えてならない。
千歳川や早苗別川、石狩川などの水位を調べてみても、全然異常はない(このブログの左サイドバーの下の方にリンクを貼ってある)。
そんなとき、再び江別市からメールが来た。3時48分のことだ。
『現在のところ、避難情報を出す予定はない』
これほど不安を解消してくれる情報が、ほかにあるだろうか?
確かに天気予報やインターネットでの警戒するようにとの情報は必要だが、けっこう漠然としている。
この江別市からのメールは現在の状況を正しく伝え、いたずらに不安がるなというすばらしい貴重な情報だと私は感心した(市民からの問い合わせが多いので発信したのかもしれないが)。
やがて雨は止んだ。
もし何かがあった場合に備え、この日はアルコールを飲むのを控えようかとさえ一時は考えたが-そして、翌日は定期検査の採血をひかえていたこともあったし-、そのあと警報が注意報に変わったのを踏まえ、「危険はすぎさった」とふつうどおり飲んだのだった。