前の日の夜はいつもどおりの生活を
 連休前に2カ月に一度の『定例通院』をした。つまり血液検査とその結果に基づく医師との懇談、ならびに(これがいちばん重要なのだが)医師の指示による薬剤師からの薬の購入という一連のプログラムをこなしたのである。

 前回は前の日にアルコール摂取を控えるという、偽善的行為をした。そのため、中性脂肪は基準値範囲内ではなかったものの、私としては正常値ともいえる値となった。
 しかし妻が、「いつもと違う生活をして検査をして、それに意味があるの?」と私に疑問を投げかけてきた。
 まったくだ。そしてまたこれは、妻が私に対し「酒を飲んでいい!」っと公認し、奨励してくれているわけで、これを拒否する正統的合理的科学的根拠はない。よほどのあまのじゃくでなければ、謹んで申し出を受け入れるのがまともな人間がとる行動だろう。

 ということで、いつもどおりハイボールを飲んだ。

 翌朝。
 札幌駅に着いた私は「弁菜亭」で「札幌駅立売商会」の「知床とりめし」を買い、バックパックに傾かないように慎重に入れ、病院に向かった。
 採血をしたあと会社に行き、昼になったので「知床とりめし」を食べた。

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 ふきの煮物は「幕の内 いしかり」のものと同じく、以前の濃い緑色のものではなく黄色っぽいものにかわっていた。しかし原材料表示を見ると、むかしと同じ「蕗煮」なので、きっと材料が色白の蕗にかわったのだろう。

  どこか『暗い』と思ったら
 と、その時、私は何かが違うと感じた。
 …………

 錦糸玉子の姿がなくなっている!

 前回食べたときはどうだったろう?
 あっ、このときすでに錦糸玉子の姿はなくなっていたのだ。気づかなかった。

 さらにその前は?

 鳥インフルエンザの影響は、知床とりめしにも及んだのだった。これはやむを得ないだろう。

 原材料表示の錦糸玉子の記載も、当然のことながら、消えていた(写真がピンボケで申し訳ないが)。

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  体は正直。でも、原因把握が大切? 
 午後になって、再び病院へ。
 検査結果は、中性脂肪の値が500オーバー。

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 医師に「昨日、お酒をちょっぴり多めに飲みました」と正直者のワシントンのように告げる。
 すると医師は「飲むと上がるからね。原因がわかっているなら大丈夫」と、正直者の私をとがめることなく診察は終了した。

 調剤薬局で薬をもらい、卵の品薄状態ができるだけ早く解消することを願いながら、私は会社に戻ったのだった。

 サン=サーンス(Camille Saint-Saens 1835-1921 フランス)の交響詩「オンファールの糸車(Le rouet d'Omphale)」Op.31(1871)を、マルティノンの指揮で。

IbertMartinon