ライスのサービスを受けるには何か条件があるの?
先週の金曜日は、昼にANAクラウンプラザ札幌の近くに用事があったので、そのあと遅い昼食をとるためにラーメン店に行った。つまり、もう混雑が終わったのを計算に入れての行動をとったのだ。
店は北農ビル地下にある「菅家」である。
「菅家」に行くのはこのとき以来だと思うが(自分のブログの検索結果による)、確かこのときにはすでに、厨房で麺をゆでていた(どこがって言われると困るんだけど)風貌がベルナルト・ハイティンクを思わせる主人とその隣でラーメンを盛り付けている奥さんの姿は無くなっていて、若い人が切り盛りしていたと思う。
ハイティンク料理長のころの「菅家」は、そのあとに「New菅家」に変わり(「にぎりや」のホームページによると、2020年1月1日に「菅家」は「にぎりや」に仲間入りしたそうだ)、そして私は4年ぶりにこの店に入ったのだが、(もう昼食時間のピークを過ぎたせいか、もともとそうなのかわからないが)店の人は男性2人だけ。あのころのような落ち着かないもののアットホーム的で活気ある雰囲気は、ない。そして何よりメニューが大きく変わっていた。むかしはしょう油、塩、味噌、そして塩としょう油に岩のりをトッピングした「岡本ラーメン」というシンプルな一本勝負的メニューだったが(品揃え的に辛みそラーメンとかもあったが)、いまはこのように、スープは清湯、味噌、白湯とジャンル分けされ、また台湾ラーメンも加わるなど複雑化していた。コロナのせいか、水(お冷)もセルフになっていた。
私はおそらくむかしのしょう油と同じであろう清湯のしょう油を頼んだ(750円)。
黒磯のりのトッピングも考えたが、やめた。
小ライスを頼もうかと思ったが、入口の所に炊飯ジャーと茶碗が置いてあり、自由に食べて良さそうだったので注文しなかった。しかし、ラーメンが運ばれて来たときに「ご飯はご自由に」とも何とも言われなかったので(他の客は食べていた)、そして食べていいのか聞くのも面倒になり(もし「だめ」と言われたら恥ずかしいし、なぜだめなのか混乱するので)、ラーメンだけささっと食べて出てきた。
思った通り清湯のしょう油は、むかしの「菅家」のしょう油ラーメンの味とほぼ同じ(だと思う)。むかしよりも塩っ気が強いような気もするが、私の好きな味であることには変わりない。量的にはやや物足りない(それはむかしも一緒)。
なんだか、むかしの菅家と店の空気が違っていて、戸惑ってしまった私だった。
それにしても、ここまで何度『むかし』と書いたのだろう?
なお、店内は喫煙可。私も4年前まではタバコを吸っていたので食後の一服のおいしさはわかるが、やめたいまは、ラーメンを食べているときにタバコの煙が目の前に漂ってくるのは、心地よくはなかった。
以前は昼すぎで閉店していた「菅家」は、現在は居酒屋として夜も営業しているようだ。
飲んだ後に、その店で〆のラーメンが食べられるというのはすてきなことだ。
ハイティンク/ボストン響の演奏で、ブラームス(Johannes Brahms 1833-97 ドイツ)の交響曲第2番ニ長調Op.73(1877)を。