みんな対等
 先週は外へ出かける用事があったので、火曜日のほかに金曜日にもあの店に立ち寄って昼食用の弁当を買った。

 幸い、この日は「ミックス」弁当があった。
 あったが、しかし、その顔は、私の知っている「混合」の顔ではなかった。
 前にも指摘したが、この店の弁当は中身が画一的ではなく、日々ビミョーに変化しているのである。そして、この日の「ミックス」は微妙どころか、私が知っている「ミックス」とはかなり趣を異にしていた。メインが合鴨ロースの燻製だったからである。

 私としてはスモークした合鴨はメインの『おかず』として認めたくない。そもそも合鴨はそれほど得意ではない(そばでも「鴨南蛮」より断然「かしわそば」に軍配を上げる)。
 しかたない。火曜日と連続になるが、でもおいしいから許せちゃう「鶏テリ」にしようか……
 そう思って、並べられた弁当群をもう一度眺めると、なんと、もう一種類「ミックス」というのがあるではないか!
 その「ミックス2」がこれである(“2”とは書いてないが)。

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 この「ミックス」の特徴は、ごはんが高菜チャーハンである(と思われる)ことである。
 また、どれかがドカンとメインを張っていない、民主主義的副菜群が見た目にも微笑ましい。
 そして、ザンギとシュウマイの間には、「ミックス1」では主役を張っていた合鴨が、ここではさりげなく参加している。

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 これぐらいの存在感で良いのだ。合鴨の燻製は。だって、これっておかずというよりは酒の肴ですもの。

 弁当を食べながら私は微笑ましい気持ちになったのだった。

MahlerCompBernstein 微笑ましいといえば、マーラーやショスタコーヴィチのボックスセットのCDをリッピングし、リッピングが無事成功しているか何曲か『試聴』しているうちに、このところ古典派などの保守系な曲を聴く傾向にあった私に変化が生じた。
 マーラーを聴きたいという意欲、欲望、欲求が湧いてきたのだ。これは喜ばしく微笑ましいことではないか!
 なんだか精神が若返った気がしないでもない。まだまだ気力は衰えていないという希望が湧き、光明が見えてきたようにさえ思う(断っておくがマーラーとマラをかけているとかそういうお下劣なことでは一切ない)。

 レヴァインやラトル、バーンスタインのボックスから何曲か続けて聴いてみたが、不思議なものでバーンスタインの演奏(今回聴いたのは第7番。1965年録音)は、古くさく感じる。これって、録音年の問題というよりは、アプローチのしかたによるのだろう、きっと。

 なお、本日は本館の記事も更新しておいた。16日だから。
 おっ、ということは今年もあと半月か……