よく見えないままお別れね
 札幌貨物ターミナルを17:30に出発する東京貨物ターミナル行きの貨物列車『3064』の姿を、札幌駅17:24発江別行き普通列車『229M』の車窓から見ることができると。ちょうど札幌貨物ターミナルからの線路が千歳線に合流するあたりで、229Mの窓からは高架となっているそこを見上げるような状況になる。

 先日私は229M列車に乗った。
 その車両は721系である。座席はクロスシートだ
 つまりロングシートではない。靴を脱いでシートの上で窓の方を向いてひざまずいて外を眺める必要はないのだ。
 私はスマホで『3064』を撮影し、この場で披露することを思い立った。

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 「雨が降っていたのか?」って?
 いいえ、良い天気でした。

 じゃあなんで「ルビーの指輪」の歌詞が浮かんでくるような写真なのかって?

 スマホのカメラの異常なし。私の撮影態度にも問題なし。強いて言えば私の心は濁っているが……

 つまり、ここにも書いているが、列車の窓が外がもやもやとしか見えないほどきったないのである。
 窓があるのに外がよく見えないなんて、子どもじゃなくても悲しい気分になってしまう。
 なお、どれが貨物列車の姿かわかるように、親切な私は矢印をつけておいた。

 JR北海道では改善しているというが、でもそれは平成29年度の話。
 その後も経営が改善せず、昨年からはコロナでひどい経営難に陥っていってしまっているいま、窓の交換を継続して行なっているとは思えない。

 外が見えないからJRはやめてマイカーで出かけようって人もなかにはいるかもしれない。
 窓ガラスにお金をかけられない状況下にあるのはわかるが、乗り物としての魅力を大きく落としているのは確かだ。

MozartAria モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の歌劇「ドン・ジョヴァンニ(Il Don Giovanni)」K.527(1787)から、ドン・ジョヴァンニのセレナード「窓辺においで(Deh, vieni alla finestra)」を。