先日、三浦綾子の「ナナカマドの街から」のなかから、ひどい手紙が届くことがあるという話を紹介したが、今日もその本のなかから「占い雑感」という話。
私は、これを読んで、「へぇ!そうだったんだ」と、とても勉強になった気がした。
なので、偉そう、かつ、余計なお世話で、その一節をみなさんに紹介しちゃおう。
ところで、私は近頃、日本文化研究家の鎌田正氏のものを読んで、大そうおもしろく思った。それは
――(中略)――
鎌田氏の研究によると、千三百年代の足利時代に『事林広記』という書物が伝来した。その中に六曜のことが記されていた。最初は、大安、留連、速喜、赤口、小吉(将吉)、空亡の六つであった。それが、その後五百年の間に三、四度変って、現代使われている文字と順序になった。もしこの順序に根拠があるならば、何年経とうと、そう簡単に変ってよい筈がない。しかしそれを何度も変えてきた。と言うことは手軽に人の都合で変え得るものだということではないか。
ここで私がおもしろいと言うのは、毎年毎年、滅多に仏滅にならぬ日があるということである。その日は、何月何日なのか。それは四月二十九日、即ち天皇誕生日だそうだ。ということは、一体どういうことなのか。……(以下、略)
ということなんですって。
そんなわけで「大安」の数も月によって違うそうだ。
なお『赤口』だが、三浦綾子は『しやつく』とルビをふっているが、パソコンではこの読みでは変換できない。『しゃっく』でもダメ。『しゃっこう』でようやく変換できた。
そうそう、知らない人もいるかもしれないが、ここに出てくる天皇陛下は昭和天皇である。
さて、占いということで、今日は占星術への傾倒から生まれた、ホルスト(Gustav Holst 1874-1934 イギリス)の組曲「惑星(The Planets)」Op.32,H.125(1914-16)を、レヴァイン指揮の炸裂サウンドで。 でも実は、メータの「惑星」の方が好き……


なるほど。そうとも読めますね。