※ このシリーズを始めたきっかけについてはこちらをお読みください。

  FCは何の略かというと……
 1974年3月の第136回定期演奏会をもって私はいったん「札響友の会」を退会したが、3月25日には全席自由で入場料が100円という「ミリオンコンサート」に行っている(136回定期のパンフレット7ページに広告が載っている)。
 このときはクラスメイト数人と行き、市民会館の最前列で聴いてみたのだが、オーケストラのコンサートというものは最前列で聴くものではないということを身をもって知った。

 次に行ったコンサートは札響の第2の定期演奏会と言われ、しかも入場は無料(整理券は必要)の「北電ファミリーコンサート」だった(つまりタイトルの「北電FC」は北電ファンクラブではない)。
 整理券の半券は散逸してしまっているが、記録によると5月25日の土曜日のことで、指揮は三石精一。
 このコンサートはゲストを呼ぶこともあり、そのゲストや、あるいは司会のHBCのアナウンサーが曲の解説をしてくれた。そのため、演奏会パンフレットはない(ある回もあった)。ということは、ブログ・タイトルはFCに関しては嘘つきってことになる。

 この日のプログラムはほとんどが組曲もの。グリーグの「ペール・ギュント」組曲やビゼーの「カルメン」組曲、ドビュッシーの「小組曲」、ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」が演奏され、どの曲にも私は魅了された。アンコールだったのか最初からプログラムに入っていたかはわからないが、ハチャトゥリアンの「ガイーヌ」の「剣の舞」と「バラの娘たちの踊り」も演奏された。
 いま思い返せば、これらの曲を生演奏で接したのはこのとき以降はないかもしれない。

 夏が過ぎ、再びコンサートに出向いたのは、10月17日の第20回北電ファミリーコンサート。
 指揮は飯守泰次郎で、ゲストは永六輔(!)。永六輔が、コンサートで楽譜を読んでいる客がいたが曲が終わってもページが残っていたなどという話をしてお客さんを笑わせていた。

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 「シェエラザード」に衝撃を受けたのはここに書いた通りだが、ドヴォルザークの「弦楽セレナード」も強く印象に残った。

 翌11月も北電ファミリーコンサートに行っている。11月8日である。
 モーツァルトのコンチェルトは第2番に変更となった。
 「売られた花嫁」の序曲と3つの踊りの親しみやすいメロディーに魅了されたが、一方で当時の私は大太鼓やシンバルが加わる第4番の方がチャイコフスキーのシンフォニーとしては好きで、やや地味目の5番はちょっと退屈した。いまでは好みが逆転しているのだから、おもしろいものだ。

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 そして、12月から「友の会」に再入会することになる。

Tchaikovsky4Eliska ドヴォルザーク(Antonin Dvorak 1841-1904 チェコ)のセレナード ホ長調Op.22,B.52(1875)をエリシュカ/札響の演奏で