20200518PL0reciept  この日も「ラッチ中店」へ
 月曜日の朝、私は祈りをささげて家を出た。
 家出ではない。久しぶりの出社勤務である。
 本来なら出社するのがサラリーマンとしては当たり前のことなのに、この3か月ほどは昼夜が逆転したかのような生活ぶりだ。

 それはそうとお祈りのおかげで願いがかなった。
 無事、弁菜亭の幕の内弁当を買うことができたのである。
 証拠書類の写真を掲載しておく(あのお店、「札幌ラッチ中店」っていうのね)。

 だがこの日、私は弁当を手にした瞬間に、この弁当に異変が起こっていることに気が付いた。

 これが、これまで食べてきた弁菜亭の幕の内弁当である。

 ところが、この日売られていたのは、これだ。

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 違いが判るだろうか?
 「容器の柄がビミョーに違う」って?
 いや、そういうことじゃなくて、鮭の塩焼きが、茶色い魚にかわっているではないか!

 私は過去の経験から、これはブリの照り焼きではないかと思った(だとしたら、北海道らしくない実にけしからん話だが)。

 さあ、昼になった。
 私はふたを開けて食べてみた(昼前に食べたら叱られはしないまでも奇異な目で見られるだろうし、ふたを開けなければ食べられないので)。

HaydnSymCompDorati ハイドン(Franz Joseph Haydn 1732-1809 オーストリア)の交響曲第7番ハ長調「昼(Le midi)」Hob.I-7(1761?)。

  これも鮭?
 と、この魚はブリではなく、鮭の照り焼きらしいことがわかった。本当にそう言い切る自信はないが、よく見ると塩焼きのときと切り身の形状が似ているし、箸で分割してみたらその断面もピンクがかかっているように見えた。
 弁当の塩焼きの鮭はたいていの場合は蒸し焼きで、そのために多少は魚臭さが残っている。この幕の内弁当もわずかにそういうのがあった。しかし、照り焼きにすることで消えている。個人的にはこっちの方が好きかもしれない。

 ところで、どうして鮭の切り身が照り焼きに変わったのか。

 NHKニュースのアナウンサー的に言うと「幕の内弁当の事情に詳しいサラリーマンのMUUSANによると『鮭の照り焼きというのはあまり聞いたことがない。新型コロナとの関連はまだわからないが、いずれにしろ今後の動向を注視していく必要がある』ということでした」。

 リニューアルなのか一時的なものなのか、要するにいまの私にはわからないってことである。