OZONE JEUNEHOMME  頼んだものの廃盤
 昨年のことだが、年末に妻がたまたまTVで観たか、FMで耳にした曲がなかなかよかったと言っていた。
 なんでも、小曽根真がモーツァルトを弾いたものだったという(手がかりはそれだけ)。

 タワレコ・オンラインで“小曽根真 モーツァルト”で検索すると、該当するものが1つあった。
 小曽根真がピアノを弾く「ジュノーム(JEUNEHOMME)」である。

 ジャズを聴きたいわけではないが、小曽根真氏の演奏では良い思い出がある納得できなかったこともあるけど)。さっそく注文した。

 ところが注文後40日を経過してタワレコから届いたメールは、商品を手配できなかったってもの。廃盤になってしまっているようだ。
 ってことは、妻が観たか聴いたかしたのは、これではなく、別の(新しい)楽曲だったのかもしれない。

 こうなると聴いてみたい気持ちが強くなるもので、私は《熱帯雨林》で中古CDを注文、入手することができた。

  これは《アレンジ》と言ってはいけない?
 原曲はモーツァルトのピアノ協奏曲第9番変ホ長調「ジュノム(ジュノーム)」K.271
 それをジャズにアレンジしたものだ(←こういう表現が正しいのかどうかわからないけど)。
 ジュノームっていうのはフランスのピアニストの名前。このコンチェルトは彼女のために書かれたのである。

 ジャズにアレンジといっても、ただ原曲をジャズ風にしたものではない。

 曲の長さはなんと、第1楽章(ALLEGRO SWING)が13'30"、第2楽章(ANDANTINO TANGO)が18'44"、終楽章(RONDO/PRESTO BE-BOP)が18'43"なのである(CDの表記による)。

 モーツァルトの原曲の演奏時間は3つの楽章合わせて約32分なので、小曽根版は1.5~1.6倍へ成長してしたってことになる。

 モーツァルトのあのコンチェルトが-もちろん原曲の姿は絶えず見え隠れするが-こんな風に変わるとは、アレンジってすごいものだと思った。
 そしてまた、やはり、どうやら、たぶん、妻が耳にしたのはこのアルバムの曲ではなさそうだ。

 それにしても、ジャケット写真の小曽根氏が、私には大泉洋に見えてしまう。
 困ったものだ。

 オーケストラはスコティッシュ・ナショナル・ジャズ・オーケストラ。
 2014年ライヴ。

 おかげさまで、昨日あたりから『あかぎれ』の痛みはなくなったです。