さて、31日の昼過ぎに大阪に戻った私は、歯科医院に電話をした。
「以前別な歯科医院で作った奥歯のブリッジが外れたので、今日診ていただくことはできますか?」
幸い1時間後なら空きがあるという。
いきなり脱落したブリッジの写真を見せつけられても、あなたは恥じらい、困惑し、やがてそれは怒りへと変わるだろう。
なので、その緩衝材として北大植物園の温室で撮影した『ハナキリン』の写真を載せておこう(奥歯の表面に似てなくもない)。
ついでに言うなら、この写真を撮ったときには、まだ私の口の中で右上奥のブリッジは定位置に鎮座していた。
ここに書いたように、このブリッジはこれまで何度か窮屈な空間から脱走しようとしている。 ただ、今回はこれまでと違うと私は直感した。
というのも、単独で外れたのではなく、致命的なのはいちばん端(奥側)が《歯》であるからだ。
つまり犬歯側の土台は残っているが、奥の支柱となっていた《自分の歯》が抜けてしまった。
そうに違いないと思った。
そして、歯科医院に行くと、やはりいちばん奥の歯がいともあっさりと抜けてしまったことを宣告された。
この歯を見るとかなり傾いてブリッジと接続してある。
これは最初に札幌の歯科医院で治療したもので、医師はかなり無理をかけて治療したと言っていた。そういう意味ではあの歯医者は腕が良かったし、よくいままでもったものだと思う。
自分の、左奥歯に続いて右の奥歯も失った私に、歯科衛生士さんの気の毒がる表情がうれしくもあり悲しくもあった。
私は「しょうがないっすよねぇ」と、たいして痛手を受けてないふりをしたが、いやいやまいった……
なお、もう1本の土台になっていた犬歯側の残った歯もすでにひびが入っており、抜くしかないということだった(いとも簡単に抜ける状態にあるそうだ。それは自分でもそんな気がしていた)。
「今日もう抜いてしまいますか?」と言われたが、気持ちの整理がついていなかったので、次回抜歯することにした。
ふぅ……
むかし、フロイトの「夢判断」を読んだときに印象に残った話は、歯が抜ける夢を見る男性は性的欲求不満状態にあるというもの。つまり口を女性器とみなすと歯が邪魔になる。だから性的な欲求不満があると邪魔な歯が抜ける夢を見るんだという。
なかなかムードのあるオーケストラ作品である。
ペシェク/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏を。
1986年録音。スプラフォン。
でも、夢の話なんてどーでもいいや。
こっちは現実的に歯が抜けてしまったのだ。今年に入って自分の歯が2本も。
性欲(もはや残ってないし)でなく、生きるために必須の食欲に影響が出そうなのだ。
やれやれ。



一度Livedoorからログアウトしたらなんだかおかしなことになってました。