20191029Ran1  かつての上司とともに
 今日は11月3日である。つまり『文化の日』であるが仏滅である。もちろん両者にはなんの関係もない。

 で、札幌にある『北大植物園』は今日をもって夏期開園を終える。明日の月曜日は休園日で、あさっての5日からは温室のみの公開となる。

 私はこのあいだの火曜の昼に、(病院で検査結果を聞き、そのあとそばを食べたが、それでも打合せの時間までけっこう時間があったので)何年かぶりに北大植物園に行ってきた。もちろん夏期開園が間もなく終わるなんてことはまったく知らなかったが……

 そこで見たウツボカズラたちの姿はこちらに載せたが、この先、この日撮影した植物をまるで自分のもののように自慢げに紹介したいと思っている。

 さて、植物園を散策した結果、何匹かのユキムシがスーツに付着するという被害に遭ったものの大事には至らず、本社ではいくつかの部署で実り多き打合せをし、そのあとは赤れんがテラスのなかにある某料理店に行った。

 この日は私も元上司だったOBの方と食事をすることになっていたのだ。
 ほかに、やはりこの方の部下だったことがある本社のFさんも参加し、3人であーだこーだと思い出話に蘭、いや、花を咲かせた。

 そのときである。
 鶏串を食べているときに、私は口内に異常事態を感知した。
 
  かつての謀反者が再び
 そう。
 義歯のブリッジが脱落したのだ。

 こっそり口から出すと、やはりそれはブリッジだった。
 右上の奥である。

 この、口中でビッグバンのごとく固形物が自然発生し、応仁の乱のような状態になっている感覚はもう何度か経験している(ほれ、あんな謀反こんな反乱だ)。でも、何度経験しても慣れるものでは決してない。

BrittrnPercellV ブリテン(Benjamin Britten 1913-76 イギリス)の「フランク・ブリッジの主題による変奏曲(Variations on a theme by Frank Bridge)」Op.10(1937)。

 フランク・ブリッジ(Frank Bridge 1879-1941 イギリス)はブリテンの師。
 井上和男編「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)によると、ブリッジは、

 ヴィオラ奏者、指揮者。C.スタンフォードに師事。印象主義の影響をうけ、管弦楽曲、室内楽曲など多数作曲。イギリス人には広く親しまれるが、特色が少なく、折衷的作風である。

ということだ。厳しいお言葉である(なお、私はブリッジの曲を聴いたことがない)。

 ブリテンのこの曲は彼の出世作となったもので、弦楽オーケストラのための作品。

 ウィキペディアによると原曲のブリッジの作品は「弦楽四重奏のための3つの牧歌」の第2曲ということで、「序奏と主題」および10の変奏曲(第10変奏は「フーガとフィナーレ」)からなる。

 A.デイヴィス/BBC交響楽団の演奏で。

 1990年録音。テルデック(現行盤はワーナー)。

  左に負けるな!
 えっ?それって夏前に取れちまっただろって?
 違う違う、それは左上(そしてそれはブリッジではなく、歯の根が折れて口内に姿を現したもの)。

 右とか左とか何かの思想でもないのに、左になんて負けるものかと右もハッスルしてしまったらしい(歯槽は関係する)。

 “謀反”とか“反乱”のところでリンクを貼ったように、この右上奥のブリッジはこれまでも何度か勝手なふるまいをしてきた。前科があるのだ。

 出張先の釧路の歯科医院で応急処置をしてもらい、そのあと帯広の歯科医院で半永久的処置をしてもらったはずだ。
 だが、名古屋で外れた。
 そしてまた、今度は札幌で外れたのである。

 大阪に戻るのは翌々日の木曜日になる。
 戻ったら現在通っている歯科医院に披露するため、私はこの脱落者をティッシュで包み、ポケットに入れた。
 幸い、私の右奥歯が手品のごとく消えたことに、2人は気づかなかった……数日後に続く

 では、北大植物園の温室で咲いていた美しいランの花を(もちろん上の、五番館の包装紙を思い出させるカトレアも植物園で撮ったものである)。

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