20190330Park3  資源物を持って行き、持ち帰ってきた
 昨日の朝。
 昼過ぎから雨になるという予報だったし、そうでなくても、行動するなら午前の早い時間に決めている私は、たまったペットボトルを回収箱に入れに行こうと近くの公共施設-公民館(死語だ)みたいな場所-に、ペットボトルがつまったビニール袋をぶら下げて向かった。

 ところがその建物の様子が変だ。
 自転車は1台も停まっていないし、窓はロールブラインドが下げられたままである。

 玄関の前にたどりつくと『本日臨時休館』という立て看板が。
 おまけに、明日も『休館日』というごていねいなお断りが。

 やれやれ……

 ペットボトルがつまったビニール袋をぶら下げて、私は帰宅した。

 帰宅し、玄関のなかにその袋を置くと、私は今度は公共施設とは反対方向にあるセブンイレブンに向かった。
 用事はなかった。しかし先ほどの用事がたせなかったので、気晴らしにコンビニに行きたくなったのだ。

  春と言えば……
 セブンイレブンに行く途中に大きい公園がある。

 ほぅらっ!いよいよ春って感じだ。引っ越しトラックが停まっているのが。
 春は引っ越しシーズンなのだ。
 実際、公園の周りに立つマンションの前のあちこちに、サカイだのクロネコだのアートだののトラックが停まっていた。

MessiaenHaikai メシアン(Olivier Messiaen 1908-92 フランス)の「鳥たちの目覚め(Reveil des oiseaux)」(1953)。

 独奏ピアノと管弦楽のための作品で、初めは「春」という副題をもつ交響詩として作曲された。鳥フェチのメシアン。この曲でも鳥の鳴き声を模した楽想がたくさん。真夜中から正午までの春の1日の鳥の声を扱っている。
 にしても、あまり性格が明るいとはいえない鳥たちって感じだ。

 なおこの曲が、メシアンにとって、鳥の鳴き声を模倣する楽想による一連の作品の最初のものである。

 セブンイレブンでオレンジジュースと冷凍の『レンジで豚の生姜焼き』と『レンジで牛カルビ焼き』を買って-どれも必要に迫られていないものだ-マンションに戻ると、ここにも引っ越しトラックが。

 あの日から1か月半。隣の部屋に新しい人が引っ越してきた。
 夕方にご丁寧にもあいさつに来てくれた。
 ご夫婦だった。
 ……どうせオイラはひとりぽっちの単身赴任さ。ちぇっ……
 そんな私は家飲みの〆に、引っ越しそばではないが、そばを食べた。

 さて、公園で撮った『春』をあなたに!

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 ついでに、公園の砂場にいた、なんとなく見てると気の毒になる、元気のないアニマルを(宇宙生物像と勘違いされても無理はない)。

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♪ 作品情報 ♪
【初演】 1953年・ドナウエッシンゲン音楽祭
     作家兼鳥類学者J.ドラマンとメシアン夫人(ピアニストのY.ロリオ)と鳥たちに献呈
【構成】 単一楽章(約20分)
【編成】 独奏p, orch

Messiaen♪ 作曲家情報 ♪
 

 パリ音楽院でデュプレにオルガンを、デュカスに作曲を学ぶ。1931年よりパリのサント・トリニテ教会のオルガニストになる。’36年ジョリヴェ、ルシュール、Y.ボードリエとともに〈若きフランス〉というグループを結成し、〈6人組〉などに反発して音楽における人間性の回復をかかげ、カトリック信仰を根底にした神秘主義的作品を発表したが、第2次大戦でグループは解散。’40年メシアンも召集され、ドイツの捕虜を体験。翌年釈放され、’42年よりパリ音楽院教授。戦後は非ヨーロッパ民族の音楽に注目、ミュジック・コンクレートも試み、リズムにおける音列技法を探求。さらに鳥の鳴き声を基礎にした作品を発表。自然界のすべてに絶対者の造化の妙を見るというカトリック世界観に没入した。門下からブーレーズらが輩出し、新しい音響世界の探求によって第2次大戦後の前衛音楽に多大な影響をあたえた。
 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

♪ 紹介したディスク ♪
 エマール(p),ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団。
 1994&96年録音。グラモフォン 。