古い映画も観た私
年末年始に『バナナ』とか『狂詩曲』の映画を観たことを、求められてもいないのに報告したが、映画といえば、何度かこのブログでも取り上げたことのある「家族」のDVDを購入した。
小学生のときに浦河の映画館-浦河の映画館と言えば、いまでもがんばって経営を続けている『大黒座』が知られているが、「家族」を観たのは『セントラル劇場』だった-で観て、子ども心ながらも感動した記憶がある。
1970年公開の山田洋次監督の作品(松竹)。
開拓酪農民になることを夢見ていた、長崎県の離れ小島に住む風見精一。
当初は単身移住するつもりが、結局は家族と一緒に長崎から中標津へと大移動する、ドキュメンタリータッチの物語である。
妻・民子を演じているのは(タミコかぁ~)倍賞千恵子だが、いやぁかわいらしくて実にきれい。
鉄道での大移動なわけで、実は国鉄ファンにもたまらない貴重な列車の映像がいろいろと出てくる。
九州をあとに
本州をあとに
中標津へ
そして牛飼いに
グリーグ(Edvard Grieg 1843-1907 ノルウェー)の「2つのノルウェーの旋律(Zwei nordische Weisen)」Op.63(1894-95)。

1870年作曲のピアノ曲「25のノルウェーの民謡と踊り(25 Norske folkeviser og dandse)」Op.17の第22曲と第18曲を弦楽合奏用に編曲したものである。
このピアノ曲集は、作曲家であり民俗音楽の収集を行なっていたL. M. リンデマンの「古今ノルウェーの山のメロディー」に収められている素材を用いて書かれた。
N.ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団の演奏で。
1992年録音。グラモフォン。
風見精一は当時の大事業である「新酪農村建設事業」に参加する形で入植したのだろうか?
この事業では、なかなか経営がうまくいかず離農した人も多数いたと社会の授業で習ったことがある。風見家はどうだったのだろう?
ちなみに、当時の北海道の鉄道路線図を、あらためて載せておこう(JTBパブリッシングの「時刻表復刻版 1968年10月号」より)。標津線は1989(平成元)年に廃止された。
♪ 作品情報 ♪
【構成】 2曲(約13分)
【編成】 弦楽合奏

祖父グレイグはスコットランドより移住。ライプツィヒ音楽院に学び、ドイツ・ロマン派音楽の影響を強く受けたが、1863年コペンハーゲンでN.ガーデに短期間師事。またこの地でスカンディナヴィアの国民的音楽の創造を提唱していたR.ノールロークを知ったことで、ノルウェー国民主義への方向を決定的にした。自らピアニスト、指揮者として活躍。付随音楽「ペール・ギュント」の成功によって政府から年金を支給され、晩年はベルゲンに近いトロルハウゲンの寒村にひきこもって作曲に専念した。
(井上和男編著「
クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)