このあいだの日曜日の夜のことだ。
一人鍋をし、だいたい食べ終え、コンサドーレ札幌の試合の様子をネットのテキスト速報で盛り上がらずに眺めていると、急に甘いものが食べたくなった。
欲した甘さの種類は生クリームかプリン。
こういうことはごくまれにあるが、私は間食をしないので-だらだら寝るまでハイボールを飲んでいることを間食とは言わないこととする-、冷蔵庫の中にはプリンもなければ、ましてやケーキもない。コンデンスミルクすらない。
そうこうしているうちに欲望は強まり、真っ黄色のモンブランが食べたくてしょうがなくなった。
この時間、ケーキ屋はもう閉まっているだろうし、そもそもさすがに1人でケーキ屋に行ってケーキを1個だけ買う勇気も気力もない。
コンビニに行けばモンブランそのものは無理かも知れないにせよ、プッチンプリンは間違いなく売っているだろう。しかし、富田林署から逃亡した罪人がいまだ逃走ingなのだ。夜間に出歩くのは危険だ。蜘蛛が歯を磨いてヒトを噛むべくうろうろしている可能性だって高い。
だからあきらめた。
耳のかゆみに比べりゃスイーツをがまんすることなんて、まだたやすいってもんだ。
虫歯だらけじゃなかったのかな?
ビゼー(Georges Bizet 1838-75 フランス)の交響曲ハ長調(1855)。
ビゼーがパリ音楽院で学んでいるときに書いた古典派様式による習作。
交響曲第1番と呼ばれることもあるが、1859年に着手された2番目にあたる交響曲は破棄されたため、残されたビゼーの交響曲はこれ1曲である。
また、この曲が初演されたのは1935年になってからのことである。
バーンスタイン/ニューヨーク・フィルの演奏を。
1963年録音。ソニークラシカル。
ところでなんで今日はビゼーなのかというと、ビゼーは甘いものに目がなかったそうだから。
ハロルド・C・ショーンバーグは「大作曲家の生涯」(共同通信社)で、こう書いている。
……無愛想で、気短なこの青年は、いつでも優雅な衣装を身につけ、アメ、ケーキ、チョコレート、パンケーキ(プティ・フール)を常に口に入れていた(ビゼーのご機嫌を取り結ぶためには、甘い物を用意することが最大の必要条件だった)。
そしてまた、交響曲ハ長調については、
……ビゼー初期の愛くるしい『交響曲ハ長調』は、グノーの『管楽器のための交響曲』を、そのままなぞった作品である。しかし、メロディーはビゼー自身のものである。
これって褒めてるの?うん、褒めてるんだろうな。
ビゼーが糖尿病だったかどうかは知らないが、亡くなったのは心臓病によってであった。
「カルメン」初演の3か月後のことだった。
で、翌朝。
すでに甘味への欲求はなくなっていたが、コンビニに行ってみた。
驚いたことにモンブランが売っていた。真っ黄色ではない、もっと高級なやつが。
1つしか残ってなかったので、駆り立てられるように買ってしまった。
もしかすると270円となれば六花亭や柳月のモンブランより高いかも知れない。
が、さすがイタリア栗、ってことかどうかはさておき、口のなかでとろけるその味は否応なしの絶品度合いを私に突きつけた。



しょせんコンビニ・スィーツと思いきや、そうとうレベルの高い味でした。