顔は写真だが……
阪急電車に乗るたびに目に入る宝塚歌劇の車内ポスター。
いま掲示されているのは宙組のミュージカル・プレイ「異人たちのルネサンス-ダ・ヴィンチが描いた記憶-」。下の方にはもう一つの公演の本朝妖綺譚「白鷺の城」ってのもあるが、そっちは、まあいい。
前にも書いたように、宝塚の男役スターの姿には違和感をぬぐえない私。このポスター(ここに載せたのは車内ポスターではなく、宝塚のホームページにあった同じデザインのポスター)を見てても、そんなに僕をにらまないでって感じで、目をそらせてしまうのだが、でも勇気をもってしっかりと見てみると、ちょっと感心してしまった。
1つは主役の《男性》-ミュージカルの筋は知らないが、きっとこの人がダ・ヴィンチ(1452-1519)なのだろう-が持っている鉛筆。
これがトンボ鉛筆とか三菱uniとかじゃないところが-あたりまえだけど-きちんと考えられている。鉛筆の削り方もその時代っぽくていい。
そしてもう1つは、よく見ると左側の女性-まどかさん-の衣装や手が写真でなく絵になっていること。
ダ・ヴィンチが彼女を描いたってことを表現しているのだ(よね?)。
これはなかなか手の込んだ演出である。
と感心してしまったのであった。
多声極まれり
ところで音楽史でルネサンス音楽というと、バロック音楽の前の時代の音楽を言う。ルネサンス音楽の前の時代は中世音楽である。
ルネサンス音楽といっても『音楽復興』という意味合いはなく、ルネサンス期に作られた音楽ということ。1400年~1600年に書かれた音楽で、ポリフォニー(多声音楽)を特徴とする。
なお、『レコード芸術』誌などのジャンル分けでは、ルネサンス音楽や中世の音楽は『音楽史』とされており、このブログのカテゴリでも『音楽史』としている。
ルネサンス音楽時代の作曲家(音楽家)は数多くいるが、今日はその中からバンキエリ(Adriano Banchieri 1568-1634 イタリア)の作品を。
バンキエリは1634年没ということで、ルネサンス音楽の終焉期の作曲家ということになる。
彼の「四旬節前の木曜日の正餐前の夕べの集い(Festino nella sera del giovedì grasso avanti cena)」(1608出版)。
このなかの、単独で録音されることもある「動物たちの対位法(Contrappunto bestiale alla mente)」は、いろいろな動物たちの鳴き声を模倣して歌う、人を食ったような曲だ。
ファソリス/ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ、ルガーノ・スヴィッツェラ放送合唱団の演奏を。
1995年録音。ナクソス。
このCDの日本語の帯に書かれた演奏者名。
ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ(Sonatori de Gioiosa Marca,Treviso)のことを『トレヴィソの陽気なマルカの音楽家たち』と表記している。
人を食ったような名前だ……。それだけで売れ行きに影響しそうな感じがする(もちろん悪い方へ)。

そうです。その団体です。
ルネサンス音楽って、タワレコの店内なんかで流れていると「いいななぁ」と思いますが、自分の部屋で再生すると、なぜか「ちょっと、耐えられない」って感じになります。なぜかはわかりませんが。