
さて、きちんとカレーの皿を洗い、お昼寝タイムに入った私。
でも、目をつぶる前にちょっと本を読もうと、読み終わりまで残り4分の1ほどの小説をちょこっとだけ読むことにした。私のもくろみでは3ページも読めばもう目を開けてられないくらいの睡魔に襲われると思ったからだ。
それは三浦綾子の「塩狩峠」(小学館。電子書籍版)である。
実は1か月ほど前のことだったと思うが、この「塩狩峠」の無料お試し版があったので買ってみた(ただだけど)。なかなかおもしろい。おもしろいが、そこはうまくできていて、お試し版はこれからってところで終わっている。まんまと策略にのってしまい、私は有料正式版を買ったってわけ。
かわいそうなヤソのふじ子
三浦綾子はこれまでエッセイは読んだことがあるが、小説ははじめて。
記念館にまで行ったことがあるのに、いまさらこの年になってこの有名な小説を読んだのである。
ネタバレ無しで内容を紹介すると、永野信夫の父の名は貞行である、ってことになる。
で、横になって読み始めると、まさに物語は暗いマック、じゃなかった、クライマックスでやめられなくなった。そして、私は不覚にも流してしまった。壮年男性の美しく輝く涙を。
だって、ふじ子がかわいそすぎるではないか!
そして、すっかり眠気が覚め、あと2時間もしたらやって来る郵便局の配達のお兄さんに泣いたことがばれないよう、昼寝をあきらめ瞳をぱっちり開けてドライアイ化した。お兄さんは、今回は北海道米の『ななつぼし』を持ってくるのだ(ヨドバシで購入)。
珍しく夜は焼き魚
悲劇に心打たれた私は食の嗜好も変わってしまった。
というのも、この日の夕食には珍しくアジの干物を焼いた(冷凍庫に入っていたのだ)。
