3月3日
1990年3月3日・土曜日。
この日、北海道厚生年金会館で、ある大曲の北海道初演が行なわれた。
マーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の交響曲第8番変ホ長調(1906)である。
俗に「千人の交響曲」と呼ばれる大規模な曲である。関係ないがサボテンのことを漢字で仙人掌と書く。千人の
毎日新聞北海道印刷30周年記念の特別企画で、オーケストラは札幌交響楽団+名古屋フィル。合唱は7人の指導者に鍛えられた札幌合唱連盟合唱団。指揮は高関健である。
ソリストの1人にも名古屋さんがいるが、特にウケを狙ったわけではもちろんないだろう。
3%
このチラシのマーラーの肖像画。額から鼻にかけて走っているみみず腫れのようなものが妙に気になるが、みなさんはそれよりも端数のついた料金の方に目が行くかもしれない。
でも、別におかしくはないのだ。だって、このころは消費税率が3%だったんだもの。
目の前で鳴り響く「千人の交響曲」に、私は感動した。
が、おかしなもので演奏そのものはほとんど記憶にない。
ステージ狭しと並んだオーケストラや合唱団の、その光景に圧倒された記憶だけが鮮明に残っている。
今日はショルティ/シカゴ響の演奏を。
私にとっては、「千人」の原点となっている録音。
先日聴いていて、サブウーファー(私が導入したサブウーファーについては日をあらためて報告しよう)の効果が、第1部ではなく第2部で顕著に現われてちょっぴりびっくりした、近ごろの私である。
1971年録音。デッカ。
考えてみれば、名古屋に勤務していた2年間、名フィルには縁がなかった。
「おっ、聴きたいプログラム!」と思うと、出張と重なっていたりして……