あらっ?血豆かしら?
私のことではない。いまさら私のどこが花開くというのか?
名古屋から連れてきた多肉な奴らのことである。
そのなかの、名古屋の道ばたで可憐な赤い花を咲かせていたので私に見初められた苗。葉はちょっぴり肉厚で、そこが多肉好きの私からの好感度を高めた。
ほふく前進大行進よろしく繁茂していたものから新芽を1本ポキッと折って摘んで、土に挿しておいたら狙いどおり根付き、大阪に来てからというもの、わずか1か月余りでずいぶんと元気になり、アロエ(品種名は不明だが、おおむかしに山城愛仙園かどこかで買ったケイティという品種に酷似)の鉢に間借りしていたのに、いまではそのアロエよりも大手を振っている不法民泊宿泊者のような存在感を示している。
その『赤花』ちゃんに、どこかにぶつけたわけでもないのに、ある日突然血豆ができた。
と思ったら、それはつぼみで、2、3日後には花が開いた。
以上、本日のタイトルの説明を終える。
鼻水ずるずるみたいだけど
ところで、かんじんの《本名》がわからないのは何とも落ち着かないものだ。
道端から拾ってきたとはいえ、いつまでも「あの可憐な赤い花を咲かせていた葉がちょっぴり肉厚の植物」と言うのはまどろっこしいしめんどくさい。
そこで私は、こいつに『ニクニクレッド』とか『多肉あか1号』と名づけようかと思ったが、試しに「多肉 赤い花」とインターネットで検索してみた。
すると、意外と難なく同じ花の植物の写真を発見することができた。
アプテニア。別名ベビーサンローズ。和名はハナヅルソウ(花蔓草)。
ツルナ科の植物で、中央アメリカ原産のほふく性の常緑亜低木。
夏が生育期だが一定の温度が保たれれば1年中開花する。
寒さにはやや弱い。
って、ことだ。
名古屋では外で越冬できても、北海道では見かけないのは“寒さにはやや弱い”からだ。
それにしても、ネットの威力ってすごいものだ。
遠い親戚でもないかも
で、《蔓》がらみで、ラビツキー(Joseph Labitzky 1802-81 オーストリア)のギャロップ「ツルニチソウ(Immergrun)」Op.65。
ラビツキーは作曲家としてのほかヴァイオリストとしても活躍。自分でオーケストラを作りヨーロッパ各地で活動した。
また、彼の息子アウグストもヴァイオリニストで、父の楽団で演奏。のちに父のあとを継いで指揮をした。作曲家としても50曲ほどの作品を残しており、なかでも「アルプスのおとめの夢」はピアノ曲として(もともとは管弦楽曲)親しまれている。
ここで紹介するCDには指揮をしているジョージアディスが管弦楽編曲した演奏が収められている。オーケストラはパルドゥビツェ・チェコ室内管弦楽団。
2014年録音。マルコポーロ。
ツルニチソウというのは、ツルニチニチソウ(蔓日々草)と呼ばれているこの植物と同じだと思われる。
こちらはキョウチクトウ科なのでハナヅルソウとは近い親戚ではないようだ。
「多肉 赤い花」で「多肉あか1号」の正しい名がわかったというのに、「アロエ ケイティ」で検索してもなぜかヒットしない。
出てくるのは化粧の濃い外人女性の画像だ。
力を蓄え、充実した株になるといいですね。