霜もトゲのよう
 大晦日の朝はちょっと冷え込んでいた。

 さぼって取り除かなかったバラの葉(この見るからに痛そうな密集したトゲのバラはコンラッド・フェルディナンド・マイヤー。このサディスティックな枝に似合わず花は美しいのだ。だからこそ、触れれば出血覚悟のこの危険なバラを育てているわけだ)には、こんな結晶が関節にたまったら痛風の激痛発作が起こるだろうと、見るだけで震え上がりそうな霜が。
 「あら、樹氷よ」なんてノーテンキなことを言ってる場合じゃないが、ケーズデンキの初売りは2日だということを思い出しはした。

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 愛車も『しばれ』で氷の結晶模様が。

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  今日は出動したくないんですけど……
 年が明けた最初の日-人はそれを元日という-は、年の変わり目のどさくさに紛れて少し雪が降った。そのせいで朝に雪かきをする羽目になったことは昨日述べた

 しかしそのあとは晴れて、おだやかな1日だった。きっと年賀状配達に勤しむ人たちの日ごろの行ないが良いせいだろう。
 ナナカマドの実も穏やかそうに見える。少々しなびているけど。

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 しかし、昨日の2日は午前9時ころから、大粒のいかにも積もってやるぞってな雪が降り始めた。
 やれやれ。
 新年早々2日連続で雪かき隊-といっても隊員は私1人だ-の出動要請があるのだろうか?

 そんな、穏やかだか波乱に満ちているのかいまのところどっちつかずの今年は、ドビュッシー(Claude Debussy 1862-1918 フランス)の没後100年の年である。

 ドビュッシーは印象主義音楽を作り上げた人。彼によって音楽の時代は『ロマン派』から『近代』へと進んだのであった。
 ロマン主義の音楽は交響詩などで見られるようにストーリーの描写を、しかもけっこう大げさに
行なったが、印象主義音楽では「こんな気分って感じぃ~」「こんな雰囲気かしらん」というものを表現するのである。ひじょうに大まかに言えば。

SchumannBiretBox そのドビュッシーのピアノ曲「子供の領分(Childeren's corner)」(1906-08)。

 娘のシュウシュウちゃんことエマのために書かれた作品で、次の6曲からなる。

 1. グラドゥス・アド・パルナッスム博士
 2. ジャンボ(象)の子守歌
 3. 人形のセレナード
 4. 雪は踊る
 5. 小さな羊飼い
 6. ゴリウォッグのケークウォーク

 ビレットの演奏を。

 1993年録音。IBA(ナクソス)。

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 少し離れた木々が見えにくくなるくらい黙々と踊っていた雪は、地面でふんわりと横たわったまま。
 やや湿った雪は折からの強くない風のせいで放っておいてもどこにも行ってくれない。やつらの積もってやるぞという意気込みは達成されたのだ。

 雪かきをしなければならないという気分は、どれだけ忘れようとしてもいやおうなく高まり、結局今年2回目の出動を余儀なくされたのであった。