Pierrne  伊福部の向こうに橋本が
 「音盤博物誌 片山杜秀の本(2)」。

 その第41章「信時楽派が存在する(中)」


 芥川也寸志は、伊福部昭との関係ばかりで語られがちだけれど、演奏会用作品から映画音楽まで、好んで書いた甘い旋律には、明らかに橋本の影がある。そして、たとえば芥川の出世作《交響管弦楽のための音楽》の第1楽章は、ピエルネ《シダリーズと牧羊神》の〈小牧神の入場〉と似ているが、ピエルネこそは橋本師匠の好みの教材だった。橋本は昭和初期のヴァイオリニスト時代、ピエルネの大作ソナタを持ち曲にもしていた。伊福部ゆずりのオスティナートの向こうに橋本ゆずりの愛くるしいフランス趣味が透けるのが、芥川の音楽という気がする。


 信時(のぶとき)とは信時潔(1887-1965)のこと。橋本は橋本國彦(1904-1949)のことである(ちなみに、伊福部昭は1914-2006)。

 ピエルネ(Gabriel Pierne 1863-1937 フランス)のバレエ「シダリーズと牧羊神(Cydalise et le chevrepled)」(1919)から、6曲からなる第1組曲(1926)。

 この曲については、この過去記事をご参照いただければと思うが、「小牧神の入場」は確かに言われてみれば、芥川の「交響管弦楽のための音楽」に似ている。


 マルティノン/フランス国立管弦楽団の演奏を。

 1970年録音。エラート。


profile終了  そこからは入場できなくなります
 このlivedoorブログで、また1つサービスが終了する。“livedoorプロフィール”である。
 終了するのは年明けの1月31日。

 まあ、確かにあまり重要な機能ではなかった。
 私も一応パーツを左サイドバーに貼っていたが、はい、明日からはずします。気が早いけど。

 これまでここを使ってメッセージを送ってくれた少数民族の皆さんにお礼申し上げる。

 なお、あなたが一方的に私にメッセージを送りつけたいときは、正統的パーツである“メッセージ”を使っていただければ、今まで同様私に届くしかけになっている(メアドの入力は必須ではない)し、メッセージではなくコメントをいただいた場合は、ヘンテコなものでない限りは必ず応答するようにしている。

  950円をおよそ1000円と言うのとはワケが違う
 話は変わるが、おとといの朝のニュースで、アインシュタインの直筆メモにおよそ2億円の値がついたと夏目アナが言っていた。

 が、朝日新聞の朝刊を読むと、それは約1億7,700万円と書いてあった。
 2,300万円も差がある。それを“およそ2億円”にしちゃうなんて、太っ腹だ。

 そんなことを思いつつ、別な新聞(遅れて届く北海道新聞)を眺めていたら、こんな記事が。

20171025Doshin1

20171025Doshin2

 そう、庶民にとってはこの額でも大々々問題なのである(ミニロトの1等だって、“およそ1,600万で、2,300万よりも少ない)。

 で、昨日のプレミアムフライデーはどうお過ごしに?