RespighiVecchia2  痛い暑さ
 毎日暑い。

 暑いを通り越して、この世のものとは思えない体感だ。
 私はあまり半袖を着ないのだが-腕の汗がベタベタするのがイヤだ-それでもこの狂った夏にふさわしく半袖のワイシャツも何度か着ているが、今度は日差しで腕がヒリヒリする始末だ。

 日曜日の朝なんか、朝にもかかわらず、近くのコンビニにタバコを買いに行くだけで大声で叫びたくなるほど不快だった。
 そんな暑い中、ブラックニッカ・クリア4リットルボトルを配送していくれたヤマト運輸のお兄さんには、心から感謝したい。ご苦労様です。

 夜も暑い。夜風なんて全然優しくない。
 ブラジルやエクアドルに行かなくたって、毎晩が熱帯夜だ。
 エアコンがなかったら、間違いなく私は朝には干からびてしまっているに違いない。

 レスピーギ(Ottorino Respighi 1879-1936 イタリア)の「ブラジルの印象(Impressioni brasiliane)」(1927)。

 レスピーギが1927年にブラジル旅行をした際の印象を管弦楽曲にしたもの。

 1.熱帯の夜(Notte tropicale),2.ブタンタン(Butantan) ,3.歌と踊り(Canzone e danza)の3曲からなる。

 ラ・ヴェッキア/ローマ交響楽団の演奏を。

 2009年録音。ブリリアント・クラシックス。

 いまレスピーギが名古屋に旅行に来たとしても、この曲をそっくり「名古屋の印象」として使えるんじゃないだろうか?(名古屋でなくても多治見でも熊谷でもいいが)。

 第1曲はそのまま「熱帯の夜」、第2曲は「悔担担」(クソ暑い中、担担麺を食べてしまい後悔する)、第3曲は盆踊りを見ての「歌と踊り」である。いや、すまない。私のオツムは暑さでオムツの中のように混乱しているようだ。

  あらためて警報は出さない? 
 ところで札幌のマチナカでは見かけたことがないのだが、ここ名古屋では昼食どきになると喫茶店の店先や、あるいはふだんは何に使われているのかわからない建物の前の歩道なんかで弁当が売られている。

 喫茶店などの前なら、その店の中で作ったものを販売していることになるのだが、後者の場合は車でどこかから運んできて昼どきだけの立ち売り商店となるわけだ。

 ここ名古屋では、と書いたが、大阪や東京でも見かける。
 昼食需要が多い大都市だからこその光景なのだろう。

 だが春や秋ならともかく、このように暑くなってくると大丈夫なのかと思ってしまう。


 そういえば北海道では暑い日になると食中毒警報というのが出るが、こちらではそういう言葉を耳にしない。
 これだけ暑いので、毎日が食中毒警報発令中に決まってるじゃないかってことなのかもしれない(あるいは単に私が発令に気づいていないだけか)。


 そうは思いつつも、先日の昼近くに外勤から戻った私は、支社の近くにある喫茶店の前で売っていた弁当を買ってみた。

 その日は真夏日だった(だがそのおかげで、ご飯が冷めないという利点はある)。

 価格はお茶付きで500円、お茶不要客の場合は450円。
 生姜焼き弁当を買い、お茶はお断りした。

  傷む心配より、そもそも味が……
 どこかから運んでくる弁当より喫茶店で作った弁当の方が美味しいのではないか?
 そう考えるのが自然だと思う。ナチュラリストの私もそう考えた。
 素性だってはっきりしているし。


 食べる前にさりげなく全体を観察する。
 大丈夫、傷んではいないようだ。そりゃそうだ。店の方だって営業停止になんてなりたくないだろうから、そこは十分注意しているはずだ。

 で、その生姜焼き弁当の味なのだが、全然生姜焼きの味がしない。
 焼肉のたれで炒めただけ味だ(肉の焼肉のたれ炒めは私のお好みではない)。

 ご飯もパサパサである(水気が多いと傷みやすいと思っているのだろうか?)。
 このことは、生姜焼き弁当じゃなく、並べて売られていたから揚げ弁当を選んだとしても同じ(=おいしくない)ことを意味する。
 
 つまりこの店の弁当は私の期待に全く応えてくれず、それどころか率直に言えばまずかった。出来が良いとは決して言えない。 
 新規取引先の社長が美人社長だと紹介されていて初対面を期待していたら、素人社長の読み間違いだったくらいがっかりしてしまった。

 浮気心なんて持たずにHottMottにしておけばよかった……