そろそろ建て替えの必要性に迫られています
今回の出張中、札幌四川飯店で昼に担担麺を食べた。
札幌四川飯店はビックカメラが入っている札幌ターミナルビルの10階、エスタ味のテラスにある店。
ガーデンパレスに入っている四川飯店とは別物だ。
この四川飯店こそ、私に担担麺の美味しさを教えてくれた店であり、これまでここで何万回担担麺を食べたかわからないほどだ(しばしば虚言癖がでることがあります)。
ところで、このビルは私がまだ学生だった1978年に開業。
私は学校をさぼって札幌駅に記念切符を買いに行った。描かれている札幌駅の駅舎は昔のものだ。
ついでに言うと、当時札幌を走っていた国鉄バスがマイクロバスだったってことではありません。
さて、私が未知なる食べ物・担担麺を最初に食べたのは、ビル開業よりもずっとあとの社会人になってからのことだが、ビルのオープン時から主力テナントは“そごう”。テナントというよりも、“そごう”そのものだった。
「エス・オー・ジー・オー、そごうに行こう!」というコマーシャルソングが忘れられないが、「そごう
財布に優しくない出店場所
確か7階だったと思うが、エスカレーター横の好位置に山野楽器も入っていて、担担麺を食べたあとのごま風味のげっぷの余韻を楽しみながら、よくCDを買ったものだ。
そんな山野買いのディスクのなかでも思い出深いのは、バーンスタイン(Leonard Bernstein 1918-90 アメリカ)のミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー(West Side Story)」(1957初演)の全曲盤LP。
それまでウェスト・サイドの「シンフォニック・ダンス」(オーケストラのみによる抜粋編曲版)は知っていたが、全曲盤のLPを店頭で見つけ喜び勇んで買った。そして、「シンフォニック・ダンス」には含まれない「アメリカ」や「トゥ・ナイト」などの名曲を聴けて、喜びは炸裂してしまったのだった。
現在私の手元にあるのはCDだが、ジャケットのデザインはLP時と同じものだ。
指揮はバーンスタイン。独唱はキリ・テ・カナワやカレーラスなどカレーライスが食べたくなるぐらい豪華な布陣。
が、オーケストラはただの“管弦楽団”。合唱も名もなき“合唱団”。
ここに書いたように、おそらくレコーディング契約の関係で匿名にせざるを得なかったのだろう。
1984年録音。グラモフォン。
なぜかあっさり……
さて、私の舌を虜にした札幌四川飯店の担担麺だったが、料理長が代わり一時期味が落たことがあった。
もうだめかなと思ったが、その後再び美味しさ復活。
が、ここ数年どうもコクがないような……と感じていた。
そして今回(写真は3年前に撮ったものだが、今回も見た目は変わらない。近年私がイチオシしている下の写真の美珍楼のものとはスープがずいぶん違う)。
やっぱりコクがない。練りごまの風味が希薄だし、この表面的とも言える深みのなさはそもそも元のスープ(鶏ガラ)のせいかもと思った。 あるいは、現代人の好みに会わせてドライ感覚にしているのだろうか?
麺そのものは昔と変わらず美味しいのに、スープが弱い。
なんだか残念(しかも割り箸じゃないので滑りやすく、実に神経を使う)。ただ、個人的に“むかしと比べると”ということであって、この担担麺のレベルが低いとかそういう意味ではない。
本家よりイートイン・コーナーの方が人気
担担麺に関しては、10階のこの店より、いまでは地下1階にあるイートインコーナーの方が評判の四川飯店。
私はそこで食べたことがないので-あんなに人通りが多いところで食べるなんて、エサを食べているところを見られている円山zooの動物のような気分になるので、私にはとてもできない-何とも言えないが、噂によると地下の方が美味しいらしい。
だとしたら、同じ店なんだから10階の味を地下にそろえてほしいものだ。
※ 味蕾(みらい)~舌の粘膜内にある卵形の小体で、味覚を受けもつ感覚細胞
(小学館 新選 国語辞典 新版)
価値ありますかね?