
「痛いと私はブチャくなる」
今が旬の高畑充希が出ている頭痛薬のCMである。
ということは、痛くないときはブチャくないってことを言ってるわけだ。
なんという自信家だ。
痛くなくても、365日(うるう年の場合は366日)エブリディ・ブチャい女の人に対して失礼ではないか!
そんなこととは関係ないがブチャ、いや、ブタを食べてきた。
土曜日のことである。

今回行ってきたのは江別市の千歳川と石狩川にはさまれた場所にある“江別ホルモン食堂”である。
とはいっても、食堂は独立した建物ではなく、江別河川防災ステーションというこぎれいな建物の2階に入っている。
河川の防災のステーションってことは、河川の災害が発生しそうな時にステーションとなる施設なのだろう。
国道12号線に面しているのでわかりやすい(札幌から岩見沢方面に向かうと右側になる)。
この食堂はサカキミートというところが運営しているらしい。
サカキミートは知る人ぞ知る、とてもおいしい味付け肉なんかを売っているらしい。店舗がどこにあるのか知らないが、この防災ステーション1階の売店でもサガリなどが売られていた。

とはいえ、私がホルモンを好まないことは知る人ぞ知る真実。
私の目的は豚生姜焼定食である(ラーメンにも心ひかれたが)。
入り口で食券を買うシステムであり、セルフサービス。
厨房のなかのおばちゃんも、テーブルやいすも社員食堂や学食のような雰囲気。
だが、出来上がるまでそれなりに時間がかかるのは、作り置きしていない証しだろう。作り置くほどお客さんも来ないんだろうけど。
窓に面したカウンター席、というか長テーブル席に座る。
窓からは石狩川、その先に美原大橋の眺望が。
妻はイチオシとある“江別みそホルモン定食”を注文。
豚生姜焼きより先に出来上がった。
800円のわりにボリュームがどうかとは思ったが、一口つまみ食いさせてもらったホルモンはとても軟らかく、臭みもなく、けどホルモンの風味はちゃんと残っていてなかなかなもの。

これで、生姜焼もホルモン定食も680円ぐらいだったら超お薦め店に認定するところだ。
いずれにしろ満足感十分
もっとも、リーズナブルな日替わりもある。
この日は(も?)イカフライ、コロッケ、サバ味噌、チキンカツ、メンチカツのそれぞれの定食が日替わりで600円(チラシにある“店内ポップ”っていうものとはイメージが違うな)。
また、ロースカツ定食はカツ2枚で1000円、牛ステーキセットは200g超えでやはり1000円である。
そしてこの食堂の特徴は、1000円メニューにはコーヒーがつくというもの。その分引くといくらの設定になるのかな、なんて思っちゃうけど。
札幌から岩見沢の間には“道の駅”がないが、この防災ステーションは駐車場も広く、このように食事もできるので、道の駅の代わりになりうるものだ。道の駅ではないので、あまり知られていないのだろう。

このように、土曜日の昼なのに、すいているのである。
でも、そのあとは大学生らしき若者8名が入って来て、ステーキを頼んでいた。
バッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750 ドイツ)のカンタータ第82番「われは満ち足れり(Ich habe genug)」BWV.82(1727)。
とはいえ、私はこのカンタータの全曲を聴いたことがない。持っているのはホグウッド指揮の抜粋盤(といっても第2曲、第3曲のみの収録。1997年録音。オワゾリール)。
でも、ほかの収録曲のことを思えば、とってもよいセットである(「コーヒー・カンタータ」も入っている)。
ちょいとディスプレイを変えれば……
上に書いたように1階には江別の特産品が揃った売店がある。
ただ、もう少し陳列を整然とできないものかと思った。
店づくりをちょっと工夫するだけで、とても魅力的な物販コーナーになるんじゃないか(と妻が言っていた)。
あるいは、防災ステーションという施設なので、物販のあり方などに制限があるのだろうか?
隣接してJAの農産物直売所もある。
休憩に、食事に、買い物に、けっこう“使える”場所だと思った。
ところで、河川防災ステーションの2階、というか吹き抜けには“上川丸”という外輪船の実物大の模型が飾られている。
その昔、江別は石狩川水運の拠点としてたいそうにぎわっていたらしい。
なお江別の地名の由来は、アイヌ語のユベオツ(チョウザメのいる川)だと言われている(諸説あり)。