MozartFlQ  ノコギリですぱっと切れ!
 先週の木曜金曜は金沢に出張した。


 こちらに着任してから金沢へ出張するのはこれで3回目。


 最初のときはみぞれまじりのどしゃ降りだった。

 2回目はみぞれはまじっていなかったがどしゃ降りだった。


 ということで、“2度あることは3度ある”になるのか“3度目の正直”になるのか、今回は金沢と私の相性を占う重要な訪問になった。


 ところで2回目となる前回の出張のときは会社の車で行き来したのだが、最初に行ったときはJRを使った。

 そしてご報告したとおり、帰るときに金沢駅のトイレに寄るとモーツァルトの流麗な音楽が流れていた。


 今回もJR利用だったので、トイレに入るのを楽しみにしていたが(って、変ですか?)、またまたモーツァルトが流れていて、最近摂取しているノコギリヤシのサプリの効果があるかどうかは定かはでないが、キレの良いおしっこをすることができた。


 それにしてもノコギリヤシに限ったことじゃないが、サプリメント(栄養補助食品)ってなんでメーカーによってあんなに値段の差があるのだろう。


 全体的に低価格なのはDHCだが、そしてここの製品を買うことが多いのだが(理由はただ1つ。安いから)、パッケージがどうもいただけない。

 ファンケルやオリヒロや小林製薬やサントリーなどなど、いろんなところがサプリメントを出しているがホント、価格はまちまち。成分が違うのはわかるけど、その違いが価格の違いにどう反映するのかよくわからない。

 それはともかく、金沢駅で流れていたのは「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」だった。

  まっ、曲名よりもメロディー重視ってことで……
 私が小学校5年の秋から卒業まで通った札幌の小学校では、昼の時間の校内放送のオープニング曲が“アイネ・クライネ”だった。だから、この曲を耳にすると、ちっともおいしくないパンとか、大嫌いなヨーグルト・サラダを思い出しちゃうのだが、昼に“ナハト・ムジーク”(夜曲)ってのがな~んも考えてない証拠だし、それはともかく、朝の9時半に金沢駅で流れていたのも“ナハト・ムジーク”だが、こういううるさいことを言ってると嫌われるからもう言わないで、まっ、メロディー自体が観光客のウキウキした気分をさらに盛り上げるならいいってことだと、善意に解釈しよう。

 ところで、この音楽はトイレだけに流れているわけじゃないことを知った。
 改札コンコースにも、そしてトイレにもちょうどいい音量で響いている。
 おしっこをしてても、きんつばを購入中だろうと、券売機の操作の仕方がわからなくて困惑してようと、さわやかな小さな夜曲は鼓膜をくすぐっているのだ。

 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」の第1楽章のあとにかかったのは、同じくモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)のフルート四重奏曲第1番ニ長調K.285(1777)だった。

 なかなかこの時間、この空間にマッチした選曲だ。
 2月の末に金沢駅で耳にしたのはK.136のディヴェルティメントだったが、この曲とフルート四重奏曲第1番の冒頭のメロディー・ラインは二卵性双生児のように爽やかだ。

 モーツァルトは4曲のフルート四重奏曲を書いているが、第3番は疑作である。

 ウィンセンスのフルート、エマーソン弦楽四重奏団の演奏で。

 1990年録音。グラモフォン。

 金沢での、駅構内以外での話についてはまたあらためて書くが、その前にノコギリヤシの話。

 蒲原聖可著「サプリメント小事典」(平凡社新書)によると、ノコギリヤシは、

 ・ 前立腺肥大症に伴う症状に効果がある。
 ・ 男性ホルモンに関係する酵素の働きを抑える作用をもつ。
 ・ 多くの臨床試験により効果と安全性が示されたハーブ。

とある。

 が、私にとっての問題は、いまのところ私は前立腺肥大症ではないということである。

 まっ、そういうことで、今回の金沢は晴れ。
 少なくともこの街は、過去2回、私を拒絶しようと悪天だったわけではなさそうだ。