朝の気分はヘ短調だった
昨日の記事の内容とは全然関係ないが、“歌”といえば、おとといの晩はmasaさんたちと飲んだ。
masaさん一派はカラオケ好き。二次会では採点機能をフル稼働させてカラオケ大会が始まり、私が高得点を出したことで羨望ではなくどちらかというと妬みを買ってしまった。
しかも、昨日の朝はさすがに起きるのがつらかった。寝不足と軽い二日酔いである。
で、「樹の組曲」には「白樺」という曲があるが、今日はその白樺の木に関連した曲を。
チャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky 1840-93 ロシア)の交響曲第4番ヘ短調Op.36(1877-78)。
チャイコフスキーにとっての「運命交響曲」とも位置づけられる作品である(次の第5交響曲もだが)。
実は統一を図っていたんです
曲については2行上のリンク先に詳細に書いてあるが、メック夫人がパトロンになってくれたため、チャイコフスキーが経済的なことを心配すせずに作曲活動に取り組めるようになったころの作品である。
そしてまた第4楽章の第1主題にはロシア民謡の「野に白樺は立っていた」のメロディーが用いられている。
掲載した楽譜の部分だが(傾いているのは強風のせいでも、私の性格のせいでもない。単に傾いてしまったのだ)、これは第4楽章のお祭り騒ぎ的開始のすぐあとに現れる。
これは全音スコアだが、巻頭の解説で園部四郎氏は以下のように書いている。
チャイコフスキーは、ここで有名なロシア民謡を用いているが、この旋律は、この交響曲全体の主題と有機的なつながりをもっていることに注目しなければならない。つまり、たんなるロシア民謡の機械的な利用ではなくて、内面的な関連性をもってこの民謡の旋律がでてくるのである。すなわり、そのイントネーションは、第1楽章の第1主題、第2楽章とスケルツォの主題などに似ていることに気づくであろう。
そうなのである。
たとえ気づいてしまっていなくとも、この民謡の“イントネーション”によって曲全体に統一感を私たちは感じるようである。
ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏を今日はご紹介。
この演奏、ネットのレビューを見ると、好き嫌い、賛否が分かれているようだ。
私はよく歌いあげられた良い演奏だと思う。でも臭くはない。いや、だから、ロシア臭という面では。
ただ、Mutiって名前にふさわしくムチムチと肥えた、じゃなかった、ビシバシ鞭打つような激しさが、第1楽章ではもう少し欲しいところ。
でも、第4楽章はとってもすごいよ!(←って、ハブとマングースショーかっ?)
1979年録音。ワーナー。
写真はトマム駅に停車中の列車から撮ったもの。
白樺である。
シラカバの花粉症を持っている人が、その時期にホームに降り立ったら、さぞ悲惨なことだろう。
ところで今日は歯科医院に行く日である。
もちろん目的は治療である。用もないのにお姉さんたちに挨拶に行くわけではない。