HindemithGotoh  まだ、あなたのことよく知らないから……
 今日は橘皮課長たちと札幌へ向かう。
 
 実は昨日、釧路から戻って来た後も橘皮課長と行動を共にした。

 《スーパーおおぞら4号は定刻通りに帯広駅に着いた。昨日のことだ。
 定刻とは時計屋の壁に整列している壁掛け時計と同じ10時10分である。

 駅には橘皮課長がいた。私が着くのを待ち伏せしていたのだ。
 嫌がる私を強引に引き連れ、車に押し込み、服は脱がされなかったが、そのまま北の町へと向かった》

 と書きたいところだったが、事情がまったくもって変わり、私はスーぞらに乗らずに朝のうちに車で帰って来た。

 が、支社に戻ったあとは予定通り橘皮課長と一緒に行動。
 その町に着くと昼ご飯を食べ、お取引さまと打ち合わせをし、市内に戻ってきたときにはあたりは薄暗くなっていた。

 そして今日は午後から札幌へ出張なのである。
 この状況を見るかぎり、私と橘皮課長の2人はお友だちだと短絡的に考える人もいるかもしれない。
 が、違う。仲は良いが友だちではない。だって彼のお誕生日会にお呼ばれしたことないもの。
 
HbA1c  血に脂の球が……
 話は月曜日に遡る。

 この日は札幌で会議があったわけだが、その際に病院に行ったこと、そして血糖値もヘモグロビンA1cの値も改善していることはすでに報告した

 採血した結果でこの日にすぐにわかったのはこの2項目。
 他の項目は2か月前、8月末に行なった血液検査の結果を知らされたのだが、驚くべきことに中性脂肪の値が700を超えているではないか!(基準範囲は50-149mg/dL)。
 これは過去最悪の事態に匹敵する値である。しかも成績書の片隅に“乳ビ(+)”と言うメモ書きがある。

血糖値 このメモが、私の乳が美しいという賞賛を意味していないのは明らかだ。


 乳びというのは採った血液の上澄み、つまり血清が白濁することを言うらしい。
 高カロリーの食事をしたあとなどに血中に分解されない脂肪が残るために起こるらしく、検査結果も正しくないことがある(中性脂肪値が高めに出る)という。つまり脂肪から脂肪酸へ姿かたちが変わりきらなかったというわけだ。

 そっか!

 目の玉が飛び出るほど高い数字なのに、今回医師がそのことについて不自然なくらい触れなかったのは(このころ飲み会が多かったかい?とだけ聞かれた)、結果の数値に信頼性がなかったことを知っていたからだろう。

 ヒンデミット(Paul Hindemith 1895-1963 ドイツ→アメリカ)の「ウェーバーの主題による交響的変容(Symphonic Metamorphoses on themes of C.M.v.Weber)」(1943)。

中性脂肪 この作品は、ヒンデミットの作風の過激度が後退し、かどが取れ、穏やかになったアメリカ時代の作品(⇒こちらもどうぞ)。ジャズの影響やらシャープなリズムが私の心を躍らせるのだが、どういうわけかこんなにいい曲なのに録音が多いとは言えない。

 で、今回エッシャンバッハ/NDR北ドイツ放送交響楽団の録音があることを知り購入。
 う~ん、思わずニンマリとしちゃう、良い演奏だ。

 2012年録音。ONDINE。

 
  前日は、実は中華三昧だった
 手帳で確認すると、血清が乳濁した日の前日の夜は中華料理店に行っていた
 3人でシェアしたものの、麻婆豆腐も担担麺も炒飯も食べた。これだけで終わるはずもなく、淡い記憶をたどれば油淋鶏なんかも食べた。どう考えても低カロリー食ではない。このときの記事では控えめに食べたと書いているが、控え方が足りなかったのだろう。

尿酸値 翌朝、つまり検査当日の朝食も野菜は不足していた課もしれないがそこそこの粗食だった。実際、血糖系の値は良かった。
 なのに……なのに……

 ちなみにその2か月前、6月の検査結果は私としては悪くない、いや褒められるべきものだが、これは採血した時刻が午後だったせいかもしれない。
 昼食の影響はもちろんあるはずだが、会議で出た弁当は豪華だと自慢できるような内容ではなかったので大丈夫だったんだろうと推測される。


 ところでずっと正常範囲(7.0以下)内だった尿酸値が異常エリアに入った。
 実はずっと朝夕1錠ずつ飲んでいた尿酸の薬を、安定しているという医師の判断で朝1錠のみに変更した。お褒めの言葉を頂戴してそう切り替えたのが6月末のこと。それが反映したものが8月の血液検査ということになるが、あらあら昔の西友のマークみたい。


 私はお医者様に言葉を選びつつ尋ねた。
 「薬を減らしたせいでしょうか?」
 「いや、この2カ月だけじゃ何とも判断できない」
 ということで、ちょっと心配だが次の検査まで1錠路線を貫く。

 なお、全項目とも午前中の採血だと午後には結果が判明する。しかし、その次の診察まで結果を聞かないのは、私が再度午後に病院に行く時間がとれないことにほかならない。病院のせいではないことをお断りしておく。


 午後の会議で私の横に座り、私から頼むから観てくれと拝まれ、いやいやながら成績表を見た東雲課長は「ニンゲンノアタイデスカ?」と言った。あぁ、優しい言葉が欲しかったのに……。

 翌火曜日。

 朝から雨。
 スーパーとかちも曇天の中を走行。

 おっとまた長くなってしまった。
 失礼しました。
 けど、この話もう少し続く。