そんなことをマッサンに言ったなら……
私のところに書類を持ってきた裂竹さんが、唐突に言った。
「MUUSANはハイボールが好きですよね?悪酔いしませんか?」
「悪酔いはしないけど、エブリディ二日酔いだけど」
「ネットで見たんですけど、ハイボールは悪酔いしやすいんだそうです」
「飲みやすくて飲みすぎるからかな?」
「いえ、ウイスキーに悪酔いする良くない成分が含まれているとかいないとか……」
二日酔いを見抜かれたようだ。
しかし悪酔い物質があるって本当か?そもそもどんな酒にだって悪酔い成分があるとは思うが……
特にウイスキーにそれがあなんて、マッサンが聞いたら激怒するぞ!
たぶん、そんな成分が含まれるというのは裂竹さんの勘違い、もしくは風評流布であろう。
ハイボールはビール以上に喉越しが良い。だから飲みすぎる。レモンを入れたらなおさらだ。
私の場合は悪酔いはしないが二日酔い気味もしくは真性二日酔いの毎日が続く。いや、二日酔いだって悪酔いの一種だ。それも大方を占める部分集合である。
ということで、忠告してくれた裂竹さんには悪いが私はハイボールをやめない。
にしても、ハイボールにレモンを入れるととっても美味しくなるのに、ウイスキーの水割りにレモンを入れると飲めたもんじゃなくなるのはなぜだろう?
前向きじゃない気分が癒されるぅ
昨日の朝はモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の交響曲第29番イ長調K.201(K6.186a)(1774)を聴きながら通勤した。
この曲の開始部はどんなときに耳にしても気持が慰撫される。とはいえ、昨日は二日酔いでも二日酔い気味でもなく、単に「仕事かあ~」という思いだけだったが、その“だけ”をこの曲で癒してもらったわけだ。
第29番という番号がついてはいるが、作曲順では第25番の次に書かれた交響曲(このあたりの作曲順はこちらのとおり)。
ウィーンから戻ったモーツァルトは、それまでのイタリア序曲風の3楽章のものと、オーストリア様式の4楽章構成の交響曲の両方を産みだしているが、第29番は第25番とともにイタリア様式から脱却したもの。音楽学者アインシュタインは形式面、技法面、表現力の点からこの2つの交響曲を「ひとつの奇跡」と言っている(2つの奇跡じゃないのかね?)。
とにもかくにも、第29番はウィーン旅行でのさまざまな音楽的影響を反映した、中期の総仕上げ的交響曲なのである。
また、この曲の特に第3楽章に私が感じるのはギャラント様式の雰囲気。
バッハの息子たちが一世を風靡していたギャラント様式(スティール・ギャラン)の傾向が、木管の響きなどに感じられる。
ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツ ガーディナーの演奏では、主題とそれに絡みあう各声部がよく見通せる。第3楽章の“C.P.Eバッハ”っぽさが強く表現されているのもおもしろい。
1984年録音。デッカ(原盤フィリップス)。TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus