MozartAria  わからないけど、as soon as possibleってこと?
 ペットボトルのお茶。

 そのラベルの横には小さな文字で「開栓後はすぐにお飲みください」という表記がある。


 すぐにとはどれくらいの時間的余裕があるのだろう?
 一気に飲めという切迫感を伴うことではないとは思うが、「すぐ」というからには、もたもたしていることは許されないのではないか?

 辞書で調べると、「すぐ」というのは“いまただちに”ということだと書いてある。

 困った。
 そうであるなら、これからは怖くて栓を開けられない。だって一気に飲めないもん。

 困ったがいまの私にはよくわからないし、どうにもできない。ただ言ってみたかっただけだ。


  こっちは「わかった」らしい
 モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の「いまこそわかったでしょう(Or sai chi l'onore)」。

 歌劇「ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni)」K.527(1787。2幕。台本=ダ・ポンテ)の第1幕で、ドンナ・アンナが歌うアリアである。

 ドン・ジョヴァンニは女たらしの貴族ドン・ファンのイタリア名。


 この好色貴族がドンナ・アンナの家に忍び込もうとするが騒がれ、駆けつけた父親を殺してしまう。
 そして、ドンナ・アンナがドン・ジョヴァンニこそが父親殺しの犯人だと気づいて歌うのがこのアリアである。


 今日はモーツァルトのオペラ・アリア集のCDをご紹介しておく。
 グルベローヴァのソプラノ、アーノンクール指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。


 1988録音。テルデック。


RStraussZara  男と女を表すメロディーが交じり合う

 この女たらし野郎に基づく作品をもう1つ。


 リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss 1864-1949 ドイツ)の交響詩「ドン・ファン(Don Juan)」Op.20(1888-89)。


 モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の台本を書いたダ・ポンテは、モリエールの「ドン・ジュアン」(1665)を参考にしたと考えられているが、R.シュトラウスの交響詩には「Tondichtung nach Nicolaus Lenau」という副題があるように、ドン・ファンをテーマとするレーナウの詩によっている。


 血の気あふれる(どこにでしょう?)って感じの激しい開始。これは「悦楽の嵐」のテーマである。
 そのあとは女性とのデート(というか、逢引きという言葉の方が淫、いや、陰事っぽくてしっくりする)や、理想の女性に巡り合えない満たされぬ思いが描かれ、最後は死の暗示へと曲は進む。

 張り切ってナンパに出かけるような意気込みが感じられるショルティ/シカゴ交響楽団の演奏を。


 1973年録音。デッカ。


 明日札幌で会議があるのだが、私は今日の明るいうちに移動。
 おそらく降り積もっているであろう雪を除ける作業が待ち受けている。
 うぅっ!楽しみぃ~(大嘘です)。