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鶏の骨がぐっさり刺さってたんです
1週間ほど前に、左上奥歯の奥の歯ぐきが腫れて痛むようになった。この歯は大阪に転勤してくる直前に名古屋で治療を終えたものである。
そして火曜日の夜に、勇気を奮ってその腫れている箇所を指で触ってみた。
す、すると、驚いたことに、歯が顔をのぞかせているではないか!
それはかつて経験した、親知らずが顔を出したときと酷似した状況だった。
だが酷似していたが、この歳になった昨今、ハヤシライスを食べる機会はまれにあっても、オヤシラズが芽吹く機会など訪れるわけがない。
指で左右に動かしてみると、そいつはポロリと舌の上に落ちた。ナツツバキの花のように。
それがこれである。
そっか!歯ぐきが腫れていたのは、この鶏の骨が歯ぐきに刺さっていたからか……
「歯ぐきにこんな穴が開いてしまって、腫れどころか、よくこの程度の痛みで治まっていたものだ。むかし、ウナギの骨が刺さったときなんて、もっとつらかった」などとまだ出血しているブラックホールを鏡で見ながら-よく見えなかったけど-思い出に浸った。もちろん、頭の中にはKFCのメロディーが(しばらく食べていないけど)。
モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の「おれは鳥刺し(Der Vogelfanger bin ich ja)」。歌劇「魔笛(Die Zauberflote)」(1791初演。2幕。台本:シカネーダー)の第1幕第2曲。パパゲーノが歌うアリアである。
最近は観てないが、私はレヴァイン/メトロポリタン歌劇場管弦楽団、同合唱団、ヘム(Br=パパゲーノ)他のライヴ映像をよく観ていた。いまは廃盤。
それでもって話を戻すが、こんな大きな骨で負傷するのは初めてだ。
ん?でも待てよ。
最近骨付きの鶏肉を私は食べたであろうか?否である(月曜日に東京から石山さんがやって来たので夜一緒に食事をしたが、石山さんは鶏肉が食べられないので、鶏料理はひとっつも頼まなかった)。この日だって札幌からの来客と「がんこ寿司」に行ったが、鶏肉は食べてない。マグロの骨か?いや、すしネタに骨はオプションでもついてない。
そもそもこんな大きな鶏の骨が刺さっていたら、刺さった直後にわかるはずだ。直後でなくても朝の歯磨き、昼のブクブクうがいで気づくはずだ。だが、いまのいままで気づかなかった。
どうも腑に落ちない。
腑に落ちないが、いずれにしろ空いた穴は小さくないので消毒はしてもらった方が良いだろう。
で、翌日、ついぞこの大阪の地の歯科医院の扉を叩いた(その前に電話予約したが)。
残念ながら鶏の骨ではありません
最初に症状について私に尋ね、骨を見たあとに口の中を見た衛生士さんはそう言った。
「これは歯の根が割れたものです」
「えっ?私の体の一部ってことですか?で、折れたものがジワジワと歯ぐきの表面に上がって来て、ついに表舞台に姿を現わしたってことだべか?」
「ちゃいます。歯の根が折れたんどす」
でも根なんだから、歯ぐきの中で折れたんじゃないのか、なぜ表面に出てきたのかと、私の疑問は解消されなかったが、いずれにしろこれは鶏の骨ではなく、私の奥歯の一部であることが判明した。
名古屋で治療したときに、この歯も十分に検査・点検したはずだ。なのに1年半でこんなふうになるのは納得できないが、起こったことはしょうがない。
で、この歯はそもそも本来なら3つある根が2本しかなく、その1本がさらに崩壊したわけで、歯自体がぐらぐら。抜くしかないと宣告された。
もうブリッジをかけられないわけで、インプラントにするか部分入れ歯にするか、という決断を迫られている(歯抜けおやじという推奨されない選択肢もあるだろう)。
その回答日は、次回の診察予約を入れている明日。
どちらかを決めないと、抜歯後の処置の仕方が変わって来るんだそうだ(よくわかんないけど)。
かつて部分入れ歯を使っていたがしっくりこなく、結局インプラントにした経験のある妻は「高いけどインプラントの方が良いのでは」という見解。
私は、他の3か所の奥歯の歯ぐきも、名古屋で通院していたあとだましだまし放っておいたが、歯周病がらみで要治療待機状態にあり、今回の歯1本で収まる可能性はほとんどない。また、そもそも歯周病で骨が減っているわけで、インプラント治療ができるかどうか不透明。さらに、半年後には大阪から転勤する可能性があり、最後まで治療ができない、もしくはできたとしてもアフターケアの通院ができないという問題がある。
いずれにしろ、明日、歯科医とよ~く相談するが、空気的に「入れ歯にします」ってけっこう言いづらい雰囲気ではある。