
『志津可』のうな重に身も心も舌も胃袋も満足極まったあと、私たち老夫婦は堀江という地区に向かった。
妻が言うには雑貨屋がたくさんあるそうで、雑貨屋巡りである。
ところが行ってみると、あたりには、大量の研究生が行方知らずになっている東京福祉大学の生徒と、同じ母国からやって来たと思われる外国人観光客(もしくは買い物客)だらけ。
しかも、かわいらしい小物雑貨やちょいとすてきなポストカードなんかを置いている店はあまりなく、妻の当初の目的は達成できなかった。
そのあと梅田に戻ったが、ルクアに行くためにヨドバシの中を通り抜けようとしたときに、歯ブラシのことを書いたときに『電動歯ブラシを使っていたら、歯ぐきが健康になって歯科医に褒められた』というコメントが寄せられたんだったということを思い出し、そこで電動歯ブラシを見てみることにした。
2分×2回×2週間で効果が
かつて札幌の歯科医院に通っていたときには、衛生士さんが「電動歯ブラシって磨けた気になっちゃうんですよ」と否定的見解を述べていたし、私もむかし使っていたことがあったが、手磨きの方がいいような気がしてやめた経過がある。
で、売り場を見て驚いたのが、高いってこと。
ドラッグストアなんかで歯ブラシと一緒にぶら下がっているイメージがあって、高くても3,000円くらいかと思ったら、30,000円っていうのもある。
私は、そんな品々の中からPHILIPSのソニッケアの歯ぐきに重点を置いている商品を選んだ。
価格は7,500円ほど。
前に使っていた電動歯ブラシは1,000円もしなかったと記憶している。
あれはおもちゃみたいなものだったのだろう。電動の歯ブラシには間違いなかったが……

2週間後が楽しみだ(でもこんなことなら、歯ブラシを3本まとめて買うんじゃなかった)。
てなわけで、今日はグラス(Philip Glass 1937- アメリカ)のヴァイオリン協奏曲第1番(1987)を。
第1楽章の切ない雰囲気、第2楽章の美しさ、終楽章の追い立てられるような緊張感。
どうしてもっと広く聴かれないのか不思議。隠れた傑作だ。
なお、この曲はかつては単に「ヴァイオリン協奏曲」と呼ばれていたが、2009年にグラスはもう1曲ヴァイオリンのコンチェルトを書いたため、現在では第1番、第2番とナンバリングされている。
ところで、この日の夜はニンニクとショウガをきかせた『とんちり鍋』を作るつもりで、マンション近くのダイエーに寄ったが、信じられないことにニンニクが売り切れ。
代わりに乾燥ニンニクのスライスを使ったが、なんともビミョーな仕上がりになった。
ニンニクが品切れするってこと、あるのね……
♪ 作品情報 ♪
【初演】 1987年
【構成】 3楽章(約30分)
【編成】 独奏vn, orch(picc 1, fl 2, ob 2, cl 3, b-cl 1, hrn 4, trp 3, trb 3, timp, 打楽器(小太鼓, 大太鼓, シンバル, トライアングル, ウッドブロック), hp 1, Str)
【本作品について取り上げた過去の記事】
≫ グラス/ヴァイオリン協奏曲
♪ 作曲家情報 ♪
ジュリアード音楽学校を出てから、パリでN.ブーラジェに学ぶ。R.ジャルカルと出会いインド音楽に開眼。モロッコの音楽にも触発されて、ミニマリズムに到達。一連のミニマル・オペラでセンセーションを起こした。
♪ 紹介したディスク ♪
クレーメル(vn),ドホナーニ/ウィーン・フィル。
1992年録音。グラモフォン 437 091-2。
クレーメルの恍惚、陶酔した表情が目に浮かぶ……