新・読後充実度 84ppm のお話

 クラシック音楽、バラを中心とするガーデニング、日々の出来事について北海道江別市から発信中。血液はB型かつ高脂&高尿酸血症の後期中年者のサラリーマン。  背景の写真は江別市「らーめん しょう」の味噌ラーメン。 (記事にはアフィリエイト広告が含まれています)

“OCNブログ人”時代の過去記事(~2014年6月)へは左の旧館入口からどうぞ!

2019/01

あのすごい音楽がなかったならゴジラの怖さも半減♪伊福部/ゴジラ

Miyabe_Syouwashi10dai  水爆実験と水爆大怪獣
 インターネットのどこのなんたるサイトか覚えていないのだが、宮部みゆきのインタビュー記事が載っていた。

 平成の時代に起こった凶悪事件について語っているものだった。


 宮部みゆき……

 一度はこの私がお熱を上げ、惚れに惚れた女だ(って失礼な言い方、すいません)。
 が、彼女とは別れた(重ね重ねすいません)。


 けど、小説はもういいけど、なにか彼女が書いた読み物がないか探してみた。

 すると、「昭和史の10大事件」(文春文庫)というのを見つけた。宮部みゆきと半藤一利の対談である。

 もう平成が終わるというときに昭和を振り返るなんて、自分は時代に取り残されている懐古趣味のあるヒトのように思わなくもなかったが、紙の本、電子版とも2018年3月の出版。出版年からすれば、全然新しい。なので、時代の先端を突き進んでいるような気分になって買った。

 この本は2人が選んだ昭和の10の事件について取り上げているが、今日はそのなかの8番目。“第五福竜丸事件と『ゴジラ』”。

 アメリカの水爆実験により第五福竜丸が被爆したのが1954(昭和29)年3月1日。水爆大怪獣の映画「ゴジラ」が公開されたのは11月3日のことである。

 第五福竜丸事件について半藤氏は、“核の力というのは、人間が制御できねえんじゃねえかと、この事件のとき思った。人間が制御できない核の力というものを、具体的に表したのが『ゴジラ』だ”と言っている。


  「音楽もすごい」とみゆきさんも感心
 そのあとの2人のやりとり。


半藤 ……もう一つは、私らみたいに戦争中の廃墟を知っている人間から言わせると、ゴジラが東京に上陸したときと焼野原と、そうなる前の東京の風景がよく出ているんですよ。それは、やっと復興して、銀座でも何でも……。
宮部 にぎやかになってきた。
半藤 要するに戦後日本があそこにあるんですよ。それが木っ端みじんになるんだよね。俺たち復興で一生懸命やっているのに、こんなふうに簡単にまた元へ戻っちゃうのか、と。
宮部 なんだろう?その感じは。
半藤 戦争中そうだったものね。焼け跡で私は「絶対」という言葉を二度と使わないと思ったけど、ほんとに、またここでも絶対はないんだと。一生懸命に復興してきた人間の努力というのが、バーン!と……。
宮部 ゴジラがバンと壊してしまうかもしれない。
半藤 あのニヒリズムは衝撃的でしたね。
宮部 映画監督で脚本家の高橋洋さんが『映画の生体解剖』という対談集の中で語っておられるのですが、1959年生まれの高橋さんが小学校低学年のとき、学校で、みんなで映画館へ行って映画を観た。何を観たかは覚えてないんだけど、さあ帰りましょうというときに、『ゴジラ』の予告編が始まったんだそうです。そうすると子供たちが、みんな足をとめて振り返ってしまう。
半藤 うーん。
宮部 東宝のマークに、ずしんずしんという足音だけが響く、すごいインパクトのある予告編だったそうですね。子供たちは怖くって、あっちこっちで泣き声があがる。先生は慌てて生徒たちを外へ連れ出そうとする。でも、泣いてる子供たちは、泣きながらも予告編が観たくて観たくてしょうがなかったんだ、と。
 だからやっぱり、それぐらい心を揺さぶるものだったんじゃないですかね。今、観たって、すごいですもんね。音楽もすごいし。
半藤 人間の努力というものが、一生懸命ということが、いかに儚いものであるか、という衝撃だったね。
宮部 この映画は残さなきゃいけないと思うんですよ。戦争体験があって戦後にご覧になっている半藤さんの世代や、戦争体験がなくて観ている私たちとか、ハリウッドメイクを観て初めて「あ、ゴジラはそもそもは日本映画なんだ」と知ったという人たちまで、ずうっと観続けなきゃならない映画だと思いますね。


Ifukube100th3 いまさら言うまでもなく、「ゴジラ」の音楽を書いたのは伊福部昭(Ifukube,Akira 1914-2006 北海道)。

 オーケストラ・トリプティークによるアルバム「伊福部昭百年紀Vol.3」には、「ゴジラ」の音楽を組曲にした「ゴジラ」組曲の改訂版が収録されている。

 なんの改訂版かというと、「伊福部昭百年紀Vol.1」に収められている「ゴジラ」組曲の改訂版である(12曲、約18分)。


 指揮は齊藤一郎。合唱は伊福部昭百年紀合唱団。


 2014年ライヴ録音。THREE SHELLS。


Ifukube1984  こちらは作曲者のお墨付き
 ゴジラの音楽だけではないが、編曲にあたって直接伊福部昭がかかわったのが「SF交響ファンタジー」(1983)。
 第1番から第3番まであるが、第1番は冒頭のゴジラ登場のメロディーで瞬時に聴き手を引き込み、そして圧倒する。


 第1番に登場する音楽は、

 ゴジラが出現するときのメロディー → 「ゴジラ」メイン・タイトル → 「キングコング対ゴジラ」メイン・タイトル → 「宇宙大戦争」愛のテーマ → 「フランケンシュタイン対地底怪獣」バラゴンのテーマ → 「三大怪獣・地球最大の決戦」ゴジラとラドンの戦いのテーマ → 「宇宙大戦争」および「怪獣総進撃」のメイン・タイトル(マーチ)。


 いつ聴いても、何歳になっても、降圧剤を飲んでいても、血が騒ぐ音楽だ。


 こちらは、今日は石井眞木/新交響楽団の演奏を。


 1984年ライヴ録音。風樂(キング)。


 ところで、第五福竜丸事件のあと、被爆者のための治療薬としてアメリカが日本に送ってきたのは、アロエ(アロエ・ベラ)だったそうだ。

♪ 作品情報 ♪
【本作品について取り上げた過去の主な記事】
  ゴジラもまた文明の犠牲者である♪伊福部/「ゴジラ」組曲
  伊福部が手がけたのは「モスラ」ではなく「モスラ対ゴジラ」
  特撮&伊福部ファンが陶酔した夜 
  
NEC_0193♪ 作曲家情報 ♪
 

 釧路に生まれるが、小学生のときに父が十勝の音更村(現:音更町)の村長になったため、同村に転居。この地で接したアイヌの文化に影響を受ける。1926年に札幌第二中(現:札幌西高)に入学し、そこでのちに音楽評論家となる三浦淳史と出会う。在学中に独学でヴァイオリンを始め、作曲も行なうようになる。’32年に北海道帝国大学(現:北海道大学)農学部林学実科に入学、'35年に卒業し北海道庁厚岸森林事務所に勤務。ここで「日本狂詩曲」を作曲し、チェレプニン賞に応募して第1位となる。翌年来日したチェレプニンに短期間師事。森林事務所は’40年に退職。'46に映画音楽の仕事の誘いを受け札幌から日光に移る。東京音楽学校(現:東京藝術大学)の作曲科講師にも就任。'47年に「銀嶺の果て」の音楽で映画デビュー。’54年に「ゴジラ」の音楽を担当し、その後多くの映画音楽を作曲。’76年東京音楽大学長に就任。このころから、弟子の芥川也寸志の働きなどから伊福部昭の音楽がコンサートでも取り上げられる機会が増え始める。1983年に「SF交響ファンタジー」を作曲。伊福部のの名前と音楽が広く知れ渡るようになる(写真は音更町の『音和の森』に立つ伊福部昭の碑)。

パサつき感があるのは1時間前だから♪サティ/右や左に見えるもの

SatieTakahashi  早朝の残数からして、仕入れ上手と言える
 先週の金曜日、すなわち1月25日のことだが、昼食用の弁当を買うために、朝の通勤途中にセブンイレブンに寄った。

 私は大いに失望した。

 というのも、その時間帯はまだ弁当の入荷時間前なのだが、それにしても、棚がスカスカだったのだ。

 そしてまた、私の望む弁当は見当たらなかった。

 つまり、乙女がついばむような小型の弁当とか、健康に留意する必要性をこれっぽっちも感じていない若者が好むような脂が白く凝固した肉がご飯を覆っている弁当、あとはおにぎりか『必ずレンジ調理してください』というめんどくさい丼物しかなかった。

 だか、棚を左から右、右から左へ視線を往復させると、1つだけあった。

 サティ(Erik Satie 1866-1925 フランス)の「右や左に見えるもの-眼鏡なしで(Choses Vues a Droite et a Gauche(sans Lunettes))」(1914-15)。

 ヴァイオリンとピアノのための3つの小品からなる作品。
 3つの曲のタイトルは「偽善者のコラール」「手探りのフーガ」「筋骨たくましい幻想曲」。

 水野佳子のヴァイオリン、高橋悠治のピアノによる演奏を。

 1979年録音。DENON。

20190125Bentou  私の場合は『眼鏡あり』で
 それは、これまで見たことのない弁当だった。

 のりたまからのりを取り除いたようなふりかけをまとった黄金の玉が、私に「買って」と色目を使って誘惑しているように思えた。
 私はちょっとボリューム不足かな、とは思ったが、運命的な出会いを感じ、手に取って軽やかな足取りでレジに向かったのだった。

 昼になって、まずは黄色に輝くおにぎりを一口食べた。

 んっ?なんだ?このパサついたご飯は。

 もしや……

 私はゴミ箱から、ついさっき脱がせた外装フィルムを拾い上げ消費期限を確かめてみた。

 1月25日13時……

 なんてこったい!もう1時間を切っているではないか!
 私としたことが、不覚にも購入時に消費期限をチェックするのを忘れたのだ。のりたまの黄色に注意が行って、ラベルを確認する注意が散漫になったってことだ。

 いや、消費期限を過ぎたって、食べられる。
 だが、私の経験からすると、弁当のご飯やおにぎり類は、だいたい消費期限前6時間を切ると、パサついてくる。
 レンジアップすれば気にならないのかも知れないが、私は通常はレンジアップしない主義だ(ご飯を温めると太りやすくなると言うではないか!)。

20190127TW01 でも、いなり寿司はその性格上、ふつうにジューシーだったことを申し添えておこう。

 なお、写真は朝出社してすぐに撮影しておいたことも、重ね重ね申し添えておこう。

 寿司といえば、もうすぐ恵方巻を食べる日。
 去年の、売れ残りの廃棄のニュース映像を見ると、なんだかかえって不幸になりそうな、なんともむなしい気持ちになる。

 今年はそんなばちあたりなことをしないようにと働きかけがあるようだが……

 弁当の消費期限のことを書いたものの、期限切れで毎日どれだけの弁当が廃棄されているかと思うと、心が痛むし、食料自給率の低いこのニッポンで、流通側は何を考えているんだろうと恐ろしくなる。

♪ 作品情報 ♪
【構成】 3曲(約5分)
【編成】 vn, p
【本作品について取り上げた過去の記事】
  高脂血症を讃えられるわが未来♪サティ/筋骨たくましい幻想曲

♪ 作曲家情報 ♪
こちらをご覧ください。

今日もまた、しつこく『偽』とヴォルフィーの話♪WAM/Sym41

  触ってみたくなるツボミちゃん
 毎度毎度過去にさかのぼる話で、あなたの気持ちまで後ろ向きにさせちゃうんじゃないかと申し訳ない気がしないでもないが、正月に自宅に帰ったときに、部屋の中に置いてある鉢植えの1つ、オルニソガルム・カウダツム(コーダツム)(Ornithogalum caudartumu。和名:ニセカイソウ)がつぼみを持っているのに気がついた。

20190105Nisekaisou

 そのあと、1週間ほど前に再び自宅に戻ったときに、私はその開花を期待していたのだが、開く気どころかやる気がないとしか思えないほど、ほとんど変化がなかった。

  こんなに肥えました
 昨日のブログで紹介した過去の関連記事をクリックしてもワープしてしまうのだが、こういういきさつで豆粒のような球根を手に入れたこのニセカイソウ。

 しかし、いまやこんな風に(といっても、この写真を撮ったのは1年以上前)大きく、そしてまた絶えず「産めよ増やせよ」している(植え替えをしていないので、鉢は最初のものと同じ。けど百均のもののせいか、塗装ははげ落ちてしまった)。

IMGP2017

  海のタマネギって?
 『ニセカイソウ』というのは『偽海葱』と書く。つまり偽の『海葱』なわけだが、なんじゃい?その海葱っていうのは?

 英語では『シー・オニオン』って言うらしいが、海に生えているタマネギのことじゃなくて、『偽海葱』に似た『海葱』(ウルギネア・マリティマ)っていう、同じユリ科の植物のことなんだそうだ。その『海藻』に似ているけど種が違うので『偽海葱』って名づけられたんだそうだ(話について来れてます?)。

 しかも『シー・オニオン』だなんて、名前だけ見ると健康志向の人は狂喜乱舞して食べたがりそうだが、『ニセカイソウ』は全草に毒があるという(皮をむいたこのミドリミドリしているところなんて、とってもおいしそうに見えますよね?)。あっ、ニセモノだからそれもアリか。本物の『海葱』が無毒かどうかは知らないけど。

 で、昨日はモーツァルトが自作の歌劇「偽の女庭師」の序曲に終曲をつけた番号なしの交響曲を紹介したが、実はモーツァルトには「偽ののろま娘(La finta semplice)」K.51(K6.46a)(1768)って歌劇もある。よっぽど『偽物』に興味があったのだろうか?まだ子どもだったのに……

 しかし、私はニセモノな上にのろまな娘を扱ったこの曲を1秒も耳にしたことがない。
 いや、この歌劇の序曲は交響曲第7番ニ長調K.45を改作したものだから、別な形では聴いていることになる。

Mozart35Kubelik  たまにロマンティックなモーツァルトはいかが?
 そこで、その代わりに、は全然なっていないけど、大人になったモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)が書いた交響曲第41番ハ長調K.551ジュピター(Jupiter)」。

 1788年の作曲なので、モーツァルト32歳のときの作品。かつ、死の3年前の作品。

 たまーにはビンビンシャカシャカしたピリオド演奏じゃなく、まったりとしていて虫歯がうずくようなモダーンの演奏が聴きたくなって、クーベリック/ウィーン・フィルの演奏を聴いちゃった(日曜日のことでございます)。
 LP時代(セラフィム・レーベル)によく聴いたものだ。ちゃんと懐かしく感じるところが不思議、かつ、私がのろまでないことを証明している。

 1961年録音。EMI。

  さて、ニセモノ扱いされている『ニセカイソウ』だが、次回自宅に戻るときには咲いているだろうか?
 いや、もう散ってしまっているっていうオチのような気がしてならない。

♪ 作品情報 ♪
【初演】 不明(モーツァルトの生前に何らかの形で演奏されたと考えられている)
【構成】 4楽章(約30分)
【編成】 orch(fl, ob 2, fg 2, hrn 2, trp 2, timp, Str)
【本作品について取り上げた過去の主な記事】
  モダン楽器によるピリオド奏法のモーツァルト
  とっても大きな星なのは事実ですが…♪クーベリックのWAM/Sym41
  功績をもっと讃えて欲しいような……♪WAM/Sym41(by ガーディナー)
    
♪ 作曲家情報 ♪
こちらを読んでね。
 

その女が偽物でも罪はないが、こっちは……♪WAM/Sym 196+121

VirusScr20190126  朝から出ちゃったんです
 昨日の朝、妻から電話が来た。

 次々と出てしまって止まらないという。

 朝っぱらからパチンコに行っていたわけではない(彼女にはパチンコ店に出入りする習慣もない)。

 パソコンを使ってインターネットで調べ物をしていたところ、ウインドウズを修復しなきゃならないとか、あと何百秒かでウイルス撃退のためのソフトをダウンロードをするだのという画面に支配されているというのだ。

 数日前もその日とは別の、でも言ってることはほぼほぼ同じ画面に支配されたが、そのときは X をクリックして消せた。ところが、今回は X をクリックしても無反応。無反応どころか次々と新しい画面が出てくるという。

 電話での説明なので要領を得ないところも多々すぎるほどあり、一瞬、もしかすると前回ウイルスに感染してしまいそれが悪さしているか、パソコンのウイルス対策ソフトがそれに対して働いている最中なのかとも思ったが、画面が(たぶん)フリーセルでクリアした時のカードの嵐-活動休止だそうで-みたいな表示になるのはやっぱり変だと思い、電源スイッチを長押しして強制的に電源を落とすように丁重に指示した(タスクマネージャーを起動し感染通知て……などと説明しても、できなかっただろうから)。

 この現象を実際に画面を目にしていないので断定はできないものの、おそらくは脅したうえでダウンロードさせ、その代金を請求する広告の一種だろう。

 気のせいかも知れないが、最近特にこういうのが増えている気がする。

  うざい偽の警告
 というのも、その前日に、私も同じような目に遭ったからである(上の写真。また、10日ほど前にも遭っっているのだが、それが2枚目の写真)。
 X をクリックして、即刻おさらばしたが……

 調べてみると、説明してくれている記事が少なからずある。
 それだけ一般的な出来事ってことだ。

MozartHarnoncourtEarlySyms モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の交響曲ニ長調K.196+K.121

 3楽章からなる曲だが、第1楽章(Allegro molto)と第2楽章(Andantino grazioso)は1774年から’75年にかけて作曲された歌劇「偽の女庭師(La finta giardiniera)」K.196(1775初演・ミュンヘン)の序曲。
 この2つの楽章に、終楽章としてAllegroの楽章K.121(K6.207a)を加えた。

 音楽之友社から出ていたベーレンライター版スコアのベック氏(石井宏訳)による解説で、このK.121について、

 このスコアの第1ページに、モーツァルトはたんに〈アレグロ〉と書いただけで、曲の用途を示すような言葉はひとつも書いていない。しかしながら、序曲K.196との性格的な関連や、オーケストレーションや調がこの時期の他の作品(序曲、ディヴェルティメント、セレナード)に近いこと、などの点からみれば、モーツァルトがこの曲を《にせの花作り女》K.196のフィナーレとして書いたことに疑いの余地はないのである。

と書いている。

 札響の首席指揮者を2015年~2018年まで務めた、札響ファンにはおなじみのポンマー。そのポンマーが、ハンブルク・カメラータを振った1999年録音のARTENOVA盤(下の写真)の愛らしい演奏をみなさんに買って聴いていただきたかったのだが、残念ながら廃盤。

 そこでアーノンクール/ウィーン・コンツェントゥスムジクスの演奏を(この演奏も良い)。

 1999~2000年の録音。ドイツ・ハルモニア・ムンディ。

 いずれにせよ、こういう詐欺広告が表示されないよう対策を強化してほしいものだ。
 なお、私はどっちかと言われれば、『偽の女庭師』より『偽の女教師』の方が好きなような気がしてならない。

♪ 作品情報 ♪
【構成】 3楽章(約7分)
【編成】 orch( ob 2, hrn 2, Str)
【本作品について取り上げた過去の記事】
  ニセって呼ぶのはかわいそうじゃないかい?WAM/K.196
  鱗茎は太り、私は痩せた。めでたしめでたし♪WAM/K.196+K.121
    
MozartEarlyArte♪ 作曲家情報 ♪
 
 古典派の典型をなす作曲家。J.ハイドン、ベートーヴェンと並んで、ウィーン古典派の三大作曲家と称される。早熟の天才であり、35歳で夭逝。生地ザルツブルクで父レオポルトから、姉ナンネルとともにクラヴィアを学び、5歳で作曲を試みた。1763年、父に伴われてパリに行き、国王ルイ15世一族の前で姉と連弾を披露、最初の作品集を出版。'64年ロンドンに行き、J.C.F.バッハから作曲を学んだ。帰途ネーデルランドに滞在。’68年ウィーンに出て歌劇を上演。’69年よりザルツブルク大司教の宮廷の楽団員になるが、この年より父とともに3回にわたりイタリア旅行。この間、演奏、作品の発表をしたのみならず、ボローニャではG.B.マルティーニの指導も受けた。父による一種の英才教育によって、フランス、イタリアなどの音楽を吸収したことが、天才の育成に大きな役割を果たしている。’77年までザルツブルクで活躍したのち、マンハイムを経てパリに演奏旅行。’81年大司教と決裂し、独立した音楽家をめざしウィーンに定住。以後ウィーンの宮廷作曲家を志望することはあったが、もっぱら作品とピアノ演奏(この時期からはチェンバロではない)で生計を立てた。’84年フリーメイソンに加盟、その活動が作品にも投影する。1770年代初めまでの初期の作品には前古典派およびイタリア古典派の影響が強く見られるが、中期には典雅なギャラント様式、マンハイム学派の様式を取入れ、30歳以後の後期ではバロック音楽への傾倒も加わって、古典美のなかに深遠な表情をもつようになった。 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)
 注)J.C.F.バッハ:Johann Christoph Friedrich Bach 1732-95 大バッハの五男。

牛飼いを目指し九州から北海道へ大移動♪グリーグ/2つのノルウェーの旋律

KazokuDVD  古い映画も観た私
 年末年始に『バナナ』とか『狂詩曲』の映画を観たことを、求められてもいないのに報告したが、映画といえば、何度かこのブログでも取り上げたことのある「家族」のDVDを購入した。


 小学生のときに浦河の映画館-浦河の映画館と言えば、いまでもがんばって経営を続けている『大黒座』が知られているが、「家族」を観たのは『セントラル劇場』だった-で観て、子ども心ながらも感動した記憶がある。


 1970年公開の山田洋次監督の作品(松竹)。


 開拓酪農民になることを夢見ていた、長崎県の離れ小島に住む風見精一。

 当初は単身移住するつもりが、結局は家族と一緒に長崎から中標津へと大移動する、ドキュメンタリータッチの物語である。


 妻・民子を演じているのは(タミコかぁ~)倍賞千恵子だが、いやぁかわいらしくて実にきれい。


 鉄道での大移動なわけで、実は国鉄ファンにもたまらない貴重な列車の映像がいろいろと出てくる。

  九州をあとに

Kazoku1


Kazoku2


Kazoku_Nagasaki


  本州をあとに

Kazoku_Renrakusen


Kazoku_RENRAKUSEN_HAKO


  中標津へ

Kazoku_Muroran

Kazoku_Nemuro

Kazoku_Shibetsu1

Kazoku_Shibetsu2

Kazoku_ShibetsuSTA

  そして牛飼いに
 グリーグ(Edvard Grieg 1843-1907 ノルウェー)の「2つのノルウェーの旋律(Zwei nordische Weisen)」Op.63(1894-95)。

GriegHolberg 第1曲は「民謡風に(Im Volkston)」、第2曲は「牛飼いの歌と農夫の踊り(Kuhreigen und Bauerntanz)」。

 1870年作曲のピアノ曲「25のノルウェーの民謡と踊り(25 Norske folkeviser og dandse)」Op.17の第22曲と第18曲を弦楽合奏用に編曲したものである。

 このピアノ曲集は、作曲家であり民俗音楽の収集を行なっていたL. M. リンデマンの「古今ノルウェーの山のメロディー」に収められている素材を用いて書かれた。

 N.ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団の演奏で。

 1992年録音。グラモフォン。

 風見精一は当時の大事業である「新酪農村建設事業」に参加する形で入植したのだろうか?
 この事業では、なかなか経営がうまくいかず離農した人も多数いたと社会の授業で習ったことがある。風見家はどうだったのだろう?

 ちなみに、当時の北海道の鉄道路線図を、あらためて載せておこう(JTBパブリッシングの「時刻表復刻版 1968年10月号」より)。標津線は1989(平成元)年に廃止された。

HokkaidoRailMap1968

♪ 作品情報 ♪
【構成】 2曲(約13分)
【編成】 弦楽合奏
    
Grieg♪ 作曲家情報 ♪
 
 祖父グレイグはスコットランドより移住。ライプツィヒ音楽院に学び、ドイツ・ロマン派音楽の影響を強く受けたが、1863年コペンハーゲンでN.ガーデに短期間師事。またこの地でスカンディナヴィアの国民的音楽の創造を提唱していたR.ノールロークを知ったことで、ノルウェー国民主義への方向を決定的にした。自らピアニスト、指揮者として活躍。付随音楽「ペール・ギュント」の成功によって政府から年金を支給され、晩年はベルゲンに近いトロルハウゲンの寒村にひきこもって作曲に専念した。
 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

もろ手を挙げて「お帰りなさい!」?♪ライヒェ/24の新しい四重奏曲

   時間つぶしでスーツ姿の撮り鉄に
 火曜日の午前中の飛行機で、大阪へリターンした私。
 この日の朝は穏やかだったが-とはいえ、駅に向かって歩いている途中から少し雪が降り始めた-、万が一のことを考えて早めに行動。

 そのために札幌駅には、u シートの指定をとってある列車の時間の30分前に着いてしまった(ちなみに、その快速「エアポート」も余裕を持った早めのものである)。
 ってことで、寒いにも関わらず、久々にあちこちのホームに行って列車の写真を撮った。

20190122JR1

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 こうやって見ると、遅れただの運休だので確かに迷惑をかけられてはいるが、よくぞまあ悪天候の中でも走っているものだと感心する。これが本州の鉄道ならすぐに止まってしまうだろう。感謝の気持ちを忘れてはならない。
 特にいちばん下の写真の721系の足回りを見ると、なんとも痛々しい。私だったらしもやけになっているところだ。

  ほほぅ、地図と同じじゃないですか!
 私が乗った『快速エアポート』は、ほぼ定時に新千歳空港に到着。
 飛行機も定時出発。
 窓側席が空席だったので、出張者ではなく、これまた旅行者のように写真を撮った。
 こんなにしょっちゅう利用しているのに、もしかすると新千歳空港を上空から眺めるのは初めてかもしれない。

20190122CTS1

20190122CTS4

  万歳というか、お手上げというか……
 大阪空港にも定時に到着。
 着陸の少し前には万博記念公園、そして太陽の塔が見えた。

20190122Taiyo

 なんだか赤ん坊が、覚えたての万歳を披露しているような感じだ。

Pezel ライヒェ(Gottfried Reiche 1667-1734 ドイツ)の「24の新しい四重奏曲塔のソナタ)(24 Neue Quadricina(Turmsonaten))」(1696刊)。

 ペーツェルと同じように、塔の上からのラッパによる時報の音楽である。

 エヴァルト金管アンサンブルの演奏で。

 2007年録音。Hungaroton。

 大阪に雪がないのは当たり前だが、それにしても日本て広い……

♪ 作品情報 ♪
【編成】 金管四重奏
     (cornet 1, trb 3。ただし上のCDでは異なる楽器の組み合わせをとっている。約45分)

♪ 作曲家情報 ♪
 
 ライプツィヒで活躍したトランペット奏者。大バッハの作品のトランペット・パートを演奏。塔の上から時刻を告げる吹奏楽曲を作曲。 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

食べられない『あられ』、飛べない『孔雀』が半額!♪コダーイ/孔雀Var.

KodalyHary  目立たぬ場所で私を待っていた
 昨日書いたように、東急ハンズではこのとき、東京サイエンスの『鉱物・化石特設売り場』はなかった。

 こういうとき、残念なような、けど「散財しないで済んだ」とちょっとほっとするような、複雑な気持ちになる私。

 が、ちょっと待った!!!
 私の視野になんだか石っぽいものが……

 よく見ると、鉱物標本と化石標本がほんのいくつか置いてある。
 しかも50% OFFではないか!

 いやぁ~、大吉のおみくじを引き当てたような気分だ。
 大荒れの天気のなか、わざわざ出てきて良かった(って、買い物のために出かけてきたわけではないでしょーに)。

 昨年の12月に設けていた特設コーナーで、売れ残った数点を在庫処分の大盤振る舞いしているってわけだ。

 はい。買いました。2点ほど。
 霰石(あられいし)孔雀石(くじゃくいし)である。

20190121Stone  5万円の水晶が半額と言われても……
 コダーイ(Kodaly,Zoltan 1882-1967 ハンガリー)の「ハンガリー民謡『飛べよ孔雀』による変奏曲(Variationen uber das ungarische Volkslied 'Ein Pfau flog auf')」(1938-39)。

 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)の創立50周年記念のための委嘱作品。

 コダーイが収集したペンタトニック(5音音階)の古い農民の歌を主題にしている。

 ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカの演奏で。

 1973年録音。デッカ。

 ちなみにこの日、ストーンマーケットでもショーケースのなかの石(ラフストーン)が半額というセールをやっていた。が、こちらはもともとの値段が高い(標本という位置づけではないわけだし)。ということで、こちらは眺めただけ。

 こうして思わぬお得なお買い物をして、そのあとは約束していた村佐地さんたちとpaseoのLIONでビールを飲んだ。
 場所をpaseoにしたのは、階段を上がれば、すぐそこはJR札幌駅の改札口だから。
 列車の遅れなどの情報がすぐに確認できる。

 あとは、鉄板ジンギスカンやカルパスやブーツグラスのビールを望んでいたから。

 ダイヤはかなり回復していたが、それでも当然のごとく混乱は続いていた。

 でも、ふつうに帰ることができ、めでたしめでたしであった。

♪ 作品情報 ♪
【初演】 1939年・アムステルダム
【構成】 主題と16の変奏、および終曲(続けて演奏される。約25分)
【編成】
 orch( fl 3(うち3rdはpicc持ち替え), ob 2(うち2ndは E-H持ち替え), cl 2,  fg 2, hrn 4, trp 3, trb 3, timp, グロッケンシュピール, トライアングル, シンバル, hp, Str)
【本作品について取り上げた過去の記事】
  走るのが遅かったり、出てくるのが遅かったり……♪コダーイ/孔雀ヴァリエーション
    
Kodaly♪ 作曲家情報 ♪
 

 バルトークと協力してハンガリー民謡を収集、その音楽的語法を作曲の基礎とした。多数の民謡編曲のほか、児童用を含む無伴奏合唱曲を作曲。初期にはドイツ・ロマン派、フランス印象主義の影響を示す室内楽曲を手がけたが、後半生には歌劇、管弦楽曲の傑作を生んだ。バルトークが1920年代から新古典主義の方向に進み、現代音楽としての民族主義を確立したのに対して、コダーイはあくまで穏健な様式にとどまり、また第2次大戦中も祖国を捨てなかった。音楽教育の新しいシステムの開拓、およびそのための教育作品における功績も高く評価されている。(井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

江別は吹雪、札幌は晴れ(,または岩のりの香り)♪R-コルサコフ/雪娘

R-KorsakovAnsemet  短時間で道路が消失!
 このあいだの月曜日の朝。
 私はヒューヒュー、ビューンビューンという風の音で目覚めた。

 外はまだ暗かった。だから、ブラックアウトというかホワイトアウトというか、とにかく窓の外は吹雪だった。
 雪女がヒステリーをおこしているかのようだ。

 次男の『おさがり』のスキーウェア上下を着て、外へ出動する。
 しかし、角の立った雪粒が強い風に乗って私の頬や額を攻撃してくるものの、雪の量自体は多くない。実際、市の除雪は入っていなかった。
 私はあまり積もっていないが、とはいえうっすらとは言い難い、軽い雪を相手に雪かきをした。とても文化的とは言えない、肉体的雪かきである。

 その2時間後。
 相変わらず吹雪は治まらず、駅まで歩いて行くのはたいへんだということで、妻に車で送ってもらおうと外に出ると、なんということか!この2時間で積もった雪の量はバンパーぐらいの高さにまでなっていた。
 雪女が激怒したかのようだ。

 こうなると自分の車の前を雪かきしても、道路そのものが野ざらしの平原状態。

 とりあえず行きは私が運転することにした。
 こんな雪深い道を進めるのかと思うほどだったが、なんとかわが家のレガシィB4 はがんばってくれた。

 しかし、ホワイトアウトとまではいかないものの、きちんとフロントガラスの氷を取り除かなかったことと、いっきょに車内の湿度があがったため、ガラスの内側が曇り、ひどく視界が悪い。
 いやぁ、怖かった。

 駅から自宅まで妻が運転して戻るときには、暖気が出始め車内事情による視界の悪さは軽減されたようだが、それでもこの日の江別は昼過ぎまで大荒れ。
 道路で埋まる車も多数あったようだし、ゴミの収集も来なかった。

  遅れていても特急は特急
 さて、駅に着いた私だが、ある程度予想はしてたものの、JRのダイヤが乱れはじめていた。
 折り返しで江別始発となる列車は着いたものの、旭川方面から来る特急が遅れているため、なかなか発車しない。
 そんなに遅れてるんなら、先にこの普通列車を出発させればいいのにと思うものの、やはり特別急行の前に鈍行を走らすなんて失礼なことはしないのだ。
 その普通列車に乗り込んでから、3本の特急が通り過ぎるまで、待たされた。

 ところが、大麻駅(ここは江別市)を過ぎ、森林公園駅(ここは札幌市)に列車がさしかかると、なんということでしょう!雪は降っておらず、太陽が何ごともなかったかのように輝いているではないか!

 札幌駅に着き、様子を確かめると……江別(・岩見沢・旭川)方面は大幅に運休。
 石狩当別方面の学園都市線(札沼線)は、除雪作業のため18時まで1本も動かないという状況。
 でも、ほら、札幌の街は晴れている。

20190121Satsueki1

20190121Satsueki2

20190121SapporoKitaguchi

 帯広・釧路方面からの特急もかなり遅れていたが、表示されているように新千歳空港に向かうエアポートだけは運休せずに動いていたようだ。このあたりドル箱路線にかけるJR北海道の意気込みを感じさせる(皮肉ではありません。空港をよく利用する者として、心より頼もしく思っている)。

  岩のりのビタミンで疲れをいやす
 札幌に出てくるだけですっかり疲れてしまったが、とりあえず昼は『菅家』(現時点で、私が最も好きな味のラーメン店)で『岡本しょう油ラーメン』を食べる。うん、おいしい!(岡本ラーメンというのは、岩のりがのったラーメン)。

20190121Kanke1

20190121Kanke2

 そして、本社のあちこちに行きいろいろと打合せをし、そのあとは東急ハンズに立ち寄ってみたら、今回は鉱物・化石の特設コーナーはなかったものの、「ふふふっ」てことになった私であった。

 とりあえずここまでで、本日の1曲を。

 リムスキー=コルサコフ(Nikolai Rimsky-Korsakov 1844-1908 ロシア)の歌劇「雪娘(The Snow Maiden)」(1880-81/改訂1891-92)の組曲(4曲)を。

 雪娘(スネグーラチカ)は、ロシアの民話に出てくる霜の精・ジェド・マロースの孫娘。

 アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団、モテット・デ・ジュネーヴ(合唱)の演奏を。

 1957年録音。デッカ。

♪ 作品情報 ♪
【初演】 1982年・ペテルブルク
【構成】 プロローグと4幕(台本:オストロフスキーの劇により作曲者)
      組曲は4曲(約13分)
     〔イントロダクション/鳥たちの踊り/皇帝の行進/道化師の踊り〕
【本作品について取り上げた過去の記事】
  凍てつく夜空の下で熱い手が…♪R-コルサコフ/雪娘
    
♪ 作曲家情報 ♪
 ⇒ こちらをご参照願います

『ラプソディ』のリピーターになった私♪ヘンデル/シバの女王の入城

QUEEN_LIVE AID1985  1回じゃ満足しなかったんです
 いろいろとハラハラ、ドキドキがあったが、日ごろの道徳観、倫理観のおかげで無事に新千歳空港に降り立つことができた私(ただし月曜日に、またまたひどい目に遭ったことはあらためて報告する)。

 その翌日の土曜日の午前中-この時間帯は、当初の予定どおりのフライトだったとしたら私は機中の人ということになる-、妻と映画を観に行くことにした。

 「ボヘミアン・ラプソディ」である。
 そもそもクラシック音楽以外にはまったくもってなれなれしくなかったこの私。
 クラシック音楽どころか、映画自体、観に行くのだって妻の付き合いで年に1度か2度程度。
 ましてや、同じ映画を映画館で2度見るなんて、人生初。
 年末に観たのに、でも、また観に行ってしまった。

 2回目ともなると、前回気づかなかったことにも気づく。
 また、前回のあと「GREATEST HITS」というアルバムを購入し聴いていたので、よりお近づきになれた気がする。

20190119AC
  年齢情報とかが利用されている?
 それにしても、ネットで予約購入した夫婦割引のチケットなのに、入場の際に年齢チェックしないのはなぜだろう?

 購入の際にクレジットカードの(生年月日の)情報と照合済みなのだろうか?あまり考えられないけど、そうだとしたらなんかイヤだ。
 それとも、性善説に立ってチェックしないのだろうか?

 さて、私のQUEENへの傾注度はそれでもまだ微弱なもので、あいかわらず鼻歌はもっぱらクラシック音楽なのだが、妻はすっかりQUEENにはまっている。
 そのうち、「私はQUEEN(女王)よ!」とか、家の中で言い始めなきゃいいが、と憂慮している。

 年末には妻がDVDも購入。さらに年明けに、やはり妻が「GREATEST HITS II」のアルバムも購入。

QUEEN_GREATIST HITS II

 妻名義のDVDを鑑賞させていただいた。
 妻名義のCDはリッピングさせていただき、そのflac形式のファイルをUSBメモリ入れた。これを大阪に持ち帰って来た。

BaroqueMasterP  別のQueenですが
 ヘンデル(Georg Friedrich Handel 1685-1759 ドイツ→イギリス)の「シバの女王の入城(Arrival of the Queen of Sheba)」。

 オラトリオ「ソロモン(Solomon)」HWV.67(1748)の第3幕のシンフォニア(オラトリオ全体としては第42曲)で、このオラトリオのなかでもとりわけ有名な、祝祭的な音楽である。

 バーンファルヴィ/ブタペスト・ストリングスの演奏で。

 1986年録音。ナクソス。
 バロック名曲集のアルバムである。

♪ 作品情報 ♪
【初演】 1749年・ロンドン(詞はT.モレルと考えられている)
【構成】 3幕。「シバの女王の入城」の演奏時間は約3分。
【編成】 S 2, A, T, orch
    
Handel♪ 作曲家情報 ♪
 
 大バッハと並ぶバロック音楽最大の作曲家。ハレ大学で法律を学んだのち、ハンブルクに出てカイザーの後継者として歌劇の作曲で成功。1706年から’10年までイタリアで活躍したのち帰国、ハノーヴァー選帝侯の宮廷楽長になったが、この年ロンドンに出て歌劇を上演、’12年ふたたびロンドンに赴いたまま、’27年には市民権を得た。この間おもに歌劇の分野で作品を発表し、イタリア人ボノンチーニと競いあったが、’32年より英語の歌詞によるオラトリオの作曲に新生面を見いだし、「メサイア」を含む数々の傑作を生みだした。
 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

一難去ってまた一難♪ヴェルディ/「運命の力」序曲

SmetanaOverture  乗るべきか乗らざるべきか……
 (昨日の続き)私は携帯で千歳の天気予報を見た。いや、航空会社の方がはるかに緻密な予測をしているのは百も承知だ。しかし、ときは大雑把ということも大切だ。
 それによると予報は深夜まで曇り。雪が降る予報にはなっていない。

 もうひとつ、私は思い出した。
 条件付き運航で、引き返す場合があるという場合でも、実際にそうなる可能性は数パーセントという事実だ。万が一のことを考えて、言葉は悪いが引き返したときのクレーム回避のため、「あんた、納得したうえで乗ったでしょ?」ということで、このようにアナウンスするのである。

 私も過去、乗った飛行機が出発空港に引き返したことがあるのは、1回だけだ。こうなると確率的には1%未満。いや、0.1%程度である(その1回は、離陸前に引き返す可能性の条件付きではなかった。予想もしない雪雲が千歳上空で発達し、それ以上旋回待機すると燃料がなくなるということで、引き返したのだった)。

  彼の『運命力』にかける
 ちょうど、機長と副機長(?)がやって来て、搭乗口から機内へと入っていった。
 あの人なら降りてくれる。そんな気がしたのだ。私は運命を彼にかけることにした。

 ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi 1813-1901 イタリア)の歌劇「運命の力(La forza del destino)」の序曲(Sinfonia)を。

 私は「運命の力」を抜粋盤ですら聴いたことがないのだが、この序曲だけはクラシック音楽を聴き始めたころからのお気に入り。とはいえ、曲と作曲者・曲名が一致するまでにはやや時間がかかった。
 というのも、この曲をはじめて、そしてしばらくはその形で耳にしたのは、当時の北海道新聞のテレビCFで使われていたためである。

 実は持っているCDも、コシュラー/スロヴァキア・フィルによる、よく得体のしれない輸入盤だけ(録音年も不明。けどDDD)。

20190118Soraben とはいえ、もし関空に引き返した場合、夜中まで腹ペコ・ブッチになる。
 そこで非常食として空弁を買うことにしたが、あまりロクなものが残っていなくて(いや、失礼。この状況にふさわしい、といった方が良いだろうか)、『たこむす』を買った。
 切羽詰まった状況だったので、パッケージの写真を撮るのを忘れてしまったが、なんと『天むす』の天ぷらの代わりに『たこ焼き』そのものがおにぎりにめり込んでいるという恐るべきものだ。まぁ、ラーメン+ライスのことを思えば、別にヘンじゃないけど。
 それにしても、この売店は搭乗口近く、つまりターミナルビルの2階にあるのに、なぜ“1F”となっているのだろう。

 飛行機は大阪空港を飛び立った。
 途中、機長からアナウンスがあった。「現在、新千歳空港は雪は降っておりませんが、このあと降る可能性があります」。機内では特にどよめきは起こらず、CAさんもふつうにハーゲンダッツを売り歩いていた。

 そして……窓際席のおばさんの顔の向こうにある窓から、苫小牧か長沼かわからないが、街のあかりがかすかに見えたとき、私は着陸することを確信した。

 実際、飛行機はさんざん脅されたにもかかわらず、何事もなかったように新千歳空港に着いた。CAさんが「ご心配をおかけしましたが……」と、私の心中を察するアナウンスをしてくれた。

20190119Doshin  こちらの遅れは雪のせいではなく……
 ところがである。
 今度はJRである。

 到着口から非制限区域にを出たのが18:58。
 JRの出発案内板には19:15発のエアポートの表示がある。うん、予定通りだ。
 ところが、駅まで行くとまだ19:00発の表示が出ている。
 遅れているのである。

 なんでも、翌日の北海道新聞によるとこういうことだった。
 何か月か前にも同じようなトラブルに遭遇したような……

 それでも札幌駅に着いたのは15分ほどの遅れで済んだ。
 さらに江別行きの電車も15分ほどの運転遅れで収まった。

 なんだかひどく疲れたが、キュッキュッと雪を踏みしめる音に、なぜかほっとさせられた。
 家で『たこむす』を妻と1個ずつ食べた。たこ焼きとおにぎりの味がした。

 てなことを書いているが、今日は再びフライト。
 順調にコトが進みますように……

♪ 作品情報 ♪
【初演】 1862年・ペテルブルク(改訂版は1869年・ミラノ)
【構成】 4幕8場(約2時間50分)。序曲は改訂版で加えられた(約8分)
【台本】 リヴァス公爵A.P.サーヴェドラの劇『ドン・アルヴァーロ,または運命の力』に、F.シラーの『ワレンシュタインの陣営』の一場面を用いて、F.M.ピアーヴェ。のち、A.ギズランツォーニが改訂。
【編成】 orch,org,舞台裏と舞台上にバンダ(序曲はorch)
 マリーンスキー劇場の依頼で作曲。スペインのカストラーヴァ侯爵の娘レオノーラはアルヴァーロと駆け落ちする寸前に父に見つかるが、ピストルが暴発して侯爵は死ぬ。仇を探す兄ドン・カルロはアルヴァーロとの決闘にたおれ、アルヴァーロはレオノーラも殺し、自らも命を絶つ。
  (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

【本作品について取り上げた過去の記事】
  パ-パ・パ・ピョォォォ~という、山下さんの過去の傷
    
Verdi♪ 作曲家情報 ♪
 
 イタリア・ロマン派歌劇の最大の作曲家。初期のものは、北イタリアの各地でオーストリアからの独立運動の風潮を反映して愛国的題材のものが多い。作風も後期のロッシーニ、ベッリーニの影響を見せているが、1850年代に入り、人間心理のこまやかな描写とドラマティックな表現を獲得し、「リゴレット」「椿姫」「トロヴァトーレ」などの中期の傑作を生む。後期は作品は少ないが、ワーグナーの影響による楽劇への接近を示し、「アイーダ」「オテロ」、唯一の成功した喜劇「ファルスタッフ」で円熟の境地に達した。
 (井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」(三省堂)による)

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