続々と宿根草が開花
カッコウの声が聞こえるようになり、庭にはときおりポーポーちゃん(この場合は固有名詞ではなく、鳥類の種の名前)が何やら様子をうかがうようにやって来ている。あるいはスズメっこ隊はしょっちゅう遊びに来るようになった今日このごろである。
この前、私が気がつかないうちに、唐突というかサプライズで『ゲウム・ミセス・ブラッド・ショー』が咲いたが、宿根草では『バーバスカム・ビオレッタ』も花を開いた。
『ブラッド・ショー』が深橙色なら、こちらは通りスミレ(深紫)色。
そしてあと半月ほどでバラたちが咲きだす。
うんうん、良い季節だねぇ。
シルバー・ピンクの花が盛っちゃう予感
例年、いちばん先に花を咲かせるバラは『オールド・ブラッシュ・チャイナ』。
もちろんもうつぼみをつけているが、今年は意表をついて『コンラッド・フェルディナント・マイヤー』がすでにつぼみをプクプクに、それも数多くふくらませている。
コンラッドは去年、おととしと数輪しか花をつけなかったが、今年は3年ぶりの盛り上がりを見せる予感がする。
オオデマリの花もだんだん白くなってきたし、チャイヴのつぼみもすっかりピンク色。カッコウの声に促されるようにインゲンマメも土の中から芽が顔を出してきた。
私にとって、マーラーとの『仲人役』
これまで何度となくカッコウがらみで取り上げてきた、マーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の交響曲第1番ニ長調(1884?-88/'93-96)。
先日『レコード芸術』の特集の廉価盤(千円盤)のことに触れたが、私が初めてマーラーの曲のLPを買ったのが、RCAの千円盤のこの曲。
ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団によるもので、最初に聴いた夜(塾に行く前にレコード屋『ぴぴ』で買い、塾から帰ってきた後に聴いた)から今日に至るまで、私の最も好きな作曲家はマーラーのまま不変となっている、その記念碑的演奏。1975年4月4日のことだ。
なお、このころ千円盤は(このシリーズは)1300円になっていた。
ほれ、ごらん!いまでは(交響曲に改編後は作曲者が削除し)死語になった「巨人」の文字が堂々と!
第1交響曲とカッコウの関係は、ここやここなどに書いているように、冒頭の下降動機がカッコウの鳴き声であるからである。
また、ラインスドルフ盤で初マーラーを聴いたときの衝撃と幸福感についてはここやここに書いてある。
マーラーの第1交響曲には、たくさんのすばらしい演奏の録音がある。
ラインスドルフ盤だって良い演奏だが(彼はバーンスタインやショルティよりも先にマーラーを積極的に取り上げていたそうだ)、いまやもっと良いものが大量に残されているのだ。
しかし、私にとっては手放すことなど絶対にできない、《思い出オーバーフロー》的演奏である。
1962年録音。RCA
アリ対策はネバネバで
かつてポーポーちゃんがお家を構えたナツツバキ。
この木には例年カイガラムシが発生し、その排泄物(甘い樹液)を求めるアリが幹を大阪の地下街の人ごみのように行ったり来たりする。
さらにその排泄物-カイガラムシは吸っておいて消化しきれないものを垂れ流すらしい-によって黒すす病が発生し、その幹も汚らしくなる。
ところが今年はアリが往来していない。
もしかすると、『あの手』が有効に働いているのかもしれない。
『あの手』というのは幹に両面テープを貼るというもの。
ごくふつうの両面テープをぐるっと一周巻くのである。
ずっと前に買って読んだ、「ガーデニング ワザあり事典」(快適生活研究会編:PHP文庫)。先日、それを読み返していて、このワザ-まったく記憶になかったが-に出くわした。
単に、たまたままだ往来の時期じゃないのかもしれないが、アリは寄ってきていない。
さて、今年はポーポーちゃんが営巣に来るのだろうか?