こちらからのお客様を空港で出迎えた伏草課長と合流した私は、精力的に仕事をこなすよう伏草課長を激励した。いくつかの取引先を訪問し、この日は終わった。
翌朝。
私は北海道らしい朝食を食べ、一行とともに出かけた。
何か所かを訪問したあと、午前中で私は皆と別れた。
というのも、伏草課長が引率するお客様はこのあと別な土地へと移動するからだ。
まともな店が出店
私は帯広駅からスーパーとかちで札幌へ。
その前にエキナカのそば屋で昼食。
以前ここはイーストハウスという、「美味しい」と言えば偽証罪に問われる店だった。
が、その店が替わっていた。
なかなかきちんとしたそばだった。
私は地鶏そばを頼んだが、肉もたっぷり。太めの麺に濃いめのスープが合う。
これなら旅行客にも恥ずかしくない味だ。
ただ、麺に緑茶が練りこまれているということで、そこが正統的かどうか評価が分かれるだろう。経営しているのが藤製茶というお茶の会社なのだ。
私はまったくお茶の気配、色合い、風味を感じなかったが……。
帯広駅の中にある食堂で“失敗した”と思わせない店は、事実上“ぶたはげ”だけだったことを思えば、達福の存在意義は大きい。
西村朗(Nishimura,Akira 1953- 大阪)の「ケチャ(KETIAK)」(1979)。
初めてこの曲を聴いたとき、人間
6台の打楽器(そして声)のための作品だが、精緻なリズムを乱れることなく奏で上げるアンサンブルのすごさにびっくり仰天したものだ。
その後ミニマルミュージックなど、やはり細かなリズムが刻まれる作品をいくつも聴いてきているが、この「ケチャ」の凄さ-書く方も、
パーカッショングループ72の演奏で。
1988年録音。カメラータ。
この曲について、「西村朗と吉松隆のクラシック大作曲家診断」(学研)で、吉松隆氏はこうしゃべっている。
たとえば、西村君の初期の傑作である《ケチャ》(1979年)ね。リズムのくり返しで熱狂的効果を生み出す作品だけど、あの楽譜って手書きならではのすごさがあるよね。コンピュータならリズム・パターンのひとつをコピーして隣の小節にペーストして「〇〇回くり返す」とクリックすればかんたんにできる作業だけど、それを全部手書きでやったらそれこそ気が狂いそうになる。でも、あの時代にあえてすべて手作業でやった。そのことの説得力があるんだな。
変態野郎のせいで……
私が乗る予定の折り返しの車両は、途中の行き違い列車との待ち合わせで時間を要してしまい、30分の到着遅れ。出発も25分遅れた。
なぜそのようなことが起こったのかの説明はない。
行き違い列車との待ち合わせで時間を要したというのは間違いではないだろうが、なぜそういうことになったのかの情報がない。
夜のニュースでわかったのだが、新札幌駅のホームで女性を盗撮しようとした男が、捕まりそうになったので線路に下りそのまま札幌方向へ逃走。その影響で列車に遅れが生じたらしい。
そこまでのことはアナウンスしないにせよ、あんな内容の案内だったら、またJRに非があって乱れていると思われるだろうに、やり方が実にへたくそだ。
なお、変態野郎はまだ捕まっていない(はずだ)。