先々週の土曜日(22日)、突如「あの大福が食べたいよね」という話になり、妻と夕張に行って来た。
あの大福というのは北沢食品工場が製造しているもの。
帯広に住んでいたときに自宅と行き来するときしばしば立ち寄ったのが、夕張市滝の上にある夕張市農協銘産センター。
夏季だけの営業だが、いつも驚くほど人が居なくて、同じ夕張市農協がやっているメロード夕張の店とは雲泥の差。だが、札幌から夕張インターに向かう途中にあるので、このさびれた銘産センターを休憩箇所にしていたのだ(だから冬は不便だった)。
この店の霜だらけの冷凍ストッカーに入れられて売っていたのが北沢の大福。
北沢食品工場は夕張の食品会社で、煮豆缶詰やメロン果汁、メロンの漬物、餅などを製造しているという。
その大福がなかなかおいしいのである。
メロン食べ放題に人気沸騰
銘産センターは今年リニューアルしたという。
確かに“ただの玄関口”はメロン熊の口に作り替えられ、観光地っぽくなっていた。
閉鎖されていた2Fはレストランに。テレビではメロンの食べ放題に人が殺到したと言っていたが、混乱を避けるために整理券配布方式にしたらしい。
ちょっと覗きに行くと、しかしメロン以外のメニューがよくわからない。
それにバクバクとメロンを食べたいという年齢でもない。そこでバイキングはパス(って、整理券がもらえるかどうかもわからない立場だが)。
1Fの薄暗かった、そしておみやげ品はいつからそこに在庫されているのか怪しい売店はすっかり明るくなり、店員も若返っていた(あの1本指でレジを打っていたおばちゃんはどこに行ってしまったのだろう)。
もちろん霜製造機のようなストッカーもない。ないが、同時に大福もなかった。
店員に聞くともう置いていないと言う。
メロードに行けばあるかもしれないと言われ、とりあえずはメロンを1切れ買って食べ(冷蔵庫で冷やした物を売っている)、その甘さの喜びに浸るのも早々にして店長と副店長に挨拶し、メロードへと車を走らせた。
そんなわけで今日の楽曲はブクステフーデ(Dietrich Buxtehude 1637-1707 ドイツ)のコラール前奏曲「甘き喜びのうちに(In dulci jubilo)」H.4-3-14,Bux WV.197ってことにしておこう。
それで許してくれるよね?ゴエモンに悟空よ。
スパン=ハンセンのオルガン演奏で。
1990年録音。Classico。
執念のゲット!
メロードに着く。
冷凍庫を探してみるが、やはり大福はない。
店員さんに聞くと、「こちらですけど……」と不安げな言い方で案内してくれた。
そこは野菜などの生産者の直売コーナーだった。
その1つ。プラスチックのコンテナに“北沢の大福”の貼り紙が。
しかし、店員さんの不安的中。すでに売り切れ。
なんでも週に1度、木曜だか金曜にしか入荷しないらしい(もう冷凍販売はしていないようだ)。
あきらめて帰ることにした。
帰りは来たときとは違う、夕張市街地の方へ車を走らせた。
途中、Aコープの看板が!
南清水沢駅の向かいにある店舗だ。Aコープ南清水沢店(って、そのままだが)。
ここにあるかもしれない。
店内をぐるりと回ってみると、あった!
パン売り場に北沢の大福があった!
1パック3個入りだが、豆大福1パックとよもぎ大福2パックを購入。
無事目的を達成したのだった。
この南清水沢駅はもうすぐ廃駅となる。
というのも、新夕張⇔夕張の石勝線(支線)が廃止になることが決まっているからだ。
この駅を見たあと、夕張駅まで行こうかと思ったが、大福をゲットできた安心感から途中で道を左に折れ、継立地区経由で帰ってきた。
ところで西の瓜と書けばスイカ(西瓜)、南の瓜ならカボチャ(南瓜)だ。
じゃあメロンは漢字で書くとどうなるのか。
“甜瓜”なんだそうだ。ふ~ん。