今日で8月は終わりだが……
気がついてみれば、あれだけ朝からやかましく鳴いていたセミの声がまったくしなくなっている。
8月上旬は盆を待ちわびるかのように鳴きっぱなしだったのに、いまでは一斉に死んだように静かだ。実際、一斉に死んだんだろうが、ああいうのってある日を境にゲネラルパウゼのようにピタっと止むのだろうか?
あれだけのセミが一斉に死ぬということは、大気中の酸素濃度は多少は上がるのだろうか?
マンションの外階段には、いまだに1匹の死骸が残っている。
もちろん触る気はない。私は。
あくまで他人の善意に頼る。最後まで他力本願を貫く。
そして今日で8月も終わる。
終わるのだが相変わらず暑い。
これぞ残暑ざんしょ?なんて言っても寒くはならないし、ちっとも残りものとは思えないくらい暑い。
こう暑い日が続くと、この次生まれ変わるなら冷蔵庫の内装材(野菜室あたり)がいいなと思ってしまう。
変態には冷たい態度を?
今日はサティ(Erik Satie 1866-1925 フランス)の作品。
「干からびた胎児」じゃなく、涼を求めて「冷たい小品(Pieces froides)」(1897)。
「3つの逃げ出させる歌(3 Airs a faire fuir)」と「3つのゆがんだ踊り(3 Danses de travers)」からなる。
残念ながら(と本気で思っているわけでもないが)、私は第1曲の「3つの逃げ出させる歌」しか聴いたことがない。
そのCDを。
ルイサダのピアノ独奏。プーランクの「子象ババール」「ヴェクサシオン」とのカップリング。
1994年録音。グラモフォン。
なお、サティはこの10年後の1907年に「新しい冷たい小品」を作曲している。
ところでウィキペディアならぬアンサイクロペディアというのをご存じだろうか?
そこでサティについて書かれている内容は、けっこう笑える。
なお「冷たい小品」を聴いても涼しくはなりませんので、念のため。
今日は歯医者に神経を抜いた場所の消毒に行かねばならない。
にしても、こちらで一軒家を建てる人は、庭に大きくなる木を植えない方が賢明だと思う。
じゃないと、セミの鳴き声で難聴になってしまう。