鳥貴族である。
ジャニーズのなんとかというグループのなんとか君のお父さんが経営しているという鳥貴族である。
前に鳥貴族に行ったときのことは、ここに書いてある。
その鳥貴族に先日行って来た。
が、前に行った錦三袋町通店ではない。別な店である。
店によって味が違うのだろうか?
どれもこれも、恐ろしくしょっぱかったのである。
錦三袋町通店では、料理がしょっぱいとは感じなかったのに……
最初に頼んだ“よだれ鶏”。
よだれがダラダラ出るほどしょっぱかった。
鶏串や豚串は適度の塩加減。
むしろ、店に裁量が任せられている(と思われる)串焼きの方が、まだしょっぱくない。
塩の振り方が常識的である。
前回けっこう満足した〆向けのラーメン。
これまたひどくしょっぱい。
妻が頼んだ梅茶漬けも、血圧急上昇ってほどしょっぱかった。
猛暑には塩分も必要ではありますが……
私が思うに、名古屋は概して料理の塩分が高い。
暑さを乗り越えるためなのかもしれないが、今回の貴族料理をしょっちゅう食べていたら、暑さを耐えた後、寒い季節になったらに血管がプッツンしちゃうんじゃないだろうかと、心配になってしまう。
そうそう、先週の金曜日に昼を食べに疎茄課長と行った店も、味見してんだろうかというくらいしょっぱかった。
私は牛すじカレー定食を頼んだが、定食と称しているゆえんは、カレーライスのほかに小鉢2つとサラダと味噌汁がつくからである。と、偉そうに書いているが、私はこのとき初めて注文したのだった。
小鉢はひじきの和え物とエノキダケの和え物だった。食物繊維が豊富な実にヘルシーな2品だ。
For beautiful human life!である。
私は健康のために最近ずっと励行している習慣通り、最初にサラダを食べた。
その次にひじきを食べた。健康に良いはずのこの1鉢は、しかし恐ろしいほどしょっぱかった。
口の中が死海状態になったが、口直しにあっさりしたエノキダケを食べた。
あっさりしているのは見た目だけで、舌がバカになったあげく口蓋が塩漬けになるくらいしょっぱかった。
どうしてこんなに塩分を強くするのだろう。どう考えてもわかんなかった(以上、“ばっかり食い”でごめん。しかしこれも繊維質を先に摂るためなのだ。これがミックスグリル定食のようなものならば、ハンバーグ→ごはん→チキンソテー→ごはん→ウインナー→ごはん→……と、私だってきちんと“三角食い”をするだろう)。
そのあとにすすった味噌汁が白湯のように感じたほどだ。
肝心のカレーも味を感じなかった。
が、舌の麻痺が回復してくると、やや甘めながらなかなか美味しいカレーであることがわかった。
体に良いと思って食べた、ヒジキやエノキダケは、今回は間違いなく体に悪かった。
よかれと思ったことが、実は体に良くないなんて-そういうことって、けっこう往々にしてありそうだが-悲劇だ。
マーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の交響曲第6番イ短調「悲劇的(Tragische)」(1903-05/改訂1906。その後もたびたび管弦楽配置を変更)。
今日ご紹介するのはバルシャイ/読売日本交響楽団の1989年ライヴ。
発売元の東武ランドシステム曰く、
鬼才バルシャイ、ディスク初レパートリーとなる「悲劇的」。これはギーレン盤以上の問題作と申せましょう。極限までシェイプアップされたアスリート的なボディに、感情注入の欠片もないドライでクールな表現。何も考えずに音化してもそれなりの抒情的な演奏に聞こえてしまう傑作交響曲ですが、バルシャイの意図はどの箇所でも常に明確です。特に緩徐楽章(第3楽章)をここまで色気なく(色気を否定して)紡いだ演奏が他にあるでしょうか。非ロマン的解釈と呼ぶには余りにも問題提起の多い演奏。読響が献身的に従う様が恐ろしいほどです。
という演奏。
確かにネチネチはしていない。
が、すっごくドライかというと、そこまでそっけなくもない。
あっさりしているようでいて、実はけっこう塩っからい。
個人的にはこの演奏、なぜかどこか懐かしさを感じさせる。なんていうか“良き時代の”という形容詞が似合うような……。でも、なんでそう感じるのかよくわからない。
オーケストラは熱演。
必死さが伝わってくる。
「悲劇的」というタイトルは通称だが、この曲の終楽章は、ハンマーによる2度(初稿では3度)の“運命の打撃”によって“主人公”が打ちのめされるが、それに打ちのめされたわけではないものの、読売日響は終楽章の後半ともなると、もう金管がヨロヨロ、瀕死状態。わかります、お疲れなのは。
趣味の悪い聴き方と言われそうだが、それがまたなんとも言えぬ臨場感がある。
そりゃヘロヘロにもなりますよね、人間だもの……
私は金沢のタワレコでセールされていたのを偶然見つけて買った。
レーベルはWeitblick。
その点(って、どの点だ?)、FANNYとかやよい軒の味付けはいたってノーマルな塩加減である。