今日2月29日はロッシーニ(Gioacchino (Antonio) Rossini 1792-1868 イタリア)の誕生日である。また、例年なら2月はお休みの“肉の日”でもある。
2月29日生まれの人は、自分の誕生日をどのようにとらえるのだろう?
本当の誕生日は4年に1回なのでさびしく感じるのか、それともオレは4年に1度しか歳を重ねないので若いんだとワケのわからない自慢をするのだろうか?
身近に2月29日生まれの人がいないので(少なくとも公言する人はいない)わからないが、血液型ABのRH-の人よりも希少な存在である気がする。
怠け者でしたけど、体も弱かったんです
ロッシーニはオペラの作曲家として知られている。
その成功によって十分な金銭的な蓄えをもったせいか、まだ名声が絶頂だった1829年に突如として作曲をやめた。そしてそのあと亡くなるまで39年間は筆を折ったまま過ごした。
その理由は、それまでにオペラで十分稼ぎまくったということのほかに、もともと怠け者であったこと、強い芸術的信念にかられるような人ではなかったこと、そして体も弱かったことがあげられている。
ロッシーニは友人に、ご婦人がかかる病気は子宮関係を除いてすべて患った、と語ったそうだ。
そのロッシーニの作品から、今日はオペラではなく「6つの弦楽のためのソナタ(6 Sonatas for strings)」(1804)。
なんと作曲者12歳のときの作品だ。
各曲は、ト長調/イ長調/ハ長調/変ロ長調/変ホ長調/ニ長調で、第3曲以外は1825年から翌年にかけて弦楽四重奏曲に編曲されている。
ということは、ロッシーニ自身もこの若書きの作品に愛着を持っていたのだろう。
チャーミングで健康的で躍動感があり、清純さが漂う曲である。
第1曲冒頭のメロディーはとりわけ有名だ。
イタリア合奏団の演奏で。
1987年録音。DENON。
誕生日が2月29日っていうよりも命日が2月29日って方がすぐにみんなに忘れられそうな感じがして、気の毒度がずっと大きい気がする。