日曜日スタートのカレンダーならもう先週のことになるのだが、私は再び陸別を訪れた。
つまり先週は東京、札幌に出張し、いったん戻って陸別という動きをした。この動きに何か特別な関連があるかというと、まったくない。
今回の陸別訪問は日帰り。宿泊は伴わない。だから朝の散歩はできない。
用務は昼をはさんでの会議で、そこで食事が用意されていたのでラーメンを食べに「えびす」に行くことはできなかった。
それでも昼食休憩の合間に店の様子を見に行ってみた。昼の小散歩である。
不定休のこの店だが、幸いこの日はやっていて暖簾が出ている外観を撮影することができた。
冷静にというか白日の下にさらされた姿を見ると、正直なところ尻込みしちゃう店がまえだ。なんだか大きな口で人を飲み込もうとしている顔のようにも見える。
よそ者がお昼どきなのでたまたまふらっと入る、もしくはラーメンを食べるという明確な目的があってその目的達成のために相当な意気込みをもっていたとしても、この戸を開けるのには相当な勇気がいるだろう。
いや、戸に手をかけた瞬間に後戻りできない異次元に引き込まれそうな怖さがある。静かにそのときを待つブラックホール……
それほど愛想っ気がない。ウェルカムという優しさが感じられない。カフカの「城」のように近づく者をはじき返しそうなたたずまいだ。あまり凹凸のない造りは障壁のようだ。あの先にはどんな光景が広がっているのだろう?優しい笑顔でおばちゃんが迎えてくれるのだろうか?
胸がざわつくが私はあきらめない。
今度地元の人に懇願して一緒に行ってもらおう。
あれは窓を“殺した”痕跡?
クープラン(Francois Couperin 1668-1733 フランス)の「第6組曲(Ordre No.6)」。
「クラヴサン曲集第2巻(Pieces de clavecin second livre)」(1717刊)に含まれる(第2巻は第6組曲から第12組曲からなる)。
第6組曲は次の8曲からなる。
1. 収穫をする人々(Les moissonneurs)
2. 心地よい恋やつれ(Les langueurs tendres)
3. さえずり(Le gazouillement)
4. ベルサン(La Bersan)
5. 神秘的な障壁(Les baricades mysterieuses)
6. 牧歌(ロンドー)(Les bergeries(Rondeau))
7. おしゃべり女(La commere)
8. 羽虫(Le moucheron)
もう国内では数セットしか残っていない(と言っても、タワレコに限っての話だけど)ボーモンの演奏によるCD。
残っていないディスクを紹介するのは心苦しいと思っていたが、たまに私のブログにコメントを寄せてくれる“ぶっち”さんから朗報が!
ぶっちさんは某CDメーカーに勤務しているそうで、となると情報はもちろん信頼できるもの。
近々、もう焦らなくても、奔走しなくても、嘆き悲しまなくても済む状況に事態は好転するというのだ。
ということで、私の優越感はなくなるものの、安心してこれからもこのCDによる作品紹介を続けることができる。
それまでは、この爽やかな小品集を耳にできる日を夢見ながらお過ごしあれ!
と思ったら、“在庫わずか”という表示ながらも、もうすでにタワレコのオンラインショップに復活!
しかも私が取り置きで買った値段よりも1000円以上オフになってるし……
やれやれ……
CD、特に輸入盤って買うタイミングがホント難しい。
まだ大丈夫と思ってるとすぐに無くなったりするし、今回のようなこともあるし……
いえ、後悔してません。
自分がとった行動に。